icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻8号

1998年08月発行

文献概要

今月の臨床 サイトカインと産婦人科 生殖内分泌とサイトカイン

1.卵巣過剰刺激症候群とサイトカイン

著者: 岩部富夫1 原田省1 寺川直樹1

所属機関: 1鳥取大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.1068 - P.1069

文献購入ページに移動
 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の病態は,毛細血管の透過性の亢進により,蛋白を多く含んだ血管内液が腹腔内に濾出し,循環血液量が減少することにある.本症の血管透過性の亢進に関する具体的な生化学的因子についてはまだ不明な点も多いが,LH,ヒスタミン,プロスタグランディンおよび卵巣性プロレニンなどが関与するという報告がある1)
 OHSSは外因性または内因性のhCGにより発生・重症化することから,黄体化した顆粒膜細胞から産生される血管内皮増殖因子(VEGF)や卵胞発育ならびに黄体形成に関与するサイトカインがOHSS発症因子として最近注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?