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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻3号

1998年03月発行

雑誌目次

今月の臨床 産科と凝固異常 Overview

1.産科診療における凝固異常の現況

著者: 寺尾俊彦

ページ範囲:P.254 - P.263

 生理的な出血を伴う分娩には,それに適応した生理的な血液凝固機構が作用している.妊娠時には妊娠に適応した血液凝固機構が作用して,出血死することなく無事分娩を終了させる合目的的な働きがある.しかし,これがときに病的過凝固状態となり血管内凝固症候群(DIC)を引き起こしたり,血栓症の原因ともなる.
 また,血液凝固機構は単に出血を止めるだけではなく,生殖現象そのものに深くかかわっている.血液凝固因子は止血因子であると同時に接着因子であり,着床,胎盤と子宮との接着による妊娠維持に作用しているからである.したがって,ある種の凝固因子が先天性に欠損している場合には必ず流産してしまう.

凝固異常理解のための新知見

1.分子生物学からみた凝固線溶系の機能

著者: 三室淳

ページ範囲:P.264 - P.270

 臨床検体として血液が容易に採取できるため,凝固線溶系は研究の進歩も体系化も速くすすんできた.検査方法の確立,凝固因子欠乏症の発見,凝固因子の精製,純化系での凝固線溶系の再構築,分子同士の相互反応,凝固因子のcDNAクローニングと一次構造の決定,凝固因子遺伝子のクローニング,変異分子の作成と結晶解析から分子構造と機能の解析へとin vivoからin vitroへ,またマクロからミクロへとの方向に進んできた.分子生物学の進歩により,凝固線溶系因子のトランスジェニックマウス(ある遺伝子を臓器特異的に発現させたマウス)やノックアウトマウス(ある遺伝子を特異的に働かなくしたマウスで,凝固系でいえば先天性凝固因子欠損症マウス)をも得られるようになり,再びミクロからマクロへin vitroからin vivoへとの流れがでてきた.最近のノックアウトマウスの報告からは予想だにしなかった結果もあり,凝固線溶系が血管内で働くばかりでないことがわかってきた.
 先天性凝固因子欠乏症など,ヒトでの疾患があきらかであるのに,なぜ同じ疾患モデルマウスが必要なのかという疑問もあると思われるが,生体内での生理的役割の検討やヒトではとてもできないような詳細な病理学的検討ができるだけでなく,生体のもつ種々の生体反応の相関関係や重複性(redundancy)を解き明かすうえでも新たな手がかりを与えてくれると考えられる.

2.凝固異常と遺伝子異常

著者: 中山享之 ,   小嶋哲人

ページ範囲:P.272 - P.275

 本邦における先天性凝固障害症において出血傾向を示す疾病は,1991年の時点における先天性凝固障害症の統計によれば(表1),血友病A,血友病B,von Willebrand病(以下,vWD)の3つが大半を占め,その他の疾病はきわめて稀である1).したがって,これらの疾患における遺伝子異常について概説したい.

3.正常妊娠における凝固線溶系の変動

著者: 貝原学

ページ範囲:P.276 - P.279

 正常妊娠において母体の凝固・線溶系は大きな変動をきたす.ひと口でいうと凝固亢進と線溶低下であるといわれているが,両者は微妙にバランスがとられ血栓形成が防止されている.本稿ではこの点について述べるとともに,正常妊娠におけるその他の血栓形成防止機序についても触れてみたいと思う.

4.子宮胎盤循環と凝固線溶系

著者: 中林正雄 ,   中谷明子 ,   武田佳彦

ページ範囲:P.280 - P.282

 子宮胎盤循環は,胎児発育,胎児のwell-beingに大きく影響を及ぼす重要な循環系である.子宮胎盤循環障害は,しばしば重症妊娠中毒症に合併し,intrauterine growth retardation(IUGR)や胎児仮死を引き起こす.胎盤にフィブリン沈着や梗塞がみられる場合にIUGR合併はきわめて高率であり1),子宮胎盤循環障害の病態に凝固亢進が深く関与することは明らかである.本稿では凝固線溶系からみた子宮胎盤循環について述べる.

