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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻11号

1998年11月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

オキシトシンの使用方法を考える—20mU/分以上は禁忌か?

著者: 武久徹

ページ範囲:P.1421 - P.1424

文献概要

 陣痛促進剤として,過去40年間,世界的に第一選択薬として使用されているオキシトシンの投与量,増強間隔,増強量に関しては多くの研究があり,いくつかの問題点が残されているが,オキシトシンの使用方法はほぼ確立されている(ACOGTechnical Bulletin #217, December, 1995).初回投与量0.5〜2.0mU/分,増強量は1〜2mU/分で,30〜60分間隔で増量するのが一般的である(表1)(ACOG Precis V, p 189, 1994).
 オキシトシンは誘発分娩,陣痛増強,積極的分娩介入(active management of labor:AML)(おもに未産婦,頭位,単胎例に行う)の際に使われる.O�Driscollは,AMLで,未産婦の98%,経産婦の99.8%は,入院後12時間以内に分娩を終了し,分娩時間短縮を図るうえで有用であると報告した(Obstet Gynecol 63:485, 1984).その後,AMLは母体および新生児罹患に影響を与えずに難産率を減少させ,経腟分娩率を増加させるという報告(NEJM 326:450, 1992)や,分娩時間の短縮は期待できるが,未産婦の帝切率は減少しないという報告もある(NEJM 333:745, 1995).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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