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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻9号

1997年09月発行

雑誌目次

今月の臨床 婦人科における検査法—有用性と再評価 不妊

1.クラミジア抗体陰性,抗体陽性の場合の治療とその有用性

著者: 野口昌良

ページ範囲:P.910 - P.912

 クラミジア・トラコマティス感染症ほど1980年代以降,不妊症とのかかわりについて,認識の改められた性感染症はないといっても過言ではない.1986年クラミジア・トラコマティス感染症と卵管性不妊症の関連を筆者がはじめて日本不妊学会誌に投稿した頃には,不妊症を扱う学者の間でも,半信半疑の状態であったほどである1).それから15年あまりの年月が経過し,今では卵管性不妊症発症の原因として,クラミジア・トラコマティス感染の存在などを抜きにしては考えられないところまできている.
 とはいえ,クラミジア・トラコマティス感染者の頻度の高さに比べて初感染時の臨床症状が乏しいために,卵管性不妊症の最大の原因がクラミジア由来であるにもかかわらず,特異性の高い検査法が開発されても,適切な検査時期にタイミングのよい検査が行われないため,いまだにはっきりとした検査マニュアルができないままである.この点に留意して不妊症患者を前にしたときにクラミジア感染の有無をどう捉え,どう対応すべきかを考えてみたい(表1).

2.超音波によるLUFの診断はどこまで可能か

著者: 栃木明人 ,   栃木武一 ,   佐藤和雄

ページ範囲:P.913 - P.915

 原因不明の不妊症の一因として挙げられる黄体化無排卵卵胞(luteinized unruptured follicle:LUF)は,Jewelowicz1)により1975年に提唱されて以来注目されており,種々の検討2)が行われている.排卵の現象を知る方法は,従来基礎体温(BBT)が汎用されているが,LUFの症例では血中のプロゲステロン値の上昇が認められ,その結果,子宮内膜の分泌期像変化などが起こるため排卵の診断としては不確実である.排卵では卵胞発育に伴う成熟卵胞の形成に引き続く卵胞の破裂が起こり,腹腔鏡を用いて卵巣を観察すると,排卵後の卵巣にstigma(卵胞壁に破裂孔)が認められ3)排卵が確認されるが,手技的に頻回に行うことは困難である.
 近年,超音波診断装置の技術的な進歩はめざましく,とりわけ経腟プローブを用いた装置の子宮および周辺組織の解像度は一段と向上し,頻回に施行でき不妊症関連領域での有用性はますます増してきている.本稿では超音波によるLUFの診断について述べる.

3.抗精子抗体の検査法の種類と有用性

著者: 前川正彦 ,   鎌田正晴 ,   青野敏博

ページ範囲:P.916 - P.918

 女性にとって精子は同種抗原性を有する異物であり,精子に対する免疫反応の結果,抗精子抗体が産生される.抗精子抗体は精子の運動や受精など妊娠成立に必須の過程を障害することにより不妊症を引き起こすと考えられているが,産生されたすべての抗精子抗体が不妊症発症の原因になるわけではない.
 特定の女性に抗精子抗体が産生される機構はいまだ明らかではないが,産生される抗体は多種多様であることが知られており,検査法が異なれば検出される抗精子抗体の種類も異なってくる.本稿では抗精子抗体の検査法と,それによって検出される抗体の不妊症における意義について概説する.

4.Huhnerテスト判定上心注意点

著者: 繁田実

ページ範囲:P.919 - P.920

 Huhnerテストは1866年Simsによって最初に記載され,1913年Huhnerによって頸管粘液と精子の適合検査としての意義が示され臨床的に実用化された検査法である.実施手技は古典的であるが,いまだこの検査法に代わるものはなく,現在においてもこの検査の意義は明らかであり,その有用性については検討する必要はないと考える.体外受精胚移植術や顕微授精の普及により,不妊症治療は飛躍的な進歩を遂げているが,不妊症患者を診療する場合の重要なプロセスである不妊原因の診断において,このHuhnerテストは必要不可欠である.本稿では,抗精子抗体との関連性を踏まえてこのHuhnerテストについて解説を行う.

5.子宮内膜日付診をどう利用するか

著者: 高橋真 ,   深谷孝夫

ページ範囲:P.921 - P.924

 子宮内膜の組織学的所見は,Schröder1)により1912年に卵巣機能と密接に関連があることが明らかにされた.すなわち,卵巣機能の周期的な変化と子宮内膜の組織像の周期的変化とが相関するというものである.その後,月経周期中の子宮内膜組織像の日変動が精密に検討された結果,子宮内膜組織像から排卵および月経との日数差を診断するという,子宮内膜日付診が1956年にNoyesら2)により確立された.
 子宮内膜は,エストロゲンおよびプロゲステロンの標的器官であり,月経周期を通じて再生・増殖・分泌と,機能的,形態的にダイナミックな変化をきたす.そのうち黄体期における内膜の分泌化は,増殖期の十分なエストロゲンのプライミングに引き続きプロゲステロンが作用することによって起こる.すなわち,分泌期の子宮内膜組織診は,エストロゲンとプロゲステロン分泌,ひいては黄体機能を反映するという点で診断的意義がある.

6.不妊患者の腹腔鏡で何がわかるか

著者: 三橋洋治 ,   星合昊

ページ範囲:P.925 - P.928

 腹腔鏡は従来,内科系の診断技術として臨床に導入された.婦人科領域には1937年,Hopeら1)により最初に臨床応用がなされたと言われている.それ以降1967年のSteptoe,1968年のCohenらの報告からとくに盛んに用いられるようになった.また,本邦では1968年に西村らにより骨盤子宮内膜症の診断に腹腔鏡の有用性が報告されたころから普及しはじめたと思われる.今や腹腔鏡は光学機器の進歩発展と周辺装置の充実,および開腹術に比べて低侵襲性であることが評価され,診断や治療において欠くことのできないものとなってきている.とくに不妊症においては,内診や子宮卵管造影などで診断し得ない腹腔内の微細病変に対する直視下観察が可能であり,また得られる情報量も多く,加えて開腹術に比べて術後癒着の問題が少なく,診断から腹腔鏡下治療に直ちに移行できる利点があるため,今後さらに広く用いられると思われる.

7.習慣性流産夫婦のHLA-typingは必要か

著者: 萩原政夫 ,   辻公美

ページ範囲:P.930 - P.931

 HLA抗原は,すべての免疫学的反応において,自己,非自己の識別に働くヒト主要組織適合抗原である.妊娠現象は母体にとってみればsemi-al—lograft,すなわち,自己と同一のHLAハプロタイプを1/2共有する妊卵,胎児や胎盤が生着するという現象であり,血液そのものの交流がない点は移植とは異なるものの,免疫学的な機序がその成否に多分にかかわっていると考えられる.その最大の証拠としては,抗HLAアロ抗体が,妊婦血清から検出され,HLA抗原の血清学レベルでの判定に役だっていることが挙げられる.
 HLAには,約200種類近くの血清学レベルのタイプおよび最近ではDNAタイピング法によって,さらに多数のサブタイプに分けられる.1981年Taylor1)は,原因不明の習慣性流産夫婦間で,HLA適合性が高いことを報告したが,それ以来今日まで,HLAと妊娠現象,とくに原発性不妊症,習慣流産に関しては,さまざま議論が行われてきた.いわゆる夫婦のHLA-sharing(共有性)が妊娠の成立や維持に対して影響するとの報告1-3)は,初期の頃において主流であったが,最近ではむしろ関与がないとの報告4-6)があいついできている.

8.GnRHテストはどんな症例に必要か

著者: 小川修一 ,   荒木重雄

ページ範囲:P.932 - P.934

 内因性GnRHの動態を簡単に知ることができれば,その分泌の異常と卵巣機能障害の関係を的確に診断することができる.しかし,視床下部で産生されたGnRHは下垂体門脈血中では確実に測定できる十分な濃度で存在するが1),末梢血中の濃度はきわめて低いと考えられ,その動態から病態を診断することはむりがある.
 そこで,外因性にGnRHを投与し,それに反応して分泌されるゴナドトロピンの分泌動態から,間脳—下垂体—卵巣系の病態を明らかにしようとする試みがなされてきた.これがいわゆるGnRHテストである.本稿においては,GnRHテストの適応,検査法,判定基準に関する問題点について述べてみたい.

