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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻4号

1997年04月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

妊婦HIV抗体スクリーニングの目的

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久産婦人科医院

ページ範囲:P.416 - P.417

文献概要

 米国では,HIV抗体陽性の妊婦出産は年間約7,000例と推測される(CDC.National HIV sero—surveillance summary:results through 1991.Vol.3.Atlanta,1994).その結果,HIVの妊娠,分娩中の児への感染(垂直感染)を約25%とすると,年間約1,650例の垂直感染がある計算になる.AIDS患者の分布は,女性1,000名について,ニューヨーク5.8,ワシントンDC 5.5,フロリダ4.5,カリフォルニア0.7と地域による差が著しい.米国防疫センター(CDC)や米国産婦人科医協会(ACOG)ではAIDSのハイリスク群(本人または性行為相手が麻薬使用者,多くの性行為相手を過去か現在持っている者,性行為相手が同性愛者であった者,性行為相手がHIV抗体陽性者,1978〜1985年の間に輸血を行った者,性行為感染症罹患歴のある者など)に妊娠中のHIV抗体検査実施を勧告してきた(MMWR 42:No.RR—14,p8,1993).最近,妊娠中から新生児期までにzidovudine(ZDV)の投与(妊娠14〜34週からZDV 100mgを1日5回経口投与を開始し分娩まで続行し,分娩中はZDV 2mg/kgを1時間以上かけて点滴し,その後分娩終了まで1mg/kg/時間の速度で点滴を続行.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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