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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻11号

1998年11月発行

文献概要

今月の臨床 HRT—ベストテクニック HRTの副作用と対策

2.性器出血

著者: 橋本栄1 多賀理吉1

所属機関: 1横浜市立大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.1388 - P.1390

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 ホルモン補充療法(以下,HRTと略す)における短期的な副作用のなかで,最も問題となるのが不正性器出血である.HRTの方式にはさまざまな薬剤,投与形態,投与方法があり,性器出血の頻度を低下させるべく,これまで多くの投与方式が検討されてきた.そして現在も改良が加えられている.
 HRTの基本理念はエストロゲンの補充であるが,エストロゲンの単独投与では子宮内膜癌のリスクが上昇するため,不正性器出血の頻度を低下させる目的もあって,プロゲスチンを併用する方法が考え出されてきた.しかし,どのようにプロゲスチンを併用しても不正出血の問題が完全に解決されるわけではない.いずれにしても治療開始直後は,約半数には性器出血がみられるということを覚悟していたほうがよく,患者にはあらかじめこのことを説明して理解を得ておかなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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