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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻12号

1998年12月発行

雑誌目次

今月の臨床 内視鏡手術—どこまで進んだか 概説

1.婦人科領域における腹腔鏡下手術の理念と臨床的意義

著者: 杉並洋

ページ範囲:P.1448 - P.1453

腹腔鏡下手術の歴史
 腹腔鏡下手術は,Nitze13)の膀胱鏡の開発にその起源を発している.彼は開発した膀胱鏡を用いて開腹することなく膀胱結石を除去することに成功した.Jacobaeus8)はNitzeの膀胱鏡を利用して腹腔内を観察した.対象患者17例はいずれも腹水を貯留していたのであるが,気腹することなく腹腔内を観察することに成功した.腹腔内の観察をより容易にしたのがVeress18)の気腹針の開発である.彼は結核に対する気胸療法を目的としてこの針を開発したのであるが,この針を用いた気腹法の確立が腹腔鏡下手術の発展に大きく貢献している.
 婦人科領域における最初の腹腔鏡下手術の報告はHope6)によって行われた.彼は腹腔鏡を用いることにより開腹せずに子宮外妊娠の診断が可能であることを証明した.また,Power&Barnes15)は腹腔鏡下卵管避妊を実施した.Decker &Cherry3)は,患者に膝胸位をとらせ後腟円蓋を介してダグラス窩に腹腔鏡を挿入する,いわゆるculdoscopyを開発した.

2.内視鏡下手術の功罪

著者: 杉本修

ページ範囲:P.1454 - P.1459

 肉眼の及びえない部位の病変を視診によって確かめようとする内視鏡診の歴史は古いが,産婦人科診療に実用化され普及し始めてからたかだか30年ほどしかたっていない.多くの内視鏡が辿ってきたと同じように,骨盤内臓器病変を例にとっても,当科はもっぱら腹腔鏡やクルドスコープによる診断が主流であったが,次第にminimallyinvasive surgeryの構想のもとに直視下手術に目が向けられるようになった.1960年代にアメリカで卵管不妊手術に利用されて以来,ドイツ,キールのSemm教授の卓抜な機器の開発と精緻な技量によって子宮,卵管や卵巣のみならず,虫垂や胆嚢などの外科領域にまでその手術応用が広げられ,まさに燎原の火のごとく普及していった.わが国においても1974年に産科婦人科内視鏡研究会(現在の日本産科婦人科内視鏡学会)が20人あまりの同好の士で発足して以来,1,000人に及ぶ学会に発展し,その報告内容も診断的応用から手術的応用へと変わってきており,腹腔鏡下手術が開腹手術の例数をこえる施設もみられるようになってきた.侵襲の少ない内視鏡下手術の多くの利点が理解され,急速に普及してきたことは喜ばしいが,反面,症例の選択を誤ったり,技量が未熟であったりして取り返しのつかない副損傷に遭遇したり,患者のQOLをかえって損ねたりする事態が発生している.

3.産婦人科における内視鏡手術の現況と将来

著者: 堤治

ページ範囲:P.1460 - P.1463

 患者の侵襲をより少なくするminimally inva—sive surgeryが各外科領域で試みられている.その代表が内視鏡手術であり,婦人科領域においても腹腔鏡を初めとした内視鏡下手術の応用は目覚ましい1-3)
 内視鏡手術は主として開腹を回避できることが患者に対する侵襲を軽減する最大の理由であり,患者の術後の疼痛はきわめて少なく,入院期間も短縮され,術後社会復帰までの日数も半減以下になる.これは個人の負担を軽減するばかりか,医療費の節減,社会の負担の節減にもつながる.また婦人科領域では,術後癒着による2次的な不妊症発生が少ない点も妊孕性保存に大きなメリットとなる.ここでは婦人科領域における内視鏡手術の現況を述べ,将来の展望について言及する.

