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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻4号

1998年04月発行

雑誌目次

今月の臨床 経腟超音波を使いこなす 経腟超音波診断の基礎知識とコツ

1.経腟超音波の基礎と上手な走査法

著者: 馬場一憲

ページ範囲:P.378 - P.385

経腹超音波と経腟超音波
・超音波プローブを腹壁に当てて検査を行う経腹超音波は簡便な方法であるが,腹壁の多重反射により腹壁直下の対象物の明瞭な像が得られない,腹壁内での超音波の屈折により像が歪むなど,臨床応用上いくつかの間題がある1,2).一般に超音波の周波数が高くなるほど,分解能(どこまで細かい部分まで識別できるかという能力)の高い断層像を得ることができる.しかし,組織を通るときの超音波の減衰が大きくなり,プローブから遠い部分では十分なパワーの超音波が到達できないために,明瞭な断層像が得られなくなってしまう1,2).一般に,経腹超音波では,3.5 MHz(症例によっては5.0MHz)程度の超音波が用いられる.それ以上高い周波数の超音波は,腹部の深い部分の像が得られないために用いられない.
・プローブを直接腟内に挿入する経腟超音波は,プローブと観察対象である婦人科内性器との距離を大幅に縮めることができるため,5.0MHzから8.0MHz程度の高い周波数の超音波を用いることが可能で,しかも対象となる婦人科内性器とプローブの間に腹壁のように多重反射を起こしたり屈折を起こしたりする複雑な組織がないため,分解能の高い高画質の断層像を得ることができる.

2.子宮の超音波解剖学

著者: 近藤俊吾 ,   高橋通 ,   相馬廣明 ,   畑俊夫

ページ範囲:P.386 - P.390

 正常子宮は後腹膜腔に位置し,表面は平滑で洋梨状の形態を示し,成熟婦人においては体部,頸部を含めて全長約7cm,体部の最大縦径約5cm,最大横径約5cmの臓器で,内膜はその月経周期により種々の変化を示す.

3.子宮内膜の生理的変化

著者: 近藤俊吾 ,   高橋通 ,   相馬廣明 ,   畑俊夫

ページ範囲:P.391 - P.393

 子宮内膜は子宮筋層に接している基底層と,月経時に剥離する機能層(緻密層,海綿層)よりなる.超音波画像では,卵胞の発育とともに主に機能層の変化を観察し,卵巣のホルモン分泌の推定や排卵時期の同定を行うことができる.

4.卵巣の描写,および卵管・骨盤内血管の同定

著者: 原量宏

ページ範囲:P.394 - P.396

卵巣の描写
・卵巣は子宮体部両側に左右対称に位置し,子宮体部とは固有卵巣索(ligamentum ovarii pro—prium)で,骨盤側壁とは卵巣堤索(ligamentumsuspensorium ovarii),臨床的には骨盤漏斗靱帯(ligamentum infundibulopelvicum)により連結されている.卵巣の大きさは個人差,左右差があるが,長さ2.5〜4.0cm,幅1.0〜2.0cm,厚さ0.6〜1.1cm,重さは5〜6 g程度である.卵巣へ流入する動脈は,卵巣動脈(arteriaovarica)と子宮動脈の卵巣枝(arteria uterina,ramus ovaricus)の二つがある.卵巣動脈は大動脈の腎動脈分岐部直下から分岐し(左右腎動脈から直接分岐する場合もある),卵巣堤索内を通り両側卵巣に達する.静脈は動脈にほぼ平行して走行する.子宮動脈卵巣枝は,卵管角付近で子宮動脈上行枝から卵管枝と卵巣枝に分かれた後,固有卵巣索に沿って卵巣に達する.
・卵巣の位置は個人差(とくに経産婦)が多いが,初産婦では総腸骨動静脈が内・外腸骨動静脈に分岐する三角部,いわゆる卵巣窩(fossa ovar—ica, fossa of Waldyer)に位置することが多い1)(図1).

産科での活用

1.妊娠初期正常所見

著者: 村尾文規

ページ範囲:P.398 - P.403

 超音波断層装置の普及は,妊娠の診断にも大きな変革をもたらした.従来,主として内性器の腟双合診,基礎体温,ホルモン定量など間接的な情報によっていたのに対し,比較にならないほど多くの妊娠に関する直接的な情報をリアルタイムに得ることによって,瞬時に,しかも正確な診断を可能にした.本稿では経腟走査によって得られた妊娠初期正常所見について,筆者の経験に基づいて若干の考察を加えて報告する.

2.妊娠週数の診断

著者: 岩本好吉 ,   高橋弘幸 ,   長田直樹 ,   原田省 ,   石原幸一 ,   皆川幸久

ページ範囲:P.404 - P.410

妊娠週数診断の重要性
・胎児の発育は胎齢依存性であり,胎齢の指標としての妊娠週数が胎児の発育や成熟度の評価の根拠となっているため,従来から母児管理のスケジュールは妊娠週数を基準にして決められてきた.
・妊娠週数を診断する方法としてかつては最終月経が最も多く用いられ,他に基礎体温記録や,これらの情報が得られない場合に不確実であるが「つわり」の出現時期や胎動初覚日などが妊娠週数診断の指標として用いられてきた.

3.稽留流産の診断

著者: 平野秀人 ,   津田晃 ,   真田広行 ,   小川正樹 ,   田中俊誠

ページ範囲:P.412 - P.415

経腟超音波検査法によるこの疾患の特徴
・妊娠週数が明確な症例で,妊娠6週に胎嚢を認めても胎芽が存在しない場合は,稽留流産が強く疑われる.
・妊娠週数が不明確な症例では,胎嚢の長径が2.5cm以上あるにもかかわらず胎芽を認めない場合は稽留流産が強く疑われる.

4.子宮外妊娠の診断

著者: 岡本一

ページ範囲:P.416 - P.424

 子宮外妊娠は近年,診断技術の向上に伴い,その早期診断によって重症化したショック症例は減少している.そして,ひいては保存手術によって妊孕性の維持が期待できる症例も増加している.子宮外妊娠の診断技術の向上の主な要因は,妊娠診断薬の感度の向上,骨盤腹腔鏡の普及,超音波断層装置の進歩にあるといえる.なかでも超音波断層装置の進歩には,とくに解像度の改善が診断にあたって大きな役割を果たし,さらに経腟走査超音波の登場がそれに拍車をかけた.
 子宮外妊娠の着床部位別発生頻度は,卵管峡部〜采部が約90%,卵管問質部,卵巣がそれぞれ約5%,腹膜が約1%程度といわれている1)

5.胞状奇胎の診断

著者: 福永正平

ページ範囲:P.426 - P.433

 絨毛性疾患の画像診断には骨盤動脈撮影pelvicangiography (PAG),子宮卵管造影法hystero—salpingography(HSG),CTスキャンcomputedtomography (CT),超音波断層法ultrasoundsonography (US),核磁気共鳴画像magnetic res—onance imaging(MRI)などが用いられている.
 MRIは絨毛性疾患の出血とその後に生ずる血腫を特徴ある信号としてとらえるので,血流変化を伴う病巣の質的診断,腫瘍の深達度の判定および筋層内病巣の検出に非常に有用である.一方,超音波断層法は患者に無侵襲で,しかも反復して観察することが可能な検査法であり,分解能の向上に伴い,病巣の局在診断にPAGに匹敵する成績が報告されている.さらに,経腹超音波では腹壁で超音波の減衰が起こりやすいが,経腟法では近距離から高周波数(5〜7.5 MHz)の超音波を使い,解像度のよい鮮明な画像が得られるため,その診断価値はさらに高まっている.また,カラードプラ法を用いれば,繰り返し腫瘍の血流を描出し,血流波形解析を行えることから,絨毛性疾患の病巣の検出,性状の判定やフォローアップにも適応されつつある.

6.絨毛膜下血腫の診断

著者: 竹田省

ページ範囲:P.434 - P.441

 超音波機器やその診断技術の進歩に伴い,子宮内の情報を無侵襲に得ることができるようになり,周産期管理も大きく変化,進歩を遂げている.それに伴い子宮内の新たな生態,病態が明らかになってきており,その一つに絨毛膜下血腫(sub—chorionic hematoma)がある.切迫流産,切迫早産とひと言で呼ばれているもののなかにはさまざまな疾患,病態が含まれており,その鑑別診断は管理上きわめて重要である.疾患によっては妊娠継続よりも児娩出を図らなければならない場合もある.超音波検査はこれら子宮内の情報を得るうえで最も重要な検査の一つとなっている.
 切迫流早産の原因の一つとして挙げられる絨毛膜下血腫は,超音波機器の解像度がよくなるにつれ,また経腟超音波機器の登場により,疾患概念がより知られるようになり,その診断にも注意を注がれるようになってきた.今回,絨毛膜下血腫の超音波診断上の特徴,鑑別診断を中心に述べ,その管理にも言及する.

7.多胎妊娠の診断

著者: 金岡靖 ,   荻田幸雄

ページ範囲:P.442 - P.449

膜性による双胎の分類
 2絨毛膜2羊膜双胎(dichorionic diamniotictwin:DD twin)
 1絨毛膜2羊膜双胎(monochorionic diam—niotic twin:MD twin)

8.妊娠初期の合併症診断

著者: 増崎英明

ページ範囲:P.450 - P.457

 経腟超音波断層法は高い周波数の超音波を用いるため,分解能が高く細かな観察が可能である.また従来,比較的観察の困難であった子宮後方や付属器領域の観察に優れている.
 ここでは,妊娠初期における子宮奇形,子宮筋腫あるいは卵巣腫瘤などの合併例について,主に経腟超音波断層法を使用した診断や管理法について述べる1).卵巣腫瘤については,その多くが新生物(腫瘍)ではなく貯留嚢胞なので,卵巣嚢胞と卵巣腫瘍に分けて解説する.

9.胎児胎盤循環と血流計測—経腟カラードプラ・パワードプラ・パルスドプラの応用

著者: 夫律子

ページ範囲:P.458 - P.465

 妊娠初期には一般に経腟超音波を使用する頻度が高くなり,妊娠初期からの胎児診断の報告も多くなってきた.経腟的アプローチは,周産期領域では妊娠初期だけでなく,妊娠中・後期においても胎児脳の観察などに威力を発揮する.さらに近年,高周波経腟プローブにカラードプラ,パワードプラを併用することにより,妊娠初期の胎児血流が描出可能となり胎児形態診断がさらに明確になってきた.また,パルスドプラによる胎児血流計測も可能である.
 本稿では,経腟カラードプラ・パワードプラ・パルスドプラの応用として,主に妊娠初期における子宮内循環と胎児循環について述べ,妊娠中・後期についても若干触れる.

10.妊娠初期における胎児形態異常の診断

著者: 鈴木久也 ,   岡村州博

ページ範囲:P.466 - P.472

 急速に普及している経腟超音波診断法により,ある種の形態異常は,妊娠第1三半期においても診断可能となった(表1).形態異常のなかでも致死的な異常については,妊娠早期に診断するほうが望ましいが,妊娠中,あるいは出生後に治療可能な異常であっても,診断された時期が妊娠初期であった場合,両親の考え方によっては人工妊娠中絶の対象となってしまう可能性がある.さらには,妊娠初期の胎児にとっては生理的な所見であるものを異常であると判断し,その旨を告知することで,妊婦やその家族に余計な不安を与えてしまう場合がある.妊娠初期の胎児形態異常の観察においては,解剖学的な知識のみならず発生学の知識が要求される1)
 例えば,妊娠初期の頭部嚢胞像を水頭症や全前脳胞症と診断したり(図1),生理的臍帯ヘルニアを腹壁形成異常と思い込んだりしないなどの注意が必要である(図2).経腟エコーで観察した妊娠初期発生段階を示す(図3).一方,胎児形態異常のなかにはさらに妊娠週数が経過しないと診断が困難なものもある.Pretoriusら2)は妊娠24週までに異常像を描出することが困難な胎児形態異常の例として表2のような疾患を挙げている.例えば,多くの消化管閉鎖では胎児の機能的な羊水嚥下が始まらないと口側腸管の拡張が生じないし,閉塞性水頭症も当初からは脳室拡大がはっきりしない場合が多い.

11.ダウン症の初期スクリーニング

著者: 久保智秀 ,   岡村州博 ,   赤平純一

ページ範囲:P.475 - P.478

 超音波断層法検査は,産婦人科診療にとって今や必要不可欠な検査法の一つである.その検査法には経腟法と経腹法があり,観察する対象によってそれぞれを使い分けることで多くの情報を得ることが可能である.経腟法は,経腹法と比較した場合,高周波の超音波を用いることが可能であるため,妊娠初期の胎嚢や胎芽,胎児の描出にすぐれている.
 ダウン症候群(Down syndrome, trisomy 21syndrome)は,多くの身体的特徴を有するため胎児期における超音波スクリーニングが試みられ,いくつかの超音波マーカーも報告されている.また最近では,妊娠初期(妊娠8〜13週)の胎児後頸部の肥厚がダウン症をはじめとする染色体異常のスクリーニングに有用であるとの報告も多い.

12.子宮頸部の観察—早産予知の情報として

著者: 石原楷輔

ページ範囲:P.480 - P.488

 本邦における早産の頻度は約5%である.自然早産の原因は,陣痛の早期発来を主徴とするもの,頸管の早期熟化(頸管無力症)を主徴とするもの,前期破水によるもの,などが主である.一方,周産期死亡(先天奇形を除く)の約75%は早産児であり,早期産未熟児が大きな割合を占めており,一方,新生児医療が進歩した現在でも体重が低いほど精神神経発達の長期予後が芳しくないという事実がある.したがって,自然早産の予防の確立は現在の周産期医学における大きな課題の一つである.
 最近は早産の病態に関する研究が進み,予知・予防・治療への応用が試みられている.その一つに早産マーカーとして癌胎児性フィプロネクチンや顆粒球エステラーゼが活用され,また,子宮頸部の超音波画像を用いた早産の管理が行われている.

13.前置胎盤・低置胎盤の診断

著者: 石原楷輔

ページ範囲:P.490 - P.497

 日産婦学会における前置胎盤の定義は「胎盤の一部または大部分が,子宮下部(子宮峡)に付着し,内子宮口に及ぶものをいう.内子宮口にかかる程度により,全,一部,辺縁の3種類に分類する.これは子宮口開大度とは無関係に診断の時点で決め,反復した場合は最終診断による.なお,低置胎盤は含まない」とされている.
 妊娠・分娩のいずれの時期(一般に妊娠20週以降)においても胎盤が内子宮口を覆っていれば,その時点で前置胎盤と診断してよい.現在,本症の診断には妊娠時,とくに子宮口閉鎖時には超音波断層法が唯一無二の正確な診断方法である.

14.既往・前回帝王切開例—子宮下部の観察

著者: 佐久本薫 ,   ビルキッシュコレシ ,   金澤浩二

ページ範囲:P.498 - P.504

既往・前回帝王切開例の臨床的問題点
・近年,わが国においても帝王切開率は年々増加しているが,その帝王切開の適応をみると,約3分の1は前回帝王切開であり,反復帝王切開例の著しい増加が認められる.言うまでもなく,既往帝王切開創の瘢痕破裂を恐れる結果である.しかし,帝王切開術は必ずしも安全な手術ではなく,手術時の麻酔事故,出血や感染を増加させ,また,産褥期の母児接触にも負の影響を及ぼすことになる.このためにそのような帝王切開を減少させることを目的として,VBAC(vaginal birth after cesarean section)が試みられ,合衆国においては1985年にACOG(Amer—ican College of Obstetrician and Gynecolo—gists)によりそのガイドラインが提唱されている.これまで,VBACの成功率は60〜80%1,2),一方,子宮破裂の頻度は0.3〜3.8%と報告されている3-5)
・VBACを試みるに際して,産科既往歴および当該妊娠経過を詳細に検討することは当然であるが,最近,子宮下部の前回帝王切開創に相当する部位を超音波断層法にて観察し,その治癒状態を評価することが,子宮破裂へのリスク症例を選別するうえに有用な情報になるとの報告がなされている.

15.臍帯下垂の診断

著者: 竹田善治 ,   坂井昌人 ,   岡井崇

ページ範囲:P.507 - P.510

この疾患の特徴
・臍帯下垂とは,破水前に先進胎児部分の側方または下方に卵膜を隔てて臍帯を透見ないし触知するものをいう.最近では臍帯が胎児部分より先進している状態を超音波断層法で診断することが多い(図1〜5).
・臍帯下垂は頻度は低いものの,気づかれずに過ごされた場合,児の予後はきわめて不良である.そのため分娩前に発見することが重要となる.

16.産褥子宮の観察

著者: 宮崎聡美 ,   坂井昌人 ,   岡井崇

ページ範囲:P.512 - P.515

この疾患の特徴
・産褥子宮を経腟走査法で観察することは従来あまり行われていなかったが,子宮内の状態の把握には優れた方法である.とくに産褥における出血の原因のひとつである胎盤遺残や胎盤ポリープがある場合,その発見に有用である.遺残した胎盤が多い場合や胎盤ポリープがある場合はそれを除去する必要があるが,いずれも安易に施行すると子宮穿孔や大出血を併発し,母体に重篤な合併症をもたらす危険性がある.また,産褥の子宮内容除去術は子宮内感染の原因となりうる.
・Dewhurstは産褥に出血のみられた患者89人に子宮内容除去術を行い,そのうちの32%にしか胎盤組織を認められなかったと報告している1).また,Leeらはこのことを確認するために産褥に出血のみられた56人に超音波断層法を施行し胎盤遺残があると認められた14人(25%)にのみ子宮内容除去術を行った.そのうちの9人に胎盤遺残が認められ,5人に血腫が認められた.超音波断層法で胎盤遺残が認められなかった残りの42人は保存的治療のみとしたが,すべての症例が軽快したと報告している2).本稿ではこれらの疾患の診断と,子宮内容除去術の必要性を判断する手段としての経腟走査法の有用性を述べる.

