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今月の臨床 HRT—ベストテクニック リスク症例におけるHRT
4.肝機能障害
著者: 鈴木瞭1
所属機関: 1国立大阪病院産婦人科
ページ範囲:P.1410 - P.1412
文献購入ページに移動 estrogen(E)を経口投与すると,消化管より吸収された後,肝臓で代謝を受ける.この際,Eはcorticosteroid binding globulinやsex bindingglobulinなどの合成を増加させ,長期の使用により滑面小胞体の肥厚や毛細血管の変化をきたす.また,肝内の胆汁のうっ滞や胆汁内のコレステロールの増加をみる.そのため,Eの長期の連用により肝機能障害や胆嚢疾患,胆石症をもたらす可能性が考えられる.本稿ではホルモン代償療法(HRT)の肝障害について述べる.
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