4.他科領域における現況と将来 1)外科における腹腔鏡手術の現況

著者: 俵籐正信 ,   永井秀雄 ,   小西文雄

ページ範囲:P.1464 - P.1466

 近年,外科領域における腹腔鏡手術の進歩は著しく,次々と新しい器具,手術法が開発されている.当初,胆嚢摘出術から始まった外科領域の腹腔鏡手術は,良性疾患から悪性疾患に拡大され,早期癌のみならず一部の進行癌にまで及ぶようになった.今回は外科領域,とくに消化器疾患に対する腹腔鏡手術について,当科の症例を中心に紹介する.

4.他科領域における現況と将来 2)泌尿器科における腹腔鏡手術の現況

著者: 松田公志

ページ範囲:P.1468 - P.1469

 泌尿器科領域の腹腔鏡の歴史は古く,1970年代に触知不能精巣の局在診断のための検査が行われた.腹腔内精巣は通常の卵巣と同じ位置に存在することが多く,腹腔鏡で診断が容易である.腹腔鏡が手術手技として導入されたのは,1991年に発表された骨盤リンパ節郭清術以降で,その後精索静脈瘤手術,腎摘除術,副腎摘除術など,多くの泌尿器腹腔鏡手術手技が開発された1,2)
 泌尿器腹腔鏡手術の特徴は,対象となる臓器が後腹膜腔に存在することである.このため,経腹膜到達法(通常の腹腔鏡)のほかに,腹腔を経由せずに直接後腹膜腔に外套管を挿入,二酸化炭素を注入して手術野を作成する後腹膜鏡手術も開発された.代表的泌尿器腹腔鏡手術である副腎摘除術と腎摘除術について述べ,最後に泌尿器腹腔鏡手術の今後の展望を考える.

基本操作と基本手技

1.気腹法

著者: 可世木久幸

ページ範囲:P.1470 - P.1475

 成書によれば20世紀初頭にスウェーデンで開催された万国博覧会にイヌを材料として腹腔鏡が行われたとのことである1).このとき腹腔内にはairを注入したと言われている.おそらく,このときが気腹法による腹腔鏡の第一歩であったことと思われる.その後,腹腔鏡を行うものは腹腔内にさまざまなガスを注入して行った2).しかしながら,誰一人として腹壁を吊り上げて腹腔内を観察しようと思ったものはいなかった.ごく最近になって吊り上げ法による腹腔鏡が行われるようになったが3),この方法は逆転の発想とも言うべきものであろう.
 本稿では気腹法の進歩について解説する.内視鏡外科の器具に関しては,より安全に,より確実に,より迅速に,より簡単に操作が可能であり,誰が行っても再現性よく行うことができる器具が望まれる.その観点から,気腹針,気腹装置,気腹操作,気腹法腹腔鏡手術の注意点について記載する.

2.吊り上げ法

著者: 井坂恵一

ページ範囲:P.1476 - P.1480

 吊り上げ法には,腹腔内に吊り上げ器具を挿入して腹壁を吊り上げる全層吊り上げ法1)と皮下に鋼線を挿入し腹壁を吊り上げる皮下鋼線吊り上げ法2)が現在までに報告されている.
 当教室では,1993年4月より皮下鋼線吊り上げ法を用いた腹腔鏡下手術を始めたが,その時点では婦人科腹腔鏡下手術に吊り上げ法を使用した報告はなく,良好な腹腔内視野を得るためにいかに最適に下腹部を吊り上げるかを模索していた.当初,われわれは橋本ら3)による吊り上げ法を参考にして,弓状に曲げた直径3mmの鋼線2本を下腹部の皮下に挿入し,腹壁を吊り上げる方法4)を行っていた.この方法は外観的にみるとかなりグロテスクではあったが,腹腔内の視野は良好であり,吸引や排煙による視野障害がない,縫合結紮が容易,麻酔への影響が少ないなど,気腹法にはないいくつかの利点を持っていた.しかし一方で,吊り上げ器具が腹壁上の空間を占領するため鉗子などの操作性が制限される,吊り上げ操作が繁雑であるなどの欠点があった.これらの欠点を改善するために考案された方法が,一点吊り上げ法5)である.われわれが一点吊り上げ法を始めて以来まる4年が過ぎ,その症例数もすでに500例をこえ,本法も確立された方法となりつつある.そこで本稿では,この一点吊り上げ法を用いた腹腔鏡下手術について,その基本操作と基本手技を中心に紹介する.

