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連載 Estrogen Series・14
尿失禁とエストロゲン補充療法
著者: 矢沢珪二郎1
所属機関: 1ハワイ大学
ページ範囲:P.415 - P.415
文献購入ページに移動 下部尿路系は発生学的に下部生殖路との関連が深い.エストロゲン受容体は尿道と膀胱にみられ,また女性の骨盤筋層にもみられる.さらにエストロゲンに対する感受性と反応性は上皮組織,結合組織,筋,血管,などにもみることができる.
尿路系の動的な測定によれば,エストロゲンは尿道の血管拍動,尿道閉鎖圧,尿道圧伝達などに影響を与える.また,疫学的に(尿失禁を主とする)下部尿道障害は更年期後に著しい増加がみられる.これらのことを考慮すれば,尿失禁のような尿道と膀胱の障害の一因がエストロゲン低下にあるとの仮説が可能である.
尿路系の動的な測定によれば,エストロゲンは尿道の血管拍動,尿道閉鎖圧,尿道圧伝達などに影響を与える.また,疫学的に(尿失禁を主とする)下部尿道障害は更年期後に著しい増加がみられる.これらのことを考慮すれば,尿失禁のような尿道と膀胱の障害の一因がエストロゲン低下にあるとの仮説が可能である.
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