腫瘍

1.卵巣腫瘍の超音波診断とその限界

著者: 小田高明 ,   薬師寺道明

ページ範囲:P.936 - P.938

 経腟超音波法は卵胞管理に必須の手段となり,正常卵巣の周期変化の観察を通じて操作手技が向上してきた.付属器腫瘤でも10cm未満であれば経腟法にて立体構築や病理診断の予測もある程度可能となってきており,診断精度はきわめて高いレベルに達している.ただ超音波はCTなどに比べて客観性や再現性に乏しく,正確な診断を導くためには,婦人科医は独自に経験を積む必要があろう.

2.CT, MRIで卵巣腫瘍の良性,悪性がどこまで推定できるか

著者: 富樫かおり ,   森崇英

ページ範囲:P.940 - P.942

 卵巣腫瘍の画像診断としては,超音波,CT,MRIが主として用いられている.もちろん個々の装置の性能には大きな差があるため優劣について画一的に論じられない面もあるが,超音波検査に次いで質的診断を目的として行う検査はCTでなく,MRIであろう.CT一断面あたりの被曝量は,他のX線写真1枚とほぼ同じで安易に検査を施行することは望ましくない.CTは脂肪と石灰化の特定に優れこれらの有無が診断の決め手となる類皮嚢胞腫については優れた診断能を示し得るが,MRIでも類皮嚢胞腫に関してほぼ同様に優れた結果を得ることが可能である。MRIは非侵襲的であり,良性疾患や生殖可能年齢女性の検索にも適する.このためMRIの普及した現時点ではCTの婦人科領域における適応はかぎられたものとならざるを得ない.MRIは組織コントラストに優れ,脂肪以外に血液やコラーゲンを含む腫瘤について組織特異的診断を可能とする利点がある.超音波とMRIをうまく組み合わせ総合的な診断を行うことで,卵巣腫瘍中のかなりのものにおいて術前に良・悪性を推定することができる.

3.CT, MRIで子宮頸癌の子宮外進展はわかるか

著者: 高橋康一 ,   東眞 ,   中村幸雄

ページ範囲:P.944 - P.948

 子宮頸癌病巣は,CTでは正常頸部間質と癌組織の間にdensityの差がないため,両者を識別することはできないが,MRIではT2強調画像において,前者がlow intensityに,後者がhigh inten—sityに描出されるため,これを識別することが可能である.読影に習熟すると,CT, MRIの子宮外進展評価における精度の差は一般に考えられるほど大きくない.本来であれば,CTとMRIの所見を対比し,詳細に論述すべきところであるが,紙数が限られているため,以下に今後より広く用いられていくであろうMRIを中心に概説する.

4.MRIで子宮体癌の進展度はどこまで判定できるか

著者: 蔵本博行 ,   佐藤倫也 ,   田口雅之

ページ範囲:P.950 - P.952

 婦人科領域疾患の診断に磁気共鳴診断装置(magnetic resonance imaging:MRI)が導入されて以来,子宮体癌の筋層内浸潤や頸管浸潤の判定にはCTに比べてより有用な画像診断が可能になってきている.とくに子宮体癌の予後を規定する因子のなかで,体部筋層浸潤の深さは最も重要なものの一つであるところから1),術前にMRIでどこまで進展度が評価され得るか議論がなされている.

5.絨毛性疾患で画像診断をどう利用するか

著者: 藤野敬史 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.953 - P.955

 絨毛性疾患の治療に当たっては妊孕能を温存することが求められることが多く,また化学療法が著効することから手術を行わず,病理組織学的診断のないままに治療を行うことが少なくない,このため絨毛癌診断スコアによる臨床診断が用いられ,その有用性は広く認められている.それでも絨毛癌と侵入奇胎とでは適用すべき化学療法も予後も異なることから,正確な鑑別診断を行うためのさまざまなデータが必要であることに変わりはない.従来は鋭敏に病巣を検出でき,病型診断が可能なことから,骨盤動脈造影(PAG)が必須の検査であったが,CT, MRI,超音波などの機器の性能向上に伴って,これらの非侵襲的な画像診断法により絨毛性疾患のより正確な病態診断が可能となってきた.本稿では主として存続絨毛症に絞って,これらの画像診断が病型の鑑別診断,管理,治療に対して果たす役割について述べる.

6.子宮頸癌,体癌,卵巣癌で腫瘍マーカーをどう選択するか

著者: 尾縣秀信 ,   加藤紘

ページ範囲:P.956 - P.958

 腫瘍マーカーとは,腫瘍の産生する物質や腫瘍に対する生体反応物質など,蛋白質や糖鎖抗原から遺伝子変異あるいはその産物までさまざまで,検体も血清から組織切片まで含まれる.この多種多様な腫瘍マーカーの存在に対し,最近米国ではその有用性を再評価し,整理するシステムが提唱されたが1),ここでは腫瘍マーカーの臨床的有用性について,癌の危険度判定,スクリーニング,鑑別診断,予後判定,治療後のモニターなどの項目において対象となる腫瘍マーカーが治療に貢献し,患者の予後を改善させる可能性があるか否かについてスコア化を行った.医療費の抑制が求められるなかで腫瘍マーカーの再評価の問題は日本でも重要となろう.
 腫瘍マーカーの選択法の原則については表1に示したように各腫瘍に対して組織選択性腫瘍マーカーのなかから選び,余裕があれば汎用マーカーのなかから追加するのがよい.またCA125とCA130やCA602,あるいはCA19-9とCA50やKM01など同一物質と考えられるものを重複して測定することも避けたい.婦人科悪性腫瘍のなかでは,扁平上皮癌に対するSCC抗原と腺癌に対するCA125が代表的な腫瘍マーカーと考えられるので,ここではそれら2種類の腫瘍マーカーを中心に最近の評価を述べる.

更年期

1.更年期障害の診療に心理テストをどう利用するか

著者: 相良洋子

ページ範囲:P.960 - P.962

 更年期障害患者の診療に心理テストをどう用いるかという問題は,更年期障害の病態をどのようにとらえ,どこまで介入するかという問題と深くかかわっている.更年期障害の発症には内分泌学的要因(卵巣機能の消退)と心理的要因の両者が関与していると考えられているが,臨床の場でとくに心理的要因をどこまで取り扱うかは,婦人科医の経験や考え方,時間的余裕などによって異なってくる.本稿では更年期指数を含めよく用いられる心理テストについて概説するが,これらは治療者の立場に応じて適宜使い分けられるべきものである.

2.骨量の簡易測定法はどこまで正確か

著者: 福永仁夫

ページ範囲:P.964 - P.966

 現在,種々の非侵襲的な骨量測定法が開発され,臨床に使用されている.躯幹骨用二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)や,末梢骨定量的CT法(pQCT)は骨粗鬆症の主として精検に,単一エネルギーX線吸収測定法(SXA),microdensitome—try (MD)や定量的超音波法(QUS)は骨量減少のスクリーニングに,末梢骨用DXAは精検とスクリーニングに用いられている.とくにMDは特別の装置を必要としない簡便な方法であり,QUSは放射線被曝のない方法であるため,骨検診に使用されている.本稿では,骨量の簡易測定法であるMDとQUSの有用性と再評価について概説する.

3.HRT施行時にホルモン測定は必要か

著者: 米田直人 ,   青野敏博

ページ範囲:P.968 - P.970

 ホルモン補充療法(HRT)の効果はエストロゲンの投与量に依存するため,HRT施行時に血中エストロゲン濃度を測定することは必要であると考えられるが,現在の医療現場においてはほとんど測定が行われていない.その理由は以下のような問題点があるからである.

4.HRT前の乳房検診にマンモグラフィは必要か

著者: 土橋一慶

ページ範囲:P.972 - P.975

 「婦人科における検査法—有用性と再評価」で筆者に課せられた題は,「HRT前の乳房検診にマンモグラフィは必要か」である.必要であるというのが,現段階における筆者の答えである.以下,当教室で経験した症例を中心に,主に診断の立場からHRT前の乳房検診にマンモグラフィは必要であるか否かを考察する.