3.腹腔内操作

著者: 伊藤將史

ページ範囲:P.1482 - P.1487

 腹腔鏡手術は開腹手術に比べてけっして難しい手術ではないが,手術器具・周辺機器の特性には独自のものがある.実際,腹腔鏡手術用鉗子類はトロッカーに装着(固定)されてはじめて,その基本性能を発揮し,マイクロ手術に匹敵する細かな腹腔内操作が可能になる.また,周辺機器のほとんどが電気的にコントロールされ,その使用には専門知識が要求される.すなわち,腹腔鏡手術では手術器具の特性と周辺機器の機能をどれだけ理解しているかが大切なポイントとなる.

合併症と副作用およびその対策

1.合併症と副作用およびその対策

著者: 澤田富夫 ,   門脇恵 ,   石川あずみ

ページ範囲:P.1488 - P.1493

 近年,腹腔鏡下手術はminimal invasive sur—geryとして急速に発展をし,その実施施設,実施件数も急激に増加してきている.患者へのQOLの改善を目的とした腹腔鏡下手術は今や,婦人科手術術式の一つとして重要な位置を占めている.しかし,腹腔鏡下手術はごく限られたアクセスルートにより閉鎖された空間に向かい平面的なテレビモニター上を直視しながら,両肢,両脚をコーディネイトしつつ行う手術であるため,開腹手術では考えられなかった種々の問題点や合併症に遭遇することがある.これらは腹腔鏡下手術の基本的手技に基づいて実施していても生じてしまうものもあれば,注意を怠っていることで生じる場合もある.種々の合併症を発生させないことはもとより大切であるが,起こってしまった状況に対し対応策を知っていれば回避できることも多いことから,発生したいろいろな合併症(表1)について互いに検討し合うことは,腹腔鏡下手術の発展のために,きわめて有意義であると思われる.

腹腔鏡下手術

1.子宮筋腫核出術

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   堀内功 ,   西尾元宏

ページ範囲:P.1494 - P.1498

 腹腔鏡による子宮筋腫核出術(laparoscopicmyomectomy:LM)は,患者が切望する子宮機能温存手術として欧米諸国をはじめ1-5),わが国においてもすでに実施されている6-11).しかしLMは①筋腫の核出,②筋層の修復,③筋腫の回収などの独立した3行程の操作が必須である.そのためには器具や器材の整備をはじめとして,術者の熟練した手技の習得,スタッフの育成などが要求される.一方では,本法の利点や有用性を論ずる前に確実性や安全性3,12-17),手術時間や経済性18,19)といった面は避けては通れない課題点でもある.
 そのようななか,LMには腹腔鏡下に全手術行程を行おうとする従来法のTLM(total laparos—copic myomectomy)1-11)の他に,腹腔鏡下に補助操作をしたうえで,主な手術操作は4〜5cmの腹壁小切開部から用手的に行おうとするLAM(laparoscopically assisted myomectomy)7,17,21)といった新たな概念も導入され,手術そのものの簡便性にも注目されてきている.

