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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻7号

1997年07月発行

文献概要

症例

未分化癌成分が主体を占めた子宮体部癌の1例

著者: 名方保夫1 辻村亨1 窪田彬1 杉原綾子1 寺田信行1

所属機関: 1兵庫医科大学病理学第一講座

ページ範囲:P.769 - P.773

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 未分化癌成分が主体を占めた子宮体部癌の1例を経験したので報告する.症例は60歳女性.主訴は,不正性器出血の持続であった.子宮内膜生検で腺癌と組織診断されたため,広汎子宮全摘出術が施行された.摘出子宮標本の病理組織像では,表層部分に分化型類内膜腺癌像が認められたが,大部分は未分化癌像であった.そこで肉腫(とくに高悪性度子宮内膜間質肉腫)および同所性癌肉腫との鑑別が問題となったが,鍍銀染色は上皮性パターンを示し,免疫組織化学的にサイトケラチンおよびビメンチンが陽性であった.上記の染色は,肉腫との鑑別に有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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