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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻12号

1998年12月発行

今月の臨床 内視鏡手術—どこまで進んだか

腹腔鏡下手術

5.癒着剥離と仙骨子宮靱帯切断術

著者: 奥田喜代司1 佐伯理男2 井本広済3

所属機関: 1大阪医科大学産婦人科 2NTT京都病院婦人科 3北摂病院産婦人科

ページ範囲:P.1514 - P.1517

文献概要

 婦人科における腹腔内癒着症の原因疾患として子宮内膜症,骨盤腹膜炎および手術既往などが挙げられ,疼痛の改善や不妊治療の目的で癒着剥離術が行われている.とくに子宮内膜症は子宮内膜様組織が腹膜や卵巣(チョコレート嚢胞)などに発生し,進行とともに子宮や付属器に癒着性病変を形成し,不妊症や月経痛など疼痛症状の原因となり得ることが報告1)されている.
 一方,子宮内膜症の治療法には薬物療法と手術療法があるが,GnRH agonist療法などの薬物療法は病巣には一時的に効果がみられるが,強固な癒着には無効である.また手術療法としての腹腔鏡下癒着剥離術は開腹手術に比べて低侵襲で,術後癒着が少ない2)などのメリットがあり,開腹手術を凌駕しつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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