連載 カラーグラフ 実践的な腹腔鏡下手術・9

TLM(Total Laparoscopic Myomectomy):Ⅰ—ハーモニック・スカルペルを用いて

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   山田幸生 ,   西尾元宏

ページ範囲:P.905 - P.907

 腹腔鏡による子宮筋腫核出術は,基本的には従来の開腹法の場合と同様に過多月経,月経困難症,不妊症などを伴う症例が対象となり,今後は子宮の機能温存を目的とした手術としてさらに普及していく手術になると考えている,手術に際し,術前のMRI画像所見は筋腫核の状態把握(大きさ,個数,場所など)には必須であり,子宮腺筋症や卵巣腫瘍との鑑別にも有用である.そのうえで,一般的には開腹手術に比べて侵襲が少ないと考えられる症例が腹腟鏡下手術の対象となる.しかし,筋腫核の最大径が5cm以上,個数が3個以上,発育場所が子宮後壁下部,といった内容から手術時間の延長や出血のリスクも高いと考えられる症例は,原則として開腹手術の適応となる.
 TLM(全腹腔鏡下子宮筋腫核出術)に際しては,①まず鉗子操作による筋腫核の状態の評価,②視野確保や手術操作が可能かどうかの判断,③適応要件を満たさずむりな場合には開腹手術への切り替え,などを確認したうえで筋腫核出の手術操作に移る.また,筋腫核出の手術手順に関しては,下の模式図に示したように①腹腔内の観察,②子宮筋層の切開,③筋腫の核出,④筋層の縫合修復,⑤筋腫核の回収,⑥洗浄と最終確認,⑦症例により癒着防止にはペリプラスト®(ヘキスト)の塗布またはインターシード®(エチコン)の貼付,ドレーン留置をして手術を終える.

Q&A

陣痛促進剤使用時の留意点は?(2)

著者: 武久徹

ページ範囲:P.977 - P.978

 Q 陣痛促進剤の使用方法の留意点をお教え下  さい(北海道TK子).
 A 今月も前号に引き続いて陣痛促進剤による  「陣痛誘発」についてお答えします.誘発分  娩が成功するか否かは頸管成熟度と分娩回数に影響されます.とくに,未産婦で未成熟頸管に陣痛誘発を行った場合は帝王切開(帝切)率は45%ときわめて高率となるという報告があります(表1)(Aust NZ J OG 25:190,1985).

Estrogen Series・19

ピルと虚血性脳卒中(その1)

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.980 - P.981

 経口避妊薬(oral contraceptive:OC)の使用が始まると間もなく,OC使用にともなうcere—brovascular accident(CVA:脳血管障害事故)がLorenz1)により報告された(1962年).その後に行われた1960年代から1970年代にわたるさまざまな疫学的研究は,OCと心血管系障害との関係を裏づけるものであった.この結果を受けて,それ以後のピルの低量化が行われた.現在全世界で6〜7千万人がピルを使用しているにもかかわらず,この心血管系障害という副作用は,いまだにピル使用時の不安要因として,その普及を妨げているものである.WHOでは,OC使用者で虚血性脳卒中(ischemic stroke)を起こした697例のケース(年齢20〜44歳)を21か国から集積し,それらを年齢のマッチした1962年のコントロール例と比較検討した(case-control study).この21か国にはヨーロッパ諸国もあり,また第三世界の諸国もあったので,先進諸国と開発途上諸国に区別して統計を集めたが,その詳細は本文では割愛させていただく.
 この疫学的調査の結果はodds ratioで示されている.odds ratio=O.R.はこの場合ピルの非使用者が虚血性脳卒中を起こす確率とピル使用者が同疾患を起こす確率の比である.それはピル使用者が非使用者に対して持つ特定疾患発生の相対的危険度を示す方法である.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン—私のノウハウ

腹式単純子宮全摘出術における頸部処理の工夫と基靱帯鉗子

著者: 兼元敏隆

ページ範囲:P.982 - P.982

 本術式の適応と臨床応用の多くは子宮筋腫を対象として計画されていると思われるが,現状では核出か全摘かに二分極化され,腟上部切断術はほとんど行われなくなっている.
 手術習練の基礎にあるのは理論をいかに構築し,安全かつ再現性のある型に単純化していくか,指導の要点もそこに絞られるはずである.

産婦人科手術操作の際に便利なグッズ

著者: 棚田省三

ページ範囲:P.983 - P.983

1.猪原式開腹固定器
 開腹手術を行う際に,視野の確保は基本であり,かつ重要なことである,よく見えないところは切るなというものの,肥満例,骨盤腔の深い例などにおいてはしばしば腸管,大網腹壁,脂肪などが飛び出してきて,視野を妨げるばかりか,手術操作そのものにも支障が出てくることになる.これらの際に重宝するのが,猪原式開腹固定器(サンリツ社)である.そのサイズは,外弁がW80×H80mm,中弁がW100mm×H110mmである.この開腹鉤をもってすれば,産婦人科手術において腹腔展開に不便を感じることはまずない.もともとは,広汎子宮全摘術において使用することを目的に考案された器機と思われるが,肥満例,腹壁の厚い例,巨大腫瘍などのより広範囲の腹腔展開を必要とする例など,その適応範囲は広い.

病院めぐり

関西労災病院

著者: 水谷重康

ページ範囲:P.986 - P.986

 関西労災病院は,六甲山系を背に尼崎市と西宮市の境界となる武庫川東河畔に,昭和28年1月,全国労災病院として4番目に開設された.当初4科50床でスタートしたが昭和28年8月に5科が増設され,昭和34年7月に産婦人科が新設,昭和35年3月に綜合病院の認可を受けた.その後,小児科,ICU棟完成脳神経外科,形成外科,リニアック棟完成,心臓血管外科と増・新設し充実が計られました.病床数670床,外来患者数1日平均1,810名となった現在では,有数の設備と陣容を誇る綜合病院として,市民病院の存在しない尼崎市のみならず,阪神間の勤労者医療ならびに地域医療に貢献してきました.
 近年,各企業の安全管理,勤労者の健康管理が向上し,労災病院としての意義づけの再検討の必要な時期にきており,インダストリアルホスピタルとして多角的な取り組みが要求されています.勤労者とその家族をも含めた地域に密着した医療体制の確立に向けて,職員全員が努力をしているところです.

国立呉病院

著者: 藤井恒夫

ページ範囲:P.987 - P.987

 国立呉病院のルーツは明治22年創設の呉海軍病院で,終戦により英濠軍に接収されていたが,解除後の昭和31年に国立呉病院として発足している.昭和40年には中国地方がんセンター,昭和50年にICU,CCU,昭和54年に救命救急センター,昭和57年に臨床研究部,昭和60年には母子医療センター(NICU 15床)が設置され,昭和61年に高度総合診療施設に位置づけられている.現在は23診療科,730床,常勤医師118名(研修医,レジデント50名)で,産婦人科(54床)は常勤6名(研修医1名,レジデント1名)で,そのうち2名が細胞診指導医である.
 婦人科診療においては,がんセンターとしての機能を発揮するため,がん医療に最も重点を置き,初期癌に対しては生殖機能温存を目的とした縮小手術を行い,進行癌に対しては外科との連携による腫瘍減量手術療法,放射線科との連携による放射線療法に加えて,積極的な化学療法の併用により進行子宮頸癌,進行体癌,進行卵巣癌の治療成績を改善してきた.とくに卵巣癌に対してはdose inten—sive chemotherapyにより,進行卵巣癌の生存率の向上を達成し,さらに血液内科との連携で末梢血幹細胞移植による大量化学療法を経験しており,常にトップレベルのがん治療をめざして診療している.

CURRENT CLINIC

分娩損傷—腟動脈損傷による大出血への対応

著者: 貝原学

ページ範囲:P.989 - P.993

 経腟分娩時に子宮破裂と腟動脈損傷によって大出血を来たした症例を経験した.最初に子宮破裂の診断のもとに子宮全摘出術が行われたが,腹腔内出血が持続したために再開腹を行った.開腹によって腟動脈損傷がはじめて発見された.総出血量が14,300mlにも達したが,幸いに救命することができた症例である.
 分娩時に発生する腟動脈の損傷はまれであるが,診断が困難なため処置を誤り,大量出血によって致命的な経過をたどる場合がある.実際に死亡事故の発生が散見されている.

