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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻6号

1997年06月発行

今月の臨床 治療困難例の排卵誘発

ゴナドトロピン療法

2.重症OHSSを起こしたときの処置は

著者: 安部裕司1 久保春海1 平川舜1

所属機関: 1東邦大学医学部第1産科婦人科

ページ範囲:P.600 - P.602

文献概要

 不妊治療におけるゴナドトロピン療法はその強力な排卵誘発効果により,有効な妊娠率を上げるようになってきた.しかしその反面,多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの重篤な副作用も発現し問題となってきている.現在のところOHSSが重症化する要因は明確ではなく,この危険性をすべて回避することは不可能である.OHSSは排卵誘発剤(主にhMG-hCG)投与後に発症する医原性疾患であり,その主症状は卵巣腫大,胸・腹水の貯留,血液濃縮である.重症度分類は多く報告されているが,Nabotらの分類1)が臨床的に使いやすく汎用されている.本稿では重症OHSS患者に遭遇した場合の治療法について解説2)する(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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