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今月の臨床 エコーガイド下で何ができるか 産科
5.骨盤位外回転術
著者: 井槌慎一郎1
所属機関: 1東京女子医科大学産婦人科
ページ範囲:P.520 - P.522
文献購入ページに移動 骨盤位経腟分娩がさまざまな周産期障害や周産期死亡の原因となりやすいとして.1960年代までは骨盤位外回転術(external cephalic version:ECV)が,妊娠30〜34週頃の外来健診時の処置として広く行われていた.しかし1970年代になると,妊娠36週以前には自然回転率が比較的高いことや,骨盤位外回転術に伴う各種合併症発生(胎児仮死・胎児死亡,臍帯脱出,前期破水,胎盤損傷など)などの問題から,これを行う施設は漸減していった.だが1975年にSaling & Muller—Holveらによって報告された,新たな骨盤位外回転術ともいえる妊娠末期骨盤位外回転術(lateextemal cephalic version)の臨床的意義が欧米を中心として認められるようになり,また骨盤位帝王切開率の増加に対する反省も加わって,本邦でも骨盤位外回転術が近年再び見直される傾向にある.
本稿では当母子センターで行っている骨盤位外回転術(いわゆるlate external cephalic version)の手順を提示し,とくにそのなかで「超音波診断法をどう活用するか」について解説する.
本稿では当母子センターで行っている骨盤位外回転術(いわゆるlate external cephalic version)の手順を提示し,とくにそのなかで「超音波診断法をどう活用するか」について解説する.
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