産科診療と凝固異常

1.抗リン脂質抗体症候群と不育症

著者: 佐川典正

ページ範囲:P.284 - P.287

 自己免疫疾患合併妊娠では,流産や子宮内胎児死亡(IUFD)を繰り返すことがあるが,このように妊娠は成立するが生児が得られない状態を不育症という.近年の研究により不育症の病態成立には細胞膜の主要構成成分であるリン脂質に対する自己抗体(抗リン脂質抗体)が密接に関与していることが明らかにされ,抗リン脂質抗体症候群という疾患概念が提唱された1).この抗リン脂質抗体は,当初systemic lupus erythematosus(SLE)の患者血清から見いだされたことから,ループスアンチコアグラント(lupus anticoagulant:LAC)と呼ばれるが,カルジオリピン(CL)やホスファチジルセリン(PS)など負の荷電を有するリン脂質に対する自己抗体の総称である2)

2.SLE合併妊娠

著者: 西口富三

ページ範囲:P.288 - P.291

 全身性エリテマトーデス(SLE)は,多彩な自己抗体の出現ならびに多臓器障害を特徴とする自己免疫性疾患である.
 SLEの妊娠時合併は,習慣性流産のほか,胎児死亡,早産,胎児発育障害,さらに妊娠中毒症の発症など,多くの周産期問題点を抱えている.この背景には,結合織病としての血管炎の存在とともに,抗リン脂質抗体などの自己抗体にともなう凝血学的異常が深くかかわっている.

3.ITP合併妊娠

著者: 杉本充弘

ページ範囲:P.292 - P.295

 特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic throm—bocytopenic purpura,以下,ITP)は,自己抗体が血小板と結合することによって血小板が破壊され,血小板数の減少をきたす自己免疫疾患と考えられている.ITPは生殖年代の女性に好発することから,妊娠に合併する血液疾患のなかで頻度が高い.また,抗血小板抗体は胎盤を通過し,胎児に血小板減少を起こすことから,出血傾向は母体だけでなく,胎児・新生児でも問題となる.

4.凝固因子欠損症合併妊娠

著者: 小林隆夫

ページ範囲:P.296 - P.300

 近年,先天性凝固因子欠損症患者の生存年数も延長し,妊娠・分娩例が増加してきた.妊娠中多くの凝固因子は増加してくるので,もしいずれかの凝固因子が先天的に不足していても,それが妊娠によって増加してきたり,他の因子が代償的に働くこともあり,分娩時の出血は正常範囲にとどまることが多い.すなわち,妊娠・分娩時には特異的な止血機構があり,一般に子宮腔からの出血に限っては止血しやすいものである.しかし裂傷部からの出血や血腫は補充療法をしなければ止血しない.血液疾患合併妊婦の分娩は産科的適応のないかぎり計画的な経腔分娩を原則とし,切創や裂傷を作らないことがたいせつである.また分娩開始と同時に十分な補充療法を行うべきである.
 先天性凝固因子欠損症は遺伝性の疾患であるため,両親,同胞の検索のほか,児への配慮もたいせつである.出生後の新生児の出血症状にも目を向けるべきで,とくに出生後臍帯出血が続き致死的となるものは,真性血友病,無フィブリノゲン血症,第XIII因子欠損症,α2プラスミンインヒビター欠損症などである.表11,2)に先天性凝固因子欠乏症の診断の進め方,図12)に先天性凝固因子異常症と産婦人科的問題点などを示した.以下に,代表的な疾患の妊娠・分娩管理を述べる.

5.抗凝固療法中の妊婦管理

著者: 村上典正

ページ範囲:P.302 - P.305

 一般に妊娠中に抗凝固療法を行うことはまれであるが,静脈血栓塞栓症を起こした場合や人工弁置換患者の妊娠では必須の療法となる.しかし妊娠中の抗凝固療法はけっして安全なものではなく,母体や胎児にかかるリスクは大きい.静脈血栓塞栓症に関しては他項で詳しく述べられているので,本稿では抗凝固療法を必要とする人工弁置換患者の妊婦管理について述べる.

6.胎内発育障害

著者: 対馬ルリ子

ページ範囲:P.306 - P.309

 子宮内胎児発育遅延(IUGR)の病因や病態が血液凝固異常と密接にかかわりあっていることは今や共通の認識となってきているが,その発生の機序に関しては不明な点も多く,また分娩前にIUGRの原因を診断することの難しさも相まって,予防や治療にはいまだほど遠いのが現状である.しかし,近年,抗リン脂質抗体症候群(APS)によるIUGRの診断や治療にはある程度の理解が得られてきたことから,血液凝固異常や免疫異常に関連した疾患群の胎児発育異常については予知や治療の可能性が期待されてきた.
 本稿では現在までにわかっていることを整理して,実際のIUGRの臨床管理に役だてることを目的としたい.

7.妊娠中毒症

著者: 山崎峰夫

ページ範囲:P.310 - P.312

 妊娠中毒症,とくに重症型においては血小板減少や血液凝固線溶系の異常が起こりやすく,胎盤や腎をはじめとする種々の臓器ではフィブリン沈着が高頻度に観察される.本症患者には,症状として臓器機能の障害や出血症状がなくても凝固系の活性化やそれに伴う二次的な線溶亢進が認められるいわば代償性(慢性)DICといえる状態がしばしば成立している.このような場合は分娩その他を契機として急激な病態進行により症状が顕性化し,ときとして母体の生命が脅かされることもある.重症妊娠中毒症患者の管理においては,潜在する血液凝固線溶系異常について正しく診断し,適切に対応することが肝要である.

8.HELLP症候群

著者: 水上尚典 ,   佐藤郁夫

ページ範囲:P.314 - P.316

 HELLP症候群はけっして稀な疾患ではない.その診断には血液検査が必須であって,血液検査が行われなければ診断は成立しない.日常,正常分娩と考えて取り扱っている症例中にもHELLP症候群が存在する可能性がある.軽症例であれば,低下していた血小板数ならびにGOT高値も分娩後急速に正常化するので,タイミングよく検査が行われなければその異常に気づかれない.
 ではどのような症例がHELLP症候群として報告されているのであろうか?共通項は“何がしかの異常(上腹部痛,全身けん怠感,妊娠中毒症など)があって血液検査をしたところHELLP症候群であった”というものであろう.先行妊娠中毒症が存在する場合はむしろ幸運で,早期のHELLP症候群が発見される可能性がある.しかし上腹部痛や全身けん怠感などで気づかれる場合はすでに重症となっている可能性がある.重症例ではDIC,多臓器不全となり救命が困難であるような症例も存在する.

9.常位胎盤早期剥離

著者: 椋棒正昌 ,   柴田和男

ページ範囲:P.318 - P.320

 常位胎盤早期剥離(以下,早剥と略す)はまれな疾患であるが,発症すれば急速に母児ともに危険な状態へと追い込まれるため,分娩を取り扱う者にとって,その病態を熟知しておくべき重要な産科合併症である.
 早剥は,従来,妊娠中毒症との関係が重要視されていたが,最近では,早産や子宮内胎児発育遅延(intrauterine growth retardation:IUGR)との関係や,妊娠そのものの合目的的な血液凝固亢進状態になんらかの負荷がかかることによって発症するものと考えられている4).本稿では,早剥と血液凝固について最近の知見を概説する.

10.産科DIC

著者: 佐藤重美 ,   齋藤良治

ページ範囲:P.322 - P.324

 DICとは,血管内において凝固制御機構が破綻し,異常凝固亢進状態となり末梢微小血管内に微小血栓が多発形成される状態を言う.この結果,消費性の凝固障害と著しい二次線溶亢進が起こり著明な出血傾向を生じる.さらに血栓を生じた臓器では,循環不全による機能障害,組織壊死が起こる.妊娠そのものがDIC準備状態ともいえる1)ためか,産科領域でのDICの発生頻度は他科領域に比べると高い.本稿では産科DICの特徴と,これを生じやすい基礎疾患およびその診断について述べる.

11.羊水塞栓症

著者: 米山剛一 ,   進純郎 ,   荒木勤

ページ範囲:P.326 - P.329

 羊水塞栓症とは,分娩中あるいは分娩前後に比較的多量の羊水成分が母体血中に流入し,突発的に母体に呼吸不全,循環不全,DICなどの症状を引き起こす重篤な疾患である.
 本症の発生頻度は約20,000〜30,000の妊娠に1例とされ,稀な疾患である.しかし,本症は急激に発症し,産科ショックに陥り,母体死亡率は約80%にものぼる.また,産科診療上,凝固異常を伴う代表的疾患のひとつである.

12.血栓性静脈炎

著者: 江口勝人

ページ範囲:P.330 - P.332

 産科学の進歩とともに,わが国の妊産婦死亡率は1965(昭和40)年ころに比べると10分の1以下に減少し,出生10万に対し7.16〔1995(平成7)年度〕とやっと欧米に匹敵するようになってきた.厚生省統計情報部によれば,妊産婦の直接死亡に結び付いたと考えられる原因のうち,出血性ショックが第1位,次いで脳内出血,第3位が妊娠中毒症と肺血栓塞栓である.
 一般に,産褥に発生する重篤な血栓症としては,有痛性白股腫が古典的によく知られている.産科管理の進歩に伴って,最近はこの有痛性白股腫をみることはきわめてまれあるいは皆無となってきたが,妊産婦死亡の原因となる救急疾患であり,肺塞栓の原因となる深部静脈血栓が注目されてきている.本稿では妊産褥婦の血栓性静脈炎の成因,臨床的意義について述べる.

13.深部静脈血栓

著者: 三橋直樹

ページ範囲:P.333 - P.335

 妊娠中の血液性状の変化および子宮の増大による静脈の物理的圧迫により,妊娠中および分娩直後は血栓症の発症頻度が高い.問題となるのは骨盤内の静脈と下肢の静脈である.この部位の深部静脈に血栓ができた場合,局所の症状,また末梢の症状も問題となるが,最も危険なのは血栓が飛んで肺動脈に塞栓する肺塞栓を起こすことである.
 従来,本邦では血栓性の疾患は欧米に比較し少ないとされてきた.しかし生活様式の欧米化のためか,この血栓性疾患は急激に増加している.産科における妊産婦死亡の原因でも,欧米ではかなり以前から肺塞栓は死因の第一であったが,本邦でも出血,感染などによる死亡が相対的に減少したこともあり,血栓性疾患による死亡が最大の妊産婦死亡原因となっている.本稿では,妊娠に関連した深部静脈血栓(deep venous thrombosis:DVT)について概説する.

凝固線溶異常の治療

1.DICの治療

著者: 沖津修

ページ範囲:P.336 - P.338

 本稿では産科的DICに代表される急性のDICの治療について述べる.DICとは内因性または外因性凝固系の活性化により,血液凝固能が異常亢進し血管内に微小血栓が多発する状態である.図1に示すごとくDICの病態,臨床的意義は次の三つに要約される1)
 1)出血傾向:出血を助長し,病態をさらに悪化させる.

2.肺血栓塞栓症の治療

著者: 櫻川信男

ページ範囲:P.340 - P.341

 肺血栓塞栓症(pulmonary thrombo-embolism:PTE)は,高齢での手術後とか妊婦産褥時などの凝固亢進状態にありながら運動制限を強いられる症例に出現し,下肢深部静脈血栓(deep veinthrombosis:DVT)が塞栓子となり肺動脈が閉塞されることに起因する場合が約90%を占め,他は脂肪片,空気,腫瘍細胞や羊水・絨毛などに起因し,本邦での致死的発生頻度は2.4人/1,000人であるが,高齢化社会に突入した今日では漸次増加しているが,年間PTEによる死亡者が15〜20万人の西欧に比較して少ない.40歳以降が約80%を占めて中・高年者に多発し,性差はないが,約60%は入院中に長期間の安静臥床後に起き上がったり,トイレでの排便姿勢でDVTから誘発される.なお,本症の誘因としての基礎疾患にプロテインCやS欠乏症,アンチトロンビンIIIやヘパリンコファクターII欠乏症,あるいは抗リン脂質抗体症候群などが存在するので検索する1-3)
 急性症と慢性症に区分できる.慢性症は肺塞栓症が繰り返し発症して肺高血圧が持続するもので,急性症が救急処置の対象となる.

3.術後血栓防止と低分子ヘパリン療法

著者: 竹田省 ,   木下勝之

ページ範囲:P.342 - P.348

 近年,わが国での食生活,生活習慣の欧米化,摂取栄養量,肥満人口の増加や動脈硬化,高脂血症などの成人病の増加などに伴い,欧米人と同様,心筋梗塞,肺塞栓症など血栓症による死亡率が増加している.下肢静脈血栓症やその重篤な合併症である肺塞栓症は無症候性のものが多く,心疾患,脳血管疾患や糖尿病に合併しやすい.また術後合併症としても重要であり,内科,外科いずれの領域でも問題となっている.とくに悪性腫瘍や高齢者の骨盤外科手術後に発症しやすく,婦人科領域でも術後合併症として注目されるようになってきた.
 また産科領域においても,欧米では妊産婦死亡の主たる原因として肺塞栓症は恐れられているが,本邦ではその頻度から軽視されてきた.しかしわが国でも肺塞栓症が問題となってきており,その多くは帝王切開術後で,最近の帝切率の増加傾向を考え合わせると今後の動向が危惧される1,2).出血による妊婦死亡が減少している今日,欧米同様,今後は肺塞栓症が問題となってくると考えられる.

4.妊娠中毒症(preeclampsia)発症に対する低用量アスピリンの予防効果?—その基礎と臨床

著者: 日高敦夫 ,   中本収

ページ範囲:P.350 - P.353

 妊娠中毒症の発症は,基本的には子宮胎盤循環障害に起因し,その引き金として,ラセン動脈を含む局所解剖学的血管構築の不全1)や,子宮筋トーヌスの亢進2)などが示唆される.病態として,血管壁と血液レオロギーの障害,つまり血管統合制の失調がもたらされるものと考察できる.なおこうした変化は正常妊娠でも分娩発来の1〜2週前ころよりみられるもので,その程度は軽微なものとして捉えられる.
 すなわち,血液の流動性を支配するヘモレオロギーとしての赤血球や白血球の変形能の低下,また血小板や白血球の粘着能や凝集能の高まり,そしてこれらの変化とリンクする血管内皮機能のもつ抗血栓作用や血管弛緩作用の障害などがみられる.こうした血管内皮機能の障害は,NO産生低下3)に加えてPGI2産生低下とTXA2産生亢進がみられ,同時に細胞障害をさらに増悪させるlipidperoxidesの上昇とantioxidantsの低下を伴い4),いっそうTXA2合成を活性化させることになる.

連載 カラーグラフ 実践的な腹腔鏡下手術・15

腹腔鏡下手術における人工造膣術:I—骨盤腹膜利用法から

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   束田崇夫 ,   西尾元宏

ページ範囲:P.249 - P.251

 腹腔鏡下手術の将来的な方向性として,①摘出手術としてのリンパ郭清手術や,②機能温存手術としてのマイクロサージャリー,さらには③再建手術や移植手術といった分野への手術展開が考えられるが,これらはすでに実際に行われている.
 そのなかでも,筆者らは先天性腟欠損症に対する人工造腟術に腹腔鏡下手術を導入し,その術式を確立するとともに発表もしてきた.