不妊症治療への応用

1.卵胞発育と排卵モニタリング

著者: 安藤一道

ページ範囲:P.516 - P.523

 今日,経腟超音波診断法は産婦人科医にとって内診と同じように必要不可欠な診断法で,内診台の隣には必ず経腟超音波装置を設置する時代になりつつある.とくに最近の超音波診断装置は経腟プローブの改良と相まってきわめて解像度がよく,初心者でも子宮・卵巣の形態を簡便かつ非侵襲的に把握できるようになった.
 本稿では,排卵誘発時の卵胞発育のモニタリングを中心に経腟超音波診断の利用法について概説する.

2.PCOのスクリーニング

著者: 髙橋健太郎

ページ範囲:P.524 - P.530

 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断はその病態の複雑さより全世界的にみて一定の見解がないのが現状である.本疾患は1935年に,Stein andLeventhalら1)が両側卵巣の腫大と特徴的な臨床所見(不妊症,稀発月経ないしは無月経および男化徴候)を有する7症例を報告したことに始まる.しかし,彼らの報告した典型例いわゆるSteinand Leventhal syndromeは稀で,現在ではPCOSは一連のspectrumをもった疾患であろうと理解されており,不妊症患者のなかでも日常よく認められる.PCOSの診断は臨床症状とホルモン値に基づかれたものが多く,最近では一つのホルモン値〔LHの高値2),アンドロゲン(androgen)の高値3)〕あるいはこれらの二つのホルモン値のコンビネーション4)でPCOSの診断が試みられている,
 一方、1980年代になって,超音波診断装置が骨盤内の検索に使用されるようになり,非侵襲的に卵巣の形態の観察が可能になった.そして,同時に卵巣の多嚢胞性変化がPCOSの診断で重要な地位を占めるようになってきた5-14)

3.OHSSの診断

著者: 田辺清男 ,   山本百合恵 ,   酒井のぞみ ,   浜谷敏生 ,   吉村𣳾典

ページ範囲:P.531 - P.537

 排卵誘発剤の開発は,最近の体外受精—胚移植と顕微授精の両技術の開発と並んで,近年における生殖医学・医療の分野で最も価値のある進歩であることは,誰しもが認めるところである.すなわち,挙児を希望する排卵障害の女性での排卵誘発は,排卵誘発剤開発以前ではほとんど妊娠することができなかった女性においても妊娠することが可能となった,最も価値のある治療法の一つであり,全世界で多くの女性に福音がもたらされた.
 このように排卵誘発剤は不妊の女性には非常に有効な治療法ではあるが,卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimulation syndrome:OHSS)が高率に発生し,重症化すると女性の生命をも危うくすることから,最近では社会的な問題ともなっている.また,排卵障害患者や体外受精では多胎妊娠が多く,多胎妊娠では早産になりやすいことと相まって低出生体重児が出生しやすい.低出生体重児における死亡率や罹病率の増加は,経済的にも重大な問題である.

4.IVF-ETへの応用

著者: 中川浩次 ,   山野修司 ,   青野敏博

ページ範囲:P.538 - P.542

 経腟超音波はプローブを卵巣や子宮に近づけて操作ができるため,経腹超音波で骨盤内臓器を観察する際に使用する周波数(3MHz,5MHz)より高い周波数(6 MHz,7.5MHz)のプローブを使用することが可能となった.その結果,骨盤内臓器の観察に際し,より鮮明な画像を得ることができるようになり,この特性を生かして経腟超音波は不妊症領域になくてはならない検査となった.補助生殖医療(assisted reproductive technol—ogy:ART)が近年著しい発展を遂げたが,その陰には経腟超音波の目覚ましい発展があり,経腟超音波は卵胞発育モニタリングや採卵というARTの中心的な作業において欠かすことのできない機器となっている.
 本稿では,経腟超音波の体外受精—胚移植(以下IVF-ET)への応用と題して,卵胞発育モニタリングならびに採卵について,基本操作および誤りやすい操作,画像読影について解説し,さらに経腟超音波を用いた胚移植前の子宮内膜環境の評価についても述べることとする.

婦人科腫瘍の鑑別診断

1.子宮筋腫と腺筋症

著者: 児玉省二 ,   関塚直人 ,   田中憲一

ページ範囲:P.543 - P.546

子宮筋腫と腺筋症の超音波上の特徴
1子宮筋腫
・比較的明瞭な筋腫核が描出される.
・漿膜下筋腫では子宮より突出する筋腫像,筋層内筋腫では筋層内に存在する筋腫像,粘膜下筋腫では子宮中央部に内膜を圧排する筋腫像として描出される.

2.子宮内膜症

著者: 本田育子 ,   小林善宗 ,   内海靖子 ,   井上正人

ページ範囲:P.548 - P.554

 月経痛をはじめとする疼痛と不妊がこの疾患の大きな特徴である.またチョコレート嚢胞摘出手術後や薬物治療後の再発や,妊娠,分娩後の再発も多く,挙児希望の患者にとって,根治治療が困難であるといえる.しかしながら,疼痛など患者の訴える症状と子宮内膜症の臨床進行期分類との間に隔たりがあることはよく知られている.不妊については,内膜症が不妊の原因なのか結果であるのかは,いまだはっきりしないが,強い関係にあることは疑いようがない.当院における1996年4月〜1997年3月の間で176名の不妊患者に対する腹腔鏡検査では,126名(72%)に子宮内膜症を認め,そのうちの24%はIII,IV期(r-AFS分類)であった(表1).このことは,チョコレート嚢胞は上皮性卵巣癌との鑑別を要する卵巣腫瘤として捉えられてきたが,不妊症患者のチョコレート嚢胞診断にもより注意が払われるべきと考えられる.

3.経腟超音波による子宮体癌スクリーニング

著者: 津田浩史 ,   川端政實 ,   山本久美夫 ,   日高敦夫

ページ範囲:P.556 - P.561

 近年,子宮体癌は増加傾向にあり,全子宮癌に対し占める割合は約30%と報告されている.現在老人保健法では,最近6か月以内に不正子宮出血を訴えたことのある者で,①年齢50歳以上の者,②閉経以後の者,③未婚であって月経不順な症例を対象に内膜細胞診および内膜組織診を施行している.しかしこの検診方法には,表1に示したようなさまざまな問題点が考えられる.近年欧米を中心に経腟超音波断層法(US法)が子宮体癌検診に有用であることが報告されている1-7).その理論的背景は,閉経後婦人の子宮内膜は萎縮しており,子宮内膜病変を有していれば子宮内膜が肥厚しUS法でdetectできるというものである.
 本稿では閉経後婦人の子宮体癌検診に対するUS法の有効性および問題点について自施設での成績を中心に述べてみたい.

4.子宮内膜癌の進行度診断

著者: 菊池昭彦 ,   上妻志郎 ,   武谷雄二

ページ範囲:P.562 - P.564

この疾患の特徴
・子宮体中央に位置する子宮内膜から発生する悪性腫瘍.
・超音波断層上は子宮内膜像の変化として観察され,子宮体中央に高エコー領域として描出されることが多い.

5.子宮頸癌の膀胱浸潤と直腸浸潤

著者: 菊池昭彦 ,   上妻志郎 ,   武谷雄二

ページ範囲:P.566 - P.567

この疾患の特徴
・病変の広がりによって治療方針が異なるために,治療開始前の評価が重要である.
・頸癌の直接浸潤部位としては,主に子宮傍組織,膀胱,直腸が挙げられる.

6.卵巣類皮嚢胞腫

著者: 町田芳哉 ,   上妻志郎 ,   武谷雄二

ページ範囲:P.568 - P.574

 卵巣類皮嚢胞腫は,良性腫瘍の半数以上を占めておりその正確な診断は臨床上きわめて重要である.とくに妊娠中に発見されることが多く,超音波検査診断の果たす役割は大きい.本腫瘍では内部に骨・脂肪・毛髪,その他多種多様な組織がさまざまな割合で含まれるため,多彩な超音波像を示す.超音波学的特性は経腹法,経腟法のいずれであっても同様であるため,経腟法による診断上のポイントも本質的には経腹法によるものと変わらない.多くの卵巣腫瘤では経腟法のほうが明瞭に描写されるが類皮嚢胞腫では必ずしもそうではなく経腹法のほうがよい場合もある.本稿では,経腹法および経腟法による類皮嚢胞腫の診断について述べる.

7.漿液性嚢胞腺腫とムチン性嚢胞腺腫

著者: 田中善章

ページ範囲:P.576 - P.582

 漿液性嚢胞腺腫とムチン性嚢胞腺腫は卵巣真性腫瘍としては日常診療上扱う最も頻度の高い良性の表層上皮系腫瘍である.以下におのおのの経腟超音波診断を中心とした所見について述べる.