原著

高速液体クロマトグラフィーによるX染色体性魚鱗癬症の診断

著者: 菅原照夫 ,   岩城正範 ,   藤野敬史 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.995 - P.997

 X染色体性魚鱗癬症はステロイドスルファターゼ欠損によつて発症する先天性代謝疾患である.今回筆者らはPCR法と高速液体クロマトグラフィーを組み合わせて,本疾患の患者および保因者の診断に応用した.PCR法は25サイクル,鋳型となるDNAは50 ngを用いてステロイドスルファターゼおよびβ—グロビン遺伝子を増幅した.魚鱗癬症患者ではステロイドスルファターゼDNAは検出しえなかった.患者の母親は正常人に比べDNAは半量であった.PCR-HPLC法により魚鱗癬症患者だけでなく,保因者を診断することが可能となった.

症例

小腸への浸潤のみられた子宮原発の類上皮平滑筋腫瘍の1例

著者: 西村弘 ,   川崎憲欣 ,   片渕秀隆 ,   岡村均

ページ範囲:P.999 - P.1003

 類上皮平滑筋腫(epithelioid leiomyoma)は,子宮において平滑筋腫の変異型に分類され,その良・悪性の判断基準はいまだ議論のあるところである.今回筆者らは子宮原発の類上皮平滑筋腫が空腸に浸潤した症例を経験したので報告する.症例は42歳の未妊婦人で,子宮由来の悪性腫瘍を疑い開腹手術を施行した.開腹時,子宮体部後壁より発生した暗赤色の脆弱な腫瘤が腸間膜を貫いて発育し,さらに空腸への浸潤も認めた.腸管の一部を含めた腫瘤摘出術後の病理組織学的診断にて,その腫瘍細胞の特徴や配列,さらにデスミン,サイトケラチンによる免疫組織化学的染色により,子宮体部より発生した類上皮平滑筋腫と診断した.しかし空腸への浸潤巣では細胞異型を伴い,核分裂数も増加し,さらに出血・壊死巣もみられたため肉腫に準じて化学療法を施行し,術後3年近くを経過しているが再発の徴候はみられていない.

後腹膜に原発した未分化胚細胞腫の1例

著者: 津村宣彦 ,   北澤克彦 ,   山田俊 ,   川口勲 ,   関下芳明 ,   宗村忠信 ,   山口潤 ,   藤堂幸治 ,   早貸幸辰

ページ範囲:P.1005 - P.1007

 後腹膜に原発した未分化胚細胞腫の症例を経験したので報告する.患者は34歳,子宮頸癌および子宮筋腫の診断で当科を受診した.CT,MRIで卵巣癌の疑いがあり開腹した.腫瘍は骨盤腔内にあり、外腸骨動静脈および閉鎖神経を巻き込み後腹膜に発育浸潤していた.血管,神経を腫瘍塊とともに摘出し,後日,傍大動脈リンパ節領域に発育増大してきた腫瘍を腹部大動脈および腎とともに可及的に摘出し,人工血管置換術を行った.ワーファリンを使いながら凝固線溶系に注意しつつ,化学療法を施行した.術前高値だったLDH, ALPは術後速やかに正常域に復し,現在,このLDHとALPを腫瘍マーカーとして外来で経過観察をしているが,再発徴候もなく順調に経過している.

臨床経験

産婦人科領域におけるインターネットの利用—産婦人科相談室の開設

著者: 谷村悟

ページ範囲:P.1009 - P.1011

 産婦人科領域におけるインターネットの活用について検討するため,患者の啓蒙を目的にインターネット内に産婦人科相談室を設けて質問内容などについて検討した.1年間で121件の相談が寄せられた,相談者の居住地は関東がほとんどで,海外からは11件であった.相談内容は月経異常,流早産,不妊が多く,若年者からの相談では性交,避妊に関するものが目立った.相談者の年齢は20〜30代で91%を占めた.海外在住の日本人にとっては気軽に相談できる医療機関がなく不安な状態であり,インターネット上の相談室は有用であると考えられた.産婦人科領域においても今後インターネットの利用について考えていく必要があると思われる.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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