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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻6号

1997年06月発行

今月の臨床 治療困難例の排卵誘発

内服剤による治療

4.プロラクチノーマ摘出後の高プロラクチン血症の治療は

著者: 関克義1 関谷宗英1

所属機関: 1千葉大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.594 - P.595

文献概要

 直径1cm以下のプロラクチノーマ(micro—adenoma)に対して,下垂体腫瘍摘出術とブロモクリプチンなどの薬物療法のどちらを第一選択にすべきかについていまだ議論がある.しかしmi—croadenoma患者はブロモクリプチン投与により大半の症例で比較的早く確実に血中プロラクチン値を正常化できるため,早期に妊娠を希望する患者に対してはブロモクリプチン投与などの薬物療法が第一選択とされているのが現状である.したがって,実際microadenomaの摘出後の高プロラクチン血症に遭遇することは比較的少ないと思われる.直径1cm以上のプロラクチノーマ(ma—croadenoma)にもブロモクリプチンが血中プロラクチン値を低下させるのみならず腫瘍縮小効果も有し,また手術療法後の再発もかなり存在することなどから,macroadenomaにも薬物療法を第一選択とする考えもある.しかしmacroadenoma,とくに鞍上伸展を伴う例には下垂体腫瘍摘出術が最初に行われることが多いようである.筆者らの経験した手術後の高プロラクチン血症もほとんどがmacroadenomaの症例である.以下,macro—adenomaの症例を中心にプロラクチノーマ摘出後の高プロラクチン血症の治療について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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