8.充実性の良性卵巣腫瘍

著者: 田中善章

ページ範囲:P.584 - P.591

この疾患の特徴
 1 病理組織学的定義について
・良性卵巣腫瘍の充実性腫瘍としては,旧日本産婦人科学会卵巣腫瘍登録委員会分類(1981)(表1)によると,線維腫,線維筋腫,Brenner型腫瘍,莢膜細胞腫(卵胞膜細胞腫),甲状腺腫,類副腎腫,門細胞腫が含まれる.また1990年に改訂された新しい卵巣腫瘍の臨床病理学的分類(表2)によると,良性腫瘍の分類中,硬化性間質性腫瘍,セルトリ・間質細胞腫瘍(高分化型),輪状細管を伴う性索腫瘍,成熟充実性奇形腫などもこの範疇に入ると思われる.

9.卵巣腫瘍—良性・悪性の鑑別法

著者: 赤松信雄

ページ範囲:P.593 - P.599

 卵巣には,ヒトの臓器で最も多くの腫瘍がある.現在の日本産科婦人科学会と日本病理学会で定めている卵巣腫瘍のリストを表1に示す1).これらに加えて類腫瘍病変(以後,腫瘍と類腫瘍病変を合わせて腫瘤と表現する)として,子宮内膜症性嚢胞,表層上皮封入嚢胞,卵胞嚢胞,黄体嚢胞,多嚢胞性卵巣,卵巣過剰刺激症候群,単純嚢胞,傍卵巣嚢胞,卵巣卵管膿瘍,さらに卵巣妊娠などがある.これらの卵巣腫瘤にはそのエコーパターンや所見がその腫瘤に特徴的なものもある.しかし,類腫瘍病変,良性卵巣腫瘍,境界悪性卵巣腫瘍,悪性卵巣腫瘍の各群の腫瘍間においては類似したエコーパターンや所見を示すことも多い.
 しかしながら,類腫瘍病変,良性腫瘍,境界悪性腫瘍,悪性腫瘍の各群間においては,エコーパターンや所見が異なることも多い.そこで,卵巣腫瘍の良性・悪性を超音波断層法によって鑑別しようとする多くの試みが,婦人科腫瘍に超音波断層法が利用され始めたころからなされている.それらの報告には経腹走査による超音波断層像の所見を簡潔な言葉で表現するものが多い2,3).また,超音波所見にスコアをつけて合計点で判別することも行われている4).一方,エコーパターンを図示して一つのパターンを選択することで判別するものもみられる5)

10.卵巣上皮性悪性腫瘍

著者: 赤松信雄

ページ範囲:P.600 - P.607

 卵巣腫瘍は他の臓器の腫瘍と比べてその組織型は種類が多い.そのなかで手術療法の適応となる卵巣腫瘍の約半数を表層上皮性・間質性腫瘍が占める.とくに悪性腫瘍・境界悪性腫瘍での比率は高く,80%前後が表層上皮性・間質性腫瘍である.
 表層上皮性・間質性腫瘍には表1に示す10種類を超えるものがある1).しかしながら,表層上皮性・間質性腫瘍は比較的特徴像に乏しいものが多い.本稿では,悪性と境界悪性の表層上皮性・間質性腫瘍の超音波断層像などの一般的所見と一部の特徴的な所見を示す腫瘍について述べる.

11.卵巣非上皮性悪性腫瘍

著者: 赤松信雄

ページ範囲:P.608 - P.614

 表層上皮性・間質性腫瘍以外の卵巣腫瘍(以下,非上皮性卵巣腫瘍)は手術療法の適応となる卵巣腫瘍の約半数を占める.しかしながら,成熟嚢胞性奇形腫などの良性腫瘍が多いため,悪性腫瘍・境界悪性腫瘍での比率は20%前後である.
 非上皮性卵巣腫瘍は表1に示すように多くのものがある1).そのなかには比較的特徴的な断層像を示すものもある.

12.出血性黄体嚢胞

著者: 小林浩一 ,   木下勝之

ページ範囲:P.616 - P.620

この疾患の特徴
・超音波経腟走査法の発達により,とくに付属器領域の診断能力は飛躍的に向上した.これにより,比較的小さな腫瘤の検出も可能となった.出血性黄体嚢胞もそのひとつであるが,しばしば超音波画像上でさまざまなパターンを呈するため,診断に苦慮することがある.
・出血性黄体嚢胞を,①卵胞期に主席卵胞が観察された位置と一致した位置に存在する嚢胞で,卵胞期にはまったく確認されず,黄体期にはじめて確認されること,②卵胞期末期の主席卵胞の平均径よりも嚢胞の平均径が大きく,嚢胞の平均径が20mm以上であること,と定義すると不妊症治療患者の20.7%に出血性黄体嚢胞が観察され,その出現頻度は治療薬剤にはあまり影響されなかった(表1).

13.卵管癌

著者: 小林浩一 ,   木下勝之

ページ範囲:P.622 - P.624

この疾患の特徴
・原発性卵管癌は,比較的まれで,全婦人科悪性腫瘍の0.18〜1.6%の出現頻度といわれている.最近10年で,東京大学では5例,埼玉医科大学総合医療センターでは1例の原発性卵管癌を経験している.卵管癌は進行した状態で発見されることが多く,原発性か続発性かを判定することが困難なことがある.
・原発性卵管癌の判定基準は,肉眼的所見と組織学的所見とに分けて,表1に示すものが用いられている1)

14.侵入奇胎と絨毛癌

著者: 岡本知光 ,   野村誠二 ,   後藤節子

ページ範囲:P.626 - P.630

 絨毛性疾患は,絨毛細胞の異常増殖に起因する疾患の総称であり,胞状奇胎,侵入奇胎(侵入胞状奇胎),絨毛癌,PSTTなどに分類される.絨毛性疾患では,hCGというきわめて有用な腫瘍マーカーがあり,病勢をよく反映している.しかし,治療方針の決定,治療効果をみるうえにおいては,血中hCG値の測定のみならず,原発病巣の部位,性状,大きさおよび転移病巣の有無を把握し,それらを追跡していくことも重要である.
 侵入奇胎あるいは絨毛癌の子宮病巣の検索として,従来骨盤内血管造影法(pelvic angiography:PAG)が用いられてきた.これは,絨毛細胞の子宮筋層内への侵入とそれに伴う異常血管の新生という本疾患に特徴的な現象を描出することを目的としている.しかし,PAGは侵襲を伴う検査であり,繰り返し行うことは困難である.一方,近年の超音波診断法の発達,とくに経腟超音波とカラードプラ法により骨盤内病巣の検索は容易に,しかも繰り返し行えるようになり,また,検出感度についてもPAGに比べて高く1),PAGを行う必要性はほとんどなくなってきている.

15.骨盤内炎症性疾患

著者: 秦利之 ,   妹尾大作

ページ範囲:P.632 - P.639

 骨盤内炎症性疾患(pelvic inflammatory dis—ease:PID)とは婦人科領域における内性器感染症の総称で,近年,子宮頸管より上部の性器に発症する上行性感染で付属器(骨盤内膿瘍を含む)を中心とした疾患という明確な位置づけがなされるようになった.原因としては,クラミジア,淋菌などのSTD(sexually transmitted disease)によるものが代表的であるが,非特異的細菌感染に起因するものも広く含まれる.
 PIDは子宮付属器炎,付属器膿瘍(卵管卵巣膿瘍),骨盤腹膜炎,ダグラス窩膿瘍に分類されるが,起炎菌により付属器,とくに卵管の病変を伴うことが多いのが特徴である.

コラム

1.経腟超音波—こんな応用も

著者: 竹村秀雄

ページ範囲:P.640 - P.642

 経腟超音波が一般臨床に用いられるようになってほぼ10年が経過した.この間に器械の性能は驚くほど改良され,現在では視野角が220゜に達するものや周波数を変えられるもの,さらにカラードプラやカラーフローマッピングのできるものも出現している.またその応用範囲も産婦人科領域の非常に広い範囲にわたっている.
 本特集では,そのほとんどの項目について述べられているが,こんな応用法もあるという筆者の経験を述べてみたい.

2.経腟超音波—内診は不要か

著者: 竹村秀雄

ページ範囲:P.644 - P.647

 経腟超音波によって,妊娠初期の詳細な観察をはじめ付属器や頸管の観察,内膜の変化等々,従来,内診と経腹超音波では得られなかった情報が加わり,産婦人科の診断技術は大きく前進した.現在では経腟超音波のない産婦人科診療は考えられないと言っても過言ではないところまできている.しかしながら「内診は不要か」という問いに対しては筆者の答えは断じて「ノー」である.診断技術を視診,聴診,触診に分ければ内診は触診であり超音波検査は視診であるから,両者の所見を総合的に判断することで診断精度が高まるのであり,双方ともが必要なことは言うまでもない.
 経腟超音波がいつでも使えるとしても内診が必要であることの具体的な理由を以下に述べてみたい.

連載 カラーグラフ 実践的な腹腔鏡下手術・16

腹腔鏡下手術における人工造腟術:Ⅱ—S状結腸利用法から

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   束田崇夫 ,   西尾元宏

ページ範囲:P.375 - P.377

 前号で,S状結腸を利用した手術内容について一部触れた.本稿では,実際にS状結腸を利用する造腟術について図1に示す手順で紹介する.
 ☞次回は,卵管手術について報告する予定である.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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