icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻5号

1998年05月発行

文献概要

症例

診断に苦慮したCushing症候群合併妊娠の1例

著者: 利部正裕1 三浦史晴2 鈴木浩基2 葛西真由美2 鈴木博2

所属機関: 1岩手医科大学産婦人科 2岩手県立中央病院産婦人科

ページ範囲:P.770 - P.773

文献購入ページに移動
 症例は29歳初産婦で,既往歴に特記事項はなく,月経歴に異常は認めない.妊娠26週ころより下肢の浮腫が出現し,妊娠30週に皮下出血,蛋白尿,低カリウム血症も認めたため妊娠中毒症の診断にて入院した.入院後も症状は軽快せず下肢の筋力低下が著明となった.内分泌検査よりCushing症候群合併妊娠が疑われた.妊娠34週0日陣痛発来し,自然分娩となった(2,191g,男児).産褥2日目,腹部CTで右副腎に腫瘍像を認めたため,右副腎腫瘍によるCusing症候群の診断のもとに,右副腎摘出術を施行した.摘出腫瘍の病理組織診断は副腎腺腫であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?