OBSTETRIC NEWS

分娩後の臍帯動脈血ガス分析の候補者〜分娩中の発熱(>38℃)

著者: 武久徹

ページ範囲:P.354 - P.356

脳性麻痺は,医療訴訟の大きな原因となっており,産科医が不利な立場に立たされないように,いくつかの対策が考えられている.そのなかで,臍帯動脈血のガス分析は,脳性麻痺の原因の一つである分娩中の高度胎児低酸素症を客観的に否定する手段として,多くの施設で採用されている.反対に,医療のcost effectivenessの面から考えると,どの例に臍帯動脈血ガス分析を行うかも議論のあるところである.以上の点を考慮し,米国産婦人科学会は,臍帯動脈血ガス分析に関する指針を示している(ACOG Tech Bull,#216,November 1995)(表1).したがって,臍帯動脈血ガス分析を全例に行う必要はないが,その他の症例で臍帯動脈血ガス分析の候補者はないのだろうか?
 今回,出生時正常体重児(≧2,500g)の脳性麻痺に関する研究が発表された.すでにいくつかの研究報告がされているサンフランシスコ湾沿岸の四つの郡のすべての病院の分娩(1983〜1985年;155,636分娩)が対象となった.単胎,出生時体重≧2,500g,3歳時に生存している脳性麻痺児で,分娩以外の原因と思われる例(脳奇形9例,分娩前の重症脳病変7例,先天性非細菌性感染6例,強直性痙攣を含む症候群5例,その他9例,合計36例)を除外し,原因不明の例が研究対象となった.

産婦人科キーワード・5

末梢血幹細胞移植

著者: 西村正人 ,   古本博孝

ページ範囲:P.357 - P.357

語源
 末梢血幹細胞移植(peripheral blood stem celltransplantation:PBSCT)とは,末梢血(periph—eral blood)中に出現した幹細胞(stem cell)を回収しておき,後日それを移植(transplantation)して骨髄を再構築する方法で,この方法を用いることにより骨髄を破壊してしまうような超大量化学療法後に骨髄を再生することができる.transは「〜を横断して」,plantは「(植物)を植える」という意味であり,まさしく採取した幹細胞を骨髄に植え付ける治療といえる.

産婦人科キーワード・6

コロニー刺激因子

著者: 鎌田正晴 ,   古本博孝 ,   青野敏博

ページ範囲:P.358 - P.359

語源
 軟寒天などの培地で骨髄細胞を一つずつ固定して培養すると,分裂増殖した細胞は,肉眼的に観察できる細胞集塊(コロニー)を形成する.“col—ony”とは,「植民都市」を意味するギリシア語である.そのコロニーを作るもとの未熟な造血前駆細胞をコロニー形成単位(colony forming unit:CFU)あるいは細胞(CFC)といい,CFUに作用してコロニーを作らせる物質がコロニー刺激因子(colony stimulating factor:CSF)である.例えば顆粒球(granulocyte)のコロニーは,CFU—granulocyte(CFU-G)にG-CSFが作用して形成される.その他,CFU-M(マクロファージ,macrophage)を刺激するM-CSF,CFU-GMに作用するGM-CSFがある.“granulum”は,「砕く」という原義から「小さな粒」を意味し,“macro”および“phag”は,それぞれ「大きい」,「食べる」を意味するギリシア語である.

Estrogen Series・25

ホルモン補充療法が更年期後女性の姿勢バランスに与える影響

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.360 - P.361

 更年期後に起こる骨喪失は,最終的に前腕,脊椎,大腿骨近位部などの骨折率を増大させる.骨折リスクはオステオポローシスのみによるのではなく,姿勢反射やバランス感覚が障害されて転倒が起こりやすくなることによりさらに増大する.
 ヒトが2本足で立ち,バランスを保って歩行するのは,3種の重要な「受容器」からの複雑な情報を総合することによる.耳の前庭部では頭部の位置とその動態をとらえる.視覚は前庭部の情報と総合される.筋と腱にある固有受容体(pro—prioceptive)や体感覚システム(somatosensorysystem)は筋や腱からの張力の変化をとらえる.これらの情報はおもに小脳と脳幹部で総合され,運動器に指令が送られ,体位の変化はたえず矯正され,バランスが保たれる.