2.子宮摘出術(LAVH,LH)

著者: 武内裕之 ,   桑原慶紀

ページ範囲:P.1500 - P.1505

 子宮摘出術は婦人科領域で最も頻度の高い術式の一つであり,従来から腹式単純子宮摘出術(total abdominal hysterectomy:TAH)と腟式単純子宮摘出術(total vaginal hysterectomy:TVH)の二つの術式が行われてきた.腹腔鏡下子宮摘出術は1989年Reichら1)により初めて報告され,歴史の浅い術式ではあるが,開腹手術に比べて手術侵襲の小さな腹腔鏡下手術の需要の増大により急速に普及しつつある.腹腔鏡下子宮摘出術は発展途上の術式であり,現在までさまざまな手術器具や手術方法が報告されている.

3.卵巣腫瘍の手術

著者: 竹田明宏

ページ範囲:P.1506 - P.1508

 近年,婦人科領域においても腹腔鏡下手術は急速に広まり,その適応疾患も拡大しつつある.当科では,1994(平成6)年度に腹腔鏡下手術を開始し,現在,年間120件程度の腹腔鏡下手術を行っている1).卵巣腫瘍の腹腔鏡下手術を,一般病院のレベルでどのように行ってきたかを述べることは,新たにこの分野に進もうとする方々への参考になると思われるので,その観点よりまとめてみた.

4.子宮外妊娠の手術

著者: 林博章 ,   柳沼裕二 ,   石川睦男

ページ範囲:P.1510 - P.1513

 子宮外妊娠は過去20年間で米国においては6倍以上,英国では約4倍の増加傾向にある.妊産婦の直接産科的死亡の主要原因であった子宮外妊娠の診断・治療は,過去10年間で著しい変化を遂げた.『母子衛生の主なる統計』によると,過去40年間で最も高頻度であった年度は1955年の21.6/出生105であったが,その後次第に減少傾向にある.血清β—hCGやプロゲステロン値の測定と経腟超音波検査を用いることで症状出現以前の妊娠5週前後に子宮外妊娠の診断が可能である.血清β—hCG値が1,500mIU/mlに達する最終月経から35日目ころに子宮内GSが経腟超音波検査で確認できる.子宮外妊娠の診断時期の早期化に伴って保存療法から根治療法まで幅広く治療法が選択できるようになった.1994年4月から腹腔鏡下手術が保険適用となり,診断・治療への本格的な普及が始まり,日常の一般臨床で欠かせない臨床技術となりつつある.腹腔鏡は子宮外妊娠が疑われる症例や診断に苦慮する症例に対して威力を発揮する.
 旭川医科大学産婦人科教室では,1996年から悪性腫瘍を含めた手術適応患者に対して内視鏡下手術に完全移行を目指している.現在,子宮外妊娠に対しては現在のところ全例内視鏡下手術を施行している.子宮外妊娠に対する内視鏡下手術の難易度はレベル1に属し,ある程度の腹腔内出血を伴う場合でも,手術時間・出血量などに関しても開腹手術とほぼ同様に行うことができる.

5.癒着剥離と仙骨子宮靱帯切断術

著者: 奥田喜代司 ,   佐伯理男 ,   井本広済

ページ範囲:P.1514 - P.1517

 婦人科における腹腔内癒着症の原因疾患として子宮内膜症,骨盤腹膜炎および手術既往などが挙げられ,疼痛の改善や不妊治療の目的で癒着剥離術が行われている.とくに子宮内膜症は子宮内膜様組織が腹膜や卵巣(チョコレート嚢胞)などに発生し,進行とともに子宮や付属器に癒着性病変を形成し,不妊症や月経痛など疼痛症状の原因となり得ることが報告1)されている.
 一方,子宮内膜症の治療法には薬物療法と手術療法があるが,GnRH agonist療法などの薬物療法は病巣には一時的に効果がみられるが,強固な癒着には無効である.また手術療法としての腹腔鏡下癒着剥離術は開腹手術に比べて低侵襲で,術後癒着が少ない2)などのメリットがあり,開腹手術を凌駕しつつある.

