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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻7号

1997年07月発行

文献概要

CURRENT CLINIC

HELLP症候群の病態よりみた診断と予後判定

著者: 日高敦夫1 中本収1 周藤雄二1 三橋玉枝1 康文豪1 川端政実1 松尾重樹1 松本雅彦1

所属機関: 1大阪市立総合医療センター産科婦人科

ページ範囲:P.763 - P.768

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 重症妊娠中毒症に併発してみられるHELLP症候群は,母児予後にとって重篤な障害を招きやすいことが知られている.したがって,その発症の予測と診断,並びに病態推移の適切な把握は臨床上きわめて重要な課題である.HELLP症候群発症の病態は少なくとも妊娠高血圧症とは同一スペクトラム上の病態とみなすことが可能であるが,妊娠中毒症発症以前からの本症候群の発症予測は困難である.しかし妊娠中毒症発症時からの,右上腹部痛などの自覚症状をも含め,血小板数,肝機能,LDHなどの測定は本症スクリーニングとして意義があり,とりわけ急激に変動する重篤な病態推移の把握には,血小板数が最も予後と関連する重要なパラメータであり,ついでGOT, LDHの経時的測定が臨床上有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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