icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻1号

1999年01月発行

雑誌目次

今月の臨床 性の分化とその異常—どこまで解明されたか 性分化のOverview

1.最近のトピック

著者: 星信彦 ,   半田康 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.10 - P.19

 哺乳類では,ゲノムあたり5〜10万の遺伝子があるといわれ,これに基づいて多種多様な細胞・組織・器官からなる統合体としての個体が形成される.
 個体形成過程には当然,雌雄の分化も含まれる.性分化は個体発生過程における種々の器官における雌雄差,すなわち性差の発現の集積結果と解釈される.雌雄差の発現が滞りなく各器官,組織の細胞で行われるためには統一だった制御システムが必要で,そのシステムはおそらく一見複雑にみえても内実は単純なものであろうと考えられる.複雑すぎれば錯誤が多く,高度な分化さらには進化に多大な支障ないしは偏位をきたすからである.ヒトにおける性分化制御システムに関しては,現在までのところ絶対に正しいとする定説がない.このことは多岐にわたる種々の性分化異常症のすべてを説明しうる画一的概念が存在しないという意味で,性分化機構のすべてがまったく不明というわけではない.

2.鑑別診断

著者: 河野康志 ,   上東彰子 ,   宮川勇生

ページ範囲:P.20 - P.23

 ヒトの性分化の過程は,未分化性腺の形成,内性器および外性器の分化,第二次性徴の出現,卵子・精子の形成からなる.染色体(遺伝子)の性,すなわち核型がXXかXYかは卵子と精子の受精時に決まる.染色体の性は性腺の性を定め(一次性決定機構),性腺の性は身体的な性を誘導する(二次性決定機構).Y染色体(sex-determiningregion of the Y chromosome:SRY)は未分化性腺を精巣へ分化・誘導する.胎児精巣は絨毛細胞より分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の刺激により精巣間質内ライディック細胞からテストステロンを分泌し,ウォルフ管を精巣上体,精管,精嚢などに分化させる.また,セルトリ細胞から分泌されるミュラー管抑制物質がミュラー管を退縮させる.このミュラー管抑制物質の遺伝子はすでにクローニングされ,またミュラー管に受容体が証明され,性分化における役割や意義も次第に解明されている1).女性では,胎生期の卵巣で原始卵胞が減数分裂によって形成され,テストステロンおよびミュラー管抑制物質の影響を受けないので,ミュラー管から子宮,卵管,腟上部などが形成され,また外性器は女性型に分化する.
 本稿では性分化異常の外性器所見,内分泌学的検査,染色体分析および遺伝子分析よりみた鑑別診断について述べる.

3.治療の原則

著者: 玉舎輝彦

ページ範囲:P.24 - P.27

 性の基準は,性染色体(XX,XY),性腺(卵巣,精巣),外性器の形態が本来すべて同一の性である.これらに性の相互間に矛盾があるか,これら性の分化に異常があるものを半陰陽という.
 発現機序には,①卵子・精子の形成過程の減数分裂または受精卵の有糸分裂過程での異常により,性染色体(性腺・性器の分化・発育を支配する)が異常を示す.②XX,またはXYの性染色体を有しながら性腺が分化異常を示す.③ホルモン状態の異常では,エストロゲン過剰作用による早発乳房発育や,アンドロゲン過剰産生で男(性)化が起こる.

4.精神的心理的ケア—小児

著者: 藤田敬之助

ページ範囲:P.28 - P.31

 性分化に異常のある疾患において,家族および本人の心理的な悩みは計り知れない.医師は,診断時,家族には正しい情報を話すが,本人には物心がついてからも説明しないことが多い.家族も本人にはどう説明してよいかわからず,説明しないままになってしまう.本人は,思春期年齢になって,自分は他の児とは少し違うことを感じるようになる.親には直接聞けず,図書館で本を調べたり,家に届く病院からの手紙をみたり,病院のカルテをちらっとみたりして,疑問を解決しようとする.多くの場合,性腺の発育が悪いので思春期がこないという説明を行い,男児として育てている場合は男性ホルモン,女児として育てている場合は女性ホルモン療法を開始する.その治療により,体型は男性化,あるいは女性化し,本人も納得する.しかし,本当に納得しているかどうかは難しいところである.少数例では,育てられていた性とは逆の二次性徴が思春期に発来することもあり,心理的な悩みはさらに大きくなる.この場合,形成術や性腺摘出術など身体的な痛みを伴う治療も考えられ,その苦痛はさらに大きくなる.
 われわれは,ターナー症候群の本人や家族の会を開催し,その心理的な悩みの解決を計ってきた.本稿では,ターナー症候群の会の会員へのアンケート調査を実施したなかで精神的心理的な内容について紹介する.さらに,最近,半陰陽の人達のなかで,その半陰陽を受け入れていこうという運動が始まっている.

4.精神的心理的ケア—成人

著者: 玉置(橋本)知子 ,   辻芳之 ,   島博基

ページ範囲:P.32 - P.34

 成人での性分化異常症は,本人が不妊や無月経を主訴として来院することが多い.成人で初めて異常を診断された場合には,不妊に対する治療と疾患に対する十分な情報提供とともに精神的ケアを同時に進める必要がある.

性分化の遺伝子・分子機構

1.性の分化と染色体

著者: 上田克憲 ,   大濱紘三

ページ範囲:P.36 - P.38

 ヒトの染色体は,44本(22本×2組)の常染色体と2本の性染色体の計46本で構成されている.常染色体は男女で差はないが,性染色体は男性ではX染色体とY染色体が各1本であるのに対し,女性では2本のX染色体から構成され,したがって,染色体核型は男性が46,XY,女性は46,XXとなる.
 性染色体は文字通り性の遺伝子型を決定するが,その原則は「Y染色体の存在はその個体を男性に分化させる」ということであり,換言すれば,X染色体を2本持つために女性になり,1本しか持たないために男性になるのではない.この原則は,臨床的にX染色体が1本の個体(45,X,Turner症候群)が女性型であり,2本のX染色体と1本のY染色体を持つ個体(47,XXY,Klinefelter症候群)が男性型であることからもわかる.

2.性腺の分化と遺伝子

著者: 新家利一 ,   中堀豊

ページ範囲:P.39 - P.41

 1990年,Y染色体上の精巣決定因子であるSRYが発見され,その後,性分化異常症の患者の解析から性腺の分化に関与する遺伝子がいくつか明らかにされてきた.最近ではトランスジェニックマウスやノックアウトマウスを用いた研究によってこれらの遺伝子産物の生体内での機能が少しずつ明らかになってきている.しかし性分化の機構に関しては断片的にしか知られておらず,不明な点が多い(図).性腺の分化に関与する遺伝子の最近の知見についてまとめた.

3.中枢