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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻2号

1998年02月発行

連載 Estrogen Series・24

経口避妊薬と肝臓癌

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.212 - P.213

文献概要

 経口避妊薬の使用により肝臓癌が増加するという報告がある1-3).その相対的な危険度[経口避妊薬(OC)を使用しない場合の危険度を1.0とした場合]は2.64)〜20.13)と報告されている.過去30年間にわたってOCは欧米を中心とする先進国で広範囲に使用されてきた.米国でのOC使用率は1973年:25%,1976年:23%,1982年:13%,1988年:17%である.スウェーデンでは,1981年の調査では23%であった.それとは対象的にOCが許可されていない日本ではOC使用者は2%以下にすぎない.
 カリフォルニア大学(SF)の著者らは,これら先進3か国での肝臓癌の死亡率を調べ,1960年代に導入されたOCの使用がなんらかの影響を与えているかを調べてみた.肝臓癌は死亡率が高いので,もし肝臓癌が実際に増加していれば死亡者数の増加として反映される,と想定できる.これはOCと肝臓癌の関連を間接的にみようとしたものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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