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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻5号

1997年05月発行

今月の臨床 エコーガイド下で何ができるか

婦人科

3.卵管通水

著者: 長田尚夫1

所属機関: 1日本大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.492 - P.495

文献概要

 超音波断層装置を用いて通水による卵管疎通検査が臨床応用されている1-6).一般に卵管疎通検査には,通気・通水法,子宮卵管造影法ならびに腹腔鏡検査による色素通水法があり,それぞれ長所もあれば欠点もある.とくに子宮卵管造影では,ヨード過敏症やX線被曝,疼痛の問題が指摘されてきた.これらの欠点をカバーしようとする試みが超音波断層装置を用いて行うエコーガイド下卵管疎通検査である.本邦では,田口や石塚らがエコーガイド下卵管疎通検査の臨床応用を行っている.卵管性不妊が増加しつつある今日、現在行っている卵管性不妊の検査法には,限界が指摘されている.その意味で新しい試みであるエコーガイド下卵管疎通検査の意義については非常に興味が持たれている.卵管性不妊の治療には、マイクロサージェリーによる卵管形成術,腹腔鏡下卵管形成術,体外受精による胚移植法など目覚ましいものがあるが,治療の選択をするための検査法については残された課題も大きい.
 本稿では,卵管疎通検査について改めて各種診断法の利点,問題点について述べるとともに,エコーガイド下卵管疎通検査の意義について考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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