icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科52巻9号

1998年09月発行

連載 Estrogen Series・30

乳癌生存率と更年期後のエストロゲン補充療法

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.1198 - P.1199

文献概要

 乳癌の発育がエストロゲンの仲介によりなされることは,よく知られていることである.このような作用は乳癌再発に対する補助的療法としてホルモン療法をする根拠となっている.乳癌発見時に患者が更年期前または後であったか,また癌組織の性ホルモン受容体の有無は,乳癌の生存率と再発率に関連するところである.
 このような乳癌と性ホルモンとの関連は,ホルモン補充療法(HRT)の有無が乳癌とどのような関連を持つか,という疑問にわれわれを導く.今までのところ,エストロゲンの使用が乳癌発生を増加させると結論した研究は多くはない.乳癌とエストロゲンとの関連はいまだ十分には解明されてはいず,患者と医療者との双方に不安を与え続けている問題である.更年期後の女性に乳癌が発見されたとき,その生存は現在または過去のHRT使用により影響を受けるであろうか,という疑問に答えるのがこの研究の目的である.また,エストロゲンおよびプロゲステロンに対する受容体の有無とホルモン使用との関連についても調べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら