icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻5号

1997年05月発行

今月の臨床 エコーガイド下で何ができるか

婦人科

4.子宮筋腫の部位別診断

著者: 関谷隆夫1 石原楷輔

所属機関: 1日本医科大学第二病院産婦人科

ページ範囲:P.496 - P.500

文献概要

 近年,経腟超音波診断装置の普及により,経腹走査法では困難であった骨盤内臓器の詳細な観察が可能となった.それにともない産婦人科領域の疾患の診断精度は飛躍的に向上した1).一方,本法にて子宮内を観察すると,子宮の内腔はわずかに線状に描写されるか,または不明なことが多い.一般に子宮内膜や内腔の形態に変化をきたす疾患として子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫,子宮体癌などが挙げられるが,本法はこうした診断にも有用とされている、しかし子宮内膜は非常に軟らかく,腔内に器質的疾患が存在しても圧迫により内膜に埋没し,膨隆した像として描写するのは困難で,輝度の違った領域として認識されるのみである.そこで子宮腔内に液体を注入しながら,経腟走査法で腔内病変を描写する方法(sonohystero—graphy,以下,SHGと略す)が1988年Deichertらによりはじめて報告された2).SHGでは液体によって子宮腔を拡大して観察を行うため,腔内病変を正確に診断することが可能となった.
 今回は,エンハンストエコーグラフィーのなかで最も一般的なSHGによる子宮筋腫の部位別診断について,症例を示して解説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら