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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻9号

1998年09月発行

今月の臨床 胎児・新生児のBrain Damage

疫学と病理

2.超低出生体重児の長期予後

著者: 三科潤1

所属機関: 1東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門

ページ範囲:P.1128 - P.1132

文献概要

 近年,サーファクタントによる呼吸障害の治療に代表される新生児未熟児医療の進歩,およびこれに伴う早産の分娩管理の改善などにより超低出生体重児の生存率は著しく改善し,超低出生体重児のなかでも,より出生体重・在胎週数の少ない児の生存が可能となった.しかも,脳性麻痺や知能障害などのmajorな神経学的後障害の頻度は高くなってはいないことが報告されている1-5).しかし長期予後の調査においては,特殊教育を受ける児の頻度が高いことや,明らかな神経学的障害を認めない児においても認知障害や行動障害などの微細神経障害の存在が指摘されており,学習障害の頻度が高いことなども注目されている6-11)
 本稿では,東京女子医科大学母子総合医療センターを退院した超低出生体重児の6歳,小学1年,小学3年の健診での結果を中心に,超低出生体重児の長期予後について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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