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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

今月の臨床 低用量ピル—新しい避妊法を知る

低用量ピルと性感染症

著者: 小島弘敬1

所属機関: 1日本赤十字医療センター泌尿器科

ページ範囲:P.396 - P.401

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性感染症(STD)症例数の推移とその背景
 スウェーデンは人口800万の単一民族国家でSTD届出数と実数との乖離が少ないといわれる.スウェーデンの淋病届出症例数推移では,1919年,1944年,1971年に各々大きなピークが形成されている.すなわち第1次大戦,第2次大戦のピークに続いて1960年から70年にかけて史上最大の症例数のピークが記録されている(図1).
 この時期のSTDの増加は開発国に共通の現象で,米国では1975年,年間報告症例数150万(人口10万対500)の史上最大のピークとなった.この理由として人口の都市集中,ピル避妊法の普及とコンドーム使用の減少などが挙げられるが,その根底には女性の社会的地位の向上,女性が男性と同等の性活動の自由度を社会的に許容されたことがあると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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