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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻11号

1998年11月発行

今月の臨床 HRT—ベストテクニック

HRTの副作用と対策

3.子宮癌の発生

著者: 緒方りか1 野崎雅裕1 中野仁雄1

所属機関: 1九州大学医学部婦人科産科

ページ範囲:P.1392 - P.1394

文献概要

 日本人における子宮癌の発生は,子宮頸癌が年々減少傾向にあるのに対し,子宮体癌は大規模な疫学的調査はされていないが増加傾向にあるとされている.これは疫学的理由によるものとされており,食生活の変化,とりわけ動物性脂肪との関連が指摘されている1-3).欧米では,1972年以降女性の骨盤内悪性腫瘍で最も頻度が高いのは子宮体癌である.日本でも子宮体癌は1970年代には子宮癌の10%4)であったのが1993年には32.3%5)と,その占める割合が増大している.
 一方,ホルモン補充療法(HRT)の普及率は,欧米に比較すると日本では低いと推定され,ある程度の規模で開始されてから10余年と歴史的にも後れを取っており,日本におけるホルモン補充療法と子宮癌,その他の疾患とのデータの蓄積は今後の解析が待たれるところである.そこで本稿では,欧米での報告を主に紹介し,考察を加えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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