6.卵管形成術

著者: 原田省 ,   谷川正浩 ,   岩部富夫 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.1518 - P.1520

 卵管性不妊症は不妊原因のおよそ30%を占め,女性側の原因としては最も頻度が高い.近年,卵管障害の原因としてクラミジア感染症が注目されている.クラミジアは子宮付属器炎や骨盤腹膜炎をひき起こし,卵管障害を高率に発生させる.クラミジア感染は自覚症状に乏しく,不顕性感染による蔓延が問題となっている1)
 卵管障害の治療としては,卵管形成術,体外受精—胚移植(IVF-ET)および卵管鏡下再疎通術が行われる.実地臨床の場では,IVF-ETが簡便となり広く普及したこともあって,手術療法に比べ安易にIVFが選択される傾向にある.しかしながら,卵管形成術あるいは卵管鏡下再疎通術は自然妊娠をもたらすことができる点でIVFとは本質的に異なっており,適応症例には積極的に試みるべきである.本稿では,腹腔鏡下卵管形成術について解説する.

その他の内視鏡手術

1.子宮鏡下手術

著者: 林保良 ,   岩田嘉行

ページ範囲:P.1522 - P.1525

 本来,子宮内腔は外から内視鏡で到達しやすいところである.近年になって子宮内病変が内視鏡下に治療できるようになった.開腹手術よりも患者への侵襲が少なく,回復は早く,効果もよいので注目されている手術方法である1).以下,われわれが日常に行っている子宮鏡下手術について述べてみたい.

2.卵管鏡下手術

著者: 末岡浩

ページ範囲:P.1526 - P.1530

卵管不妊に対する最近の取り組み
 女性側の不妊原因のなかでも最も高頻度に存在すると考えられている卵管因子ではあるが,卵管は細長く蛇行する臓器であるため,とくに内腔側の病態把握と治療法は困難な面が多く,有力な手法はないまま他の生殖補助技術による治療が行われてきた.
 卵管機能は排卵された卵子を採取し,精子と卵子の通過路となり,さらに膨大部での受精と,約1週間にわたる初期胚の成長の場を提供するというきわめて重要な環境因子を担っている.しかし,同時に卵管は子宮を通じて体外に連続する臓器であるため,感染を起こしやすく,また子宮内膜症例などの原因で癒着を生じるなど,疾患によってその機能を障害されやすい臓器である.そのために,不妊や子宮外妊娠などの発生の原因となることが指摘される.

連載 カラーグラフ 実践的な腹腔鏡下手術・24

種々の癒着に対する剥離操作について:Ⅱ—骨盤内の癒着例から

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   堀内功 ,   西尾元宏

ページ範囲:P.1443 - P.1445

 前号では腹壁との癒着例を紹介した.今回は,骨盤内癒着の代表的なものを紹介する.これらの癒着には,病態が多彩なため術前の予想と大きく異なることや,腹腔内の観察や手術操作を開始してはじめてその程度が判明することも多々ある.また術者やスタッフの構成や施設間における対処の内容にも大きな違いがあり,方針の決断に苦慮することも現実にある.しかし,従来の既成概念や固定概念にとらわれることなく,腹腔鏡下手術としての『技』の習熟や創意・工夫によりある程度の克服にはチャレンジしたいものである.
 ☞次回は,「子宮内膜症の病態とその問題点などか ら—チョコレート嚢腫合併例を中心にして」を 報告する予定である.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン—私のノウハウ

