文献詳細
連載 Estrogen Series・31
文献概要
エストロゲンは,骨や心臓,血管,それに血中コレステロールなどには望ましい作用をもつが,乳房や子宮に対する作用はむしろ望ましいものではない.そこで乳腺や子宮内膜には作用せず,しかし骨や血管には選択的に作用するエストロゲンがあればホルモン補充療法(HRT)は副作用が減少し,より有効となるであろう.この点で,最近Raloxifeneという物質が注目されている.この問題に関し,二つのコメントをご紹介したい.一つは英国Lancet誌(1997年9月)によるもの,もう一つは米国のNew England Journal of Medicine(1997年12月)によるものである.
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