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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻9号

1998年09月発行

文献概要

今月の臨床 胎児・新生児のBrain Damage 分娩時の脳損傷

1.胎児心拍モニターでCPは減ったか—診療圏管轄保健所管内における22年間のCP児発生率検討を通じて

著者: 津崎恒明1

所属機関: 1公立八鹿病院産婦人科

ページ範囲:P.1160 - P.1163

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 本邦における脳性麻痺児(以下,CP児と略)の発生率は,出生1,000当たり1.5〜2.3(昭和40年代)から0.6〜0.8(昭和50年代)へと減少傾向にあると報告された1,2.一方,西オーストラリア地区におけるCP児の疫学的検討3,4では,1967年の出生1,000当たり3.9から1975年の1.2まで減少したが,スウェーデンでは1971年以降若干増加傾向にあるとされている5).これらの検討は分娩時の胎児心拍モニタリングが十分に行われる以前であるため,そのCP発生防止上の意義については分析されなかったが,近年CPの発生要因として分娩時胎児仮死を従来より過小評価する報告6,7)のが相次ぎ,分娩時胎児心拍モニタリングの意義についても否定的な報告8,9)がみられる.
 筆者ら10)は,兵庫県西南但馬地区の地域中核病院における胎児心拍モニタリング導入前後の周産期医療指標や,地域管轄保健所管内のCP児発生率の推移を観察してきたので,その後のデータを追加するとともに,文献的考察を交えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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