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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻7号

1998年07月発行

今月の臨床 難治性細菌感染症

婦人科の難治性感染症

5.感染性リンパ嚢胞

著者: 矢島正純1 岩淵理子1 武田佳彦1

所属機関: 1東京女子医科大学産婦人科

ページ範囲:P.929 - P.931

文献概要

 骨盤リンパ節郭清を伴う子宮癌あるいは卵巣癌根治術後の合併症のひとつに,後腹膜にリンパ液が貯留する「リンパ嚢胞」がある.
 ただし,このようなリンパ嚢胞の形成は術後,大なり小なり認められることが多く,またリンパ嚢胞が形成されること自体,巨大なものを除いては無症状で経過する場合が多いため,自然消滅することもしばしばみられ,必ずしも即,治療の対象にはならない.問題はリンパ嚢胞が巨大で他臓器に圧迫症状を及ぼしたり,巨大でなくとも菌が感染し,いわゆる「感染性リンパ嚢胞」と化した場合である.このような事態に対していくつかの治療法がなされているが,しばしば治療抵抗性で難治性となることも少なくない.本稿では感染性リンパ嚢胞について,自験例を含めて知見を述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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