文献詳細
今月の臨床 産科における検査法—有用性と再評価
妊娠末期
文献概要
骨盤計測にはX線撮影とそれ以外の方法1)があるが,後者は客観性に乏しく,現在行っている施設は少ないと思われるので,X線撮影による骨盤計測について述べる.骨盤計測は経腟分娩を前提として行われるわけであり,CPD(児頭骨盤不均衡)確認以外の予定帝王切開(帝切)の症例にはおのずから不要である.しかし,分娩様式に対する考え方は医師により異なり,また施設間における条件の違い,社会環境の変化は,骨盤計測の頻度に大きな差を生じる.ここでは,多人数の医師が多数の分娩を扱う施設での状況を,1983年と最近の3年間について検討し,骨盤計測の有用性について評価を加える.
掲載誌情報