icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻6号

1998年06月発行

今月の臨床 卵管性不妊症への対応

診断

1.HSG—卵管障害の診断精度

著者: 上浦祥司1

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター 2大阪府立成人病センター婦人科

ページ範囲:P.802 - P.804

文献概要

 不妊治療を進めるには,その原因と障害部位を的確に診断し,治療を開始することが重要である.卵管因子は女性不妊症の原因の25〜50%を占める最大の要因とされ,治療方針決定のためにも卵管機能の的確な評価が必要である.
 子宮卵管造影法(hysterosalpingography,以下,HSG)は,非常に長い歴史のある子宮卵管の器質的検査法であり,不妊症のスクリーニング検査として卵管疎通性の他に子宮卵管の内腔の形態,骨盤内癒着の有無も合わせて評価し得ること,また診断的意義のみならず治療的意義も有している1)ことから一般的に広く用いられている.しかしながら近年,腹腔鏡検査や開腹所見との比較においてHSGの卵管通過性,卵管周囲癒着の正診率が検討され,HSGによる診断には限界があることが明らかとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら