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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻8号

1998年08月発行

文献概要

症例

新しい化学療法の組み合わせが奏効した子宮平滑筋肉腫転移症例の一例

著者: 奥田知宏1 折野奈緒子1 木村順治1 田原義孝2 小柴寿人3 木下由之4 野口敏史5

所属機関: 1国立舞鶴病院産婦人科 2国立舞鶴病院研究検査科 3福井愛育病院産婦人科 4京都府立医科大学産婦人科 5社会保険京都病院産婦人科

ページ範囲:P.1107 - P.1111

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 本症例は,腎細胞癌(I期)と重複したIII期の子宮平滑筋肉腫である.閉経後.腫瘍の増大を認め,MRIなどで子宮平滑筋肉腫が疑われたため,1996(平成8年)4月8日単純子宮全摘術,両側卵巣切除術,および骨盤リンパ節試験切除を行ったが,骨盤への浸潤部は不完全摘出に終わったため,術後CBDCA(カルボプラチン),epi-ADM(エピルビシン),CPM(シクロホスファミド)併用療法を5クール行い,さらに骨盤部に放射線療法(60Gy)を行った.
 1997(平成9年)6月ころから右顔面神経麻痺が出現し,生検の結果3×4(cm)大の子宮平滑筋肉腫の右側頭骨転移と診断された.DTIC(ダカルバジン®)とADM(ドキソルビシン)の併用投与を4クール行ったところ,転移巣の壊死と著明な改善が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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