Sonohysterographyの手技上のバリエーションについて

著者: 佐藤賢一郎

ページ範囲:P.1531 - P.1531

 sonohysterographyは経腟超音波法施行時に子宮腔内に液体を注入し,それによって形成されるfree spaceをコントラストとして観察する方法である.近年,本邦においても子宮腔内病変の検出,診断における有用性についての報告が散見されてきている.しかし,その手技は決して確立されているとは言い難く,頸管よりの液漏れが多く観察不十分となる場合や,外陰・腟腔が狭いため施行困難な症例などに遭遇する場合がある.それぞれが工夫を凝らし施行しているものと思われるが,今回,日常筆者が行っているsonohystero—graphyの手技における若干のバリエーションについて以下に述べる.
 1)検査の時期としては,月経終了後なるべく早期(筆者は3〜5日以内としている),体癌が判明している症例では手術前日としている(念のため腹腔内への癌細胞の播種の可能性を勘案して).通常の手技としては,クスコ挿入,腟内ポピドンヨード消毒の後,子宮腔内に子宮卵管造影用または小児用バルーンカテーテルを挿入,クスコ内より経腟超音波プローブを挿入し,生食水を注入しながら観察を行う.この際,バルーンを膨らませると病変部位の観察の妨げになる場合があるので,通常はバルーンを膨らませずに観察している.また,生食の注入は助手が行うが,あまり急速に注入すると水圧でカテーテルが抜けてくるのでその点にも注意が必要である.

OBSTETRIC NEWS

誘発分娩は何日間行うべきか?

著者: 武久徹

ページ範囲:P.1532 - P.1533

 米国の1992年の統計では,400万例の分娩の約11%に誘発分娩が行われている(Monthly VitalStatistics Report 43(5):Supplement, Octo—ber 25,1994).おもに正常妊娠を取り扱っている当院でも,誘発分娩は約5%(表1)の症例に必要となる.世界的に陣痛増強剤の第一選択として使用されるオキシトシンには,頸管成熟[Bishopはビショップ・スコア≧9(OG 24:266,1964),米国産婦人科学会(ACOG)はビショップ・スコア≧6(ACOG Tech Bull, No.110,1987)]を促進させる作用がほとんどないため,未成熟頸管の妊婦に使用すると,誘発分娩はしばしば不成功に終わることがある(Management of Labor and Deliv—ery.ed Creasy RK, p308,1997).したがって,オキシトシンのみによる誘発分娩を行っても,多くの妊婦は開始後24時間以上経過しても,分娩終了しない(Effective Care in Pregnancy andChildbirth.p1057, 1989).

Estrogen Series・33

環境エストロゲンと乳癌

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.1536 - P.1537

 さまざまな化学物質による環境の汚染はわれわれの健康を損なっているのだろうか? 癌,先天性疾患,乳児や子供を侵す種々な疾患などの発生は,われわれに解明のための行動を促すものである.この5〜6年は内分泌作用をもつ環境中の化学物質汚染に注目が集まっている.とくに弱いエストロゲン作用を持つ有機塩素化合物(organoch—lorine)であるPCB,DDT,(DDTの代謝分解物である)DDEなどに関心が向けられている.これらの物質は環境中に安定して長期間存在し,その汚染は全世界を覆い,魚,野生動物,ヒトの組織・血液・乳汁などから検出される.これらの環境に広く存在する汚染物質である有機塩素化合物が女性の乳癌発生,男性の精子数減少を始めとする生殖能力の減少,小児の神経学的発達の欠損などの原因となっているのではないか,という疑問にはまだ解答が得られていない.
 職業的に高レベルの化学物質にさらされ,その結果,健康が障害されることはいままでに報告されている.しかし,低レベルの環境汚染により特定の健康障害が起こるかどうかの科学的な証明は困難であり,その検証もまた困難である.

産婦人科キーワード・21

CD44

著者: 桂真澄

ページ範囲:P.1538 - P.1538

語源
 CD:Cluster of Differentiation.分化に関するクラスター(クラスターとは集団,群れの意).
 モノクローナル抗体の開発により,膨大な数の白血球表面抗原が同定されるようになった.これらのなかには同一の抗原が複数の名称で同定されていることも多く混乱したため,整理・分類する目的でヒト白血球分化抗原に関する国際ワークショップが設立された.現在までに6回開催され,166種類のCD分類が決定されている.CD44は最初1986年にNK/非系列細胞の表面抗原として定義された.

