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今月の臨床 婦人科がんの化学療法—われわれはこうしいる
子宮頸部腺癌の化学療法
著者: 岩坂剛1
所属機関: 1佐賀医科大学産婦人科
ページ範囲:P.704 - P.707
文献購入ページに移動 子宮頸部腺癌の頸癌全体に占める割合は,近年増加傾向にある1,2).これは必ずしも,腺癌の絶対数が増加しているわけではなく,扁平上皮癌の減少に伴う相対的な増加と考えられている3).
一般に,子宮頸部腺癌は扁平上皮癌より予後が悪いと言われており,その理由として,①腺癌の初期病変の細胞診断が難しいため,0期あるいはIa期といった早期癌で発見される頻度が低いこと,②とくにリンパ節転移陽性例の予後が悪いこと,さらに③治療において,放射線感受性が低いものが多く,放射線単独治療あるいは手術後の残存病変に対する放射線治療が扁平上皮癌に対するほど効果的でないことが挙げられる4-6).
一般に,子宮頸部腺癌は扁平上皮癌より予後が悪いと言われており,その理由として,①腺癌の初期病変の細胞診断が難しいため,0期あるいはIa期といった早期癌で発見される頻度が低いこと,②とくにリンパ節転移陽性例の予後が悪いこと,さらに③治療において,放射線感受性が低いものが多く,放射線単独治療あるいは手術後の残存病変に対する放射線治療が扁平上皮癌に対するほど効果的でないことが挙げられる4-6).
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