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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻3号

1998年03月発行

連載 Estrogen Series・25

ホルモン補充療法が更年期後女性の姿勢バランスに与える影響

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.360 - P.361

文献概要

 更年期後に起こる骨喪失は,最終的に前腕,脊椎,大腿骨近位部などの骨折率を増大させる.骨折リスクはオステオポローシスのみによるのではなく,姿勢反射やバランス感覚が障害されて転倒が起こりやすくなることによりさらに増大する.
 ヒトが2本足で立ち,バランスを保って歩行するのは,3種の重要な「受容器」からの複雑な情報を総合することによる.耳の前庭部では頭部の位置とその動態をとらえる.視覚は前庭部の情報と総合される.筋と腱にある固有受容体(pro—prioceptive)や体感覚システム(somatosensorysystem)は筋や腱からの張力の変化をとらえる.これらの情報はおもに小脳と脳幹部で総合され,運動器に指令が送られ,体位の変化はたえず矯正され,バランスが保たれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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