病院めぐり

竹田綜合病院

著者: 松永弦

ページ範囲:P.362 - P.362

 竹田綜合病院は福島県会津若松市の市街地の南に位置し,近くには白虎隊で有名な飯盛山や鶴ヶ城を望むことができる歴史的にも有名な観光地にある.当院は創設者竹田秀一により昭和3年に開院され,昭和25年に財団法人竹田綜合病院となった.設立以来,「信頼されるヘルスケアサービスを提供し地域に貢献する.内部にあっては職員が成長し喜びを感じられる組織風土を造る」をスローガンとし,会津地方の中核病院として地域医療に貢献してきた.
 現在の竹田綜合病院は診療科24科,総ベッド数1,209床,医師114名で,リハビリテーション,透析部門,NICUなどや,リハビリを主目的にした温泉病院(120床),竹田看護専門学校などの施設をもち,厚生大臣指定臨床教育病院,日本産科婦人科学会認定医制度卒後研修指導施設をはじめ24種の認定施設となっている.

豊川市民病院

著者: 山口賢二

ページ範囲:P.363 - P.363

 豊川市民病院(1946年4月9日設立)のある愛知県豊川市は,名古屋から約60kmの東三河に位置し,伏見(京都),笠間(茨木)と並ぶ日本三大稲荷の一つである豊川稲荷があることでよく知られています.当病院の母体は,近隣の蒲郡市民病院,新城市民病院と同じで,戦前,東洋一といわれた豊川海軍工廠併設の豊川海軍共済病院です.市民病院として設立後も3回にわたる改造を受け,現在は診療科19床,病床数483科,常勤医57名の厚生省臨床研修指定病院として地域の医療に貢献すべく診療に当たっています.
 その中で産婦人科は,日本産科婦人科学会認定医制度卒後研修指導施設として名古屋市立大学産科婦人科学教室から赴任の4人の常勤医師で診療を行っています.外来は初診,再診,外診の三診制で予約診療により待ち時間を少なくし,午後に手術と専門外来および検査を行っています.また,全国的傾向として分娩数が減少するなか,年間500〜600件の分娩と150〜200件の手術を行っていますが,産婦人科のベッドは28床と少ないため患者在院日数をできるだけ短くすることが必要であり,癌化学療法や放射線療法をできるだけ外来管理にて施行するなどし,現在は平均在院日数は10日未満となっています.

症例

Lewis(a+b+)型を呈し,CA19-9の著明高値を伴った傍卵巣嚢胞

著者: 小口健一 ,   山本律 ,   藤野敬史 ,   奥山和彦 ,   晴山仁志 ,   佐川正 ,   牧野田知 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.365 - P.367

 症例は41歳,未婚,0妊.下腹部痛の主訴にて精査中,右卵巣腫瘍を指摘され当科を紹介された.超音波診断は一部に乳頭状増殖を疑う嚢胞性腫瘍であり,腫瘍マーカー検索にてCAI25 243.5U/ml, CAI9-9 84,463.0U/mlの陽性所見を認めた.右卵巣悪性腫瘍の診断で開腹術を施行した.摘出腫瘍の病理組織学診断は傍卵巣嚢胞であり,免疫組織学的染色にて腫瘍上皮にCAI9-9の局在を認めた.また術後,腫瘍マーカーは速やかに低下し正常化した.本症例のLewis血液型はきわめてまれなLewis(a+b+)型であったが,抗原基の由来からLewis(a-b+)型に近いものと考え,CAI9-9の異常高値を呈したものと解釈した.婦人科系腫瘍におけるCAI9-9の測定値を評価するにあたってはLewis式血液型との照合が望まれる.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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