産婦人科キーワード・22

後頸部透瞭像

著者: 前田和寿

ページ範囲:P.1539 - P.1539

語源
 1992年にNicolaidesらが,妊娠10〜14週の胎児矢状断面像における後頸部透瞭像をnuchaltranslucency(NT)と名づけた.‘nuchal’は項の,‘trans—’は貫通を,‘lucency’は半透明を意味している.

病院めぐり

厚生連帯広厚生病院

著者: 森川守

ページ範囲:P.1540 - P.1540

 帯広厚生病院は,北海道東部の人口17万人の帯広市内の中心部にあり,四国4県とほぼ同じ面積の広大な十勝36万人の基幹病院としての役割を果たしています.昭和20年6月に北海道農業会北農病院として開設され,昭和23年8月に厚生連帯広厚生病院となり現在に至っています.現在,総病床数は645床で,診療科目は20科,常勤医84名が勤務しています.平成11年4月には救命救急センターが併設され,22科,742床,常勤医100名近くの北海道で5指に入る病院となります.平成10年4月には厚生省の臨床研修指定病院として指定を受けています.産婦人科は昭和30年12月より診療を開始し,現在52床(ただし慢性的にベッドが不足状態),年間総分娩数約600件,年間手術件数約450件,1日外来患者数約120名を,川口 勲副院長,津村宣彦主任部長のもと,北海道大学医学部産婦人科学教室(藤本征一郎教授)より4名(現在,武井弥生医長,山田 俊医長,森川 守医員,山崎綾野医員)の計6名の常勤医で診療に当たっています.日本産婦人科学会の研修指定病院で,4名の日本産婦人科学会認定医が指導に当たっています.
 婦人科部門では悪性腫瘍に対する根治手術療法,化学療法を積極的に行っています.現在,十勝全域の婦人科悪性腫瘍の大半を扱っており,そのうち,系統的リンパ節郭清術まで行う根治手術は年間40〜60件です.

旭中央病院

著者: 若林晶

ページ範囲:P.1541 - P.1541

 旭中央病院は千葉県東部(東総地区)に位置し,同地区および茨城県鹿島地区を含む8市28町1村の基幹病院として機能しています.昭和28年に開設され,現在の病床数は942床,全科常勤医師159名が診療に当たっています.当病院の特徴としては,①全医師が病院敷地内または近接地に居住している,②24時間体制の救命センターを有し,年間4万人をこえる救急患者が受診する,③剖検率が高く,約70%に達することなどが挙げられます.
 産婦人科は,現在,常勤医師6名および院内研修医が診療に当たる体制となっており,産科病棟35床,婦人科病棟25床を有しています.また,昭和60年に開設された周産期医療センターは30床を有しています.

総説

もやもや病と妊娠

著者: 小宮山雅樹 ,   松尾重樹 ,   安井敏裕 ,   北野昌平 ,   坂本博昭

ページ範囲:P.1543 - P.1548

 もやもや病患者の合併妊娠について臨床的検討を行った.対象は,過去報告のあった56例の女性もやもや病患者である.妊娠出産前に,もやもや病と診断された患者(既知もやもや病患者)が31人,妊娠に際して初めて症状を出し,もやもや病と診断された患者(初発もやもや病患者)が25人あった.この2群は,ともにもやもや病であるが,その臨床経過や病態は異なっていた.もやもや病患者において,妊娠が脳血管障害のリスクを上げるという証拠やバイパス手術がそのリスクを下げるという証拠はなかった.患者や児の予後不良な症例の多くは,初発もやもや病患者における脳出血によるもので,脳虚血によるものではなかった.血圧の管理は重要で,とくに妊娠中毒症を予防する必要があると考えられた.出産は帝王切開でも経腟分娩でも比較的安全に行え,麻酔方法は,低二酸化炭素,低血圧,高血圧を避ければ,どの麻酔方法でも可能と考えられた.経口避妊薬は避けるべきである.

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「臨床婦人科産科」第52巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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