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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻7号

1998年07月発行

文献概要

今月の臨床 難治性細菌感染症 婦人科の難治性感染症

3.偽膜性大腸炎

著者: 日浦昌道1

所属機関: 1国立病院四国がんセンター婦人科・臨床研究部

ページ範囲:P.922 - P.924

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 偽膜性大腸炎は抗生物質の投与中あるいは投与終了後に下痢を主症状として発症する腸炎で,菌交代現象によって腸内細菌叢のバランスがくずれ,Clostridium difficile(C.difficile)の異常増殖と,その産生するtoxinによる腸管粘膜の損傷をきたす疾患である,あらゆる抗生物質が原因となるが,lincomycin, clindamycinや使用頻度の高いcephem系,penicilin系抗生物質に比較的多くみられる.また,抗癌剤,抗真菌剤,抗結核剤などでも惹起され,とくに婦人科悪性腫瘍の化学療法の際には注意する必要がある.最近,本菌による院内集団発生が問題となっており,感染予防対策が望まれる1)
 本稿では,偽膜性大腸炎の臨床像や検査・診断・治療指針を中心に述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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