icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻7号

1998年07月発行

原著

子宮筋腫に対する腹腔鏡併用腟式子宮全摘術(LAVH)施行症例の検討

著者: 竹田明宏1 渡邊義輝1 塚原慎一郎1 井箟一彦1

所属機関: 1岐阜県立多治見病院産婦人科

ページ範囲:P.995 - P.998

文献概要

 当科においては,術前GnRHアナログ投与により子宮体積を縮小させた後に腟式子宮全摘術(腟式)を行ってきたが,その適応拡大を目的として腟式が困難と予想される症例,すなわち①GnRHアナログ投与後も子宮体積が400cm3以上の症例,②未経産などのために腟腔の狭い症例,③既往開腹手術による癒着の予想される症例,④付属器腫瘍を合併した症例では腹腔鏡併用腟式子宮全摘術(LAVH)にて対応している.
 1995〜1997(平成7〜9)年度に407例の子宮筋腫症例に対して子宮全摘術を行ったが,その内訳は腹式子宮全摘術34例,腟式298例,LAVH70例およびLAVH非完遂による術中開腹症例5例であり,開腹手術の割合を9.6%まで下げることが可能であった.LAVH70例中上記①の条件による症例は33例あり,その平均摘出物重量は517gであり,②③④の条件による症例は37例あり,平均摘出物重量は242gであった.LAVHは腟式の適応拡大に有用な手段であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら