icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻6号

1998年06月発行

今月の臨床 卵管性不妊症への対応

原因

2.子宮内膜症—卵管性不妊症の頻度とメカニズム

著者: 杉並洋1

所属機関: 1国立京都病院産婦人科

ページ範囲:P.788 - P.790

文献概要

 子宮内膜症とは異所性に子宮内膜腺様組織が存在する病態である.子宮内膜症はその発生する部位によって多彩な臨床症状を呈するが,その代表的なものが月経痛,排便時痛,性交痛などの疼痛である.これら以外にも多くの症例で妊孕性の低下が認められる.
 子宮内膜症性不妊の原因として種々の説が提唱されている.骨盤内臓器の解剖学的位置異常,活性マクロファージによる生殖細胞障害,プロスタグランディンや関連物質による卵巣あるいは子宮内膜機能の低下,卵捕獲抑制因子(ovum captureinhibitor:OCI)による卵管采の卵捕獲能の低下,などがその主たるものである.これらはいずれも説得力のある説であり,子宮内膜症性不妊はこれらの因子が単独あるいは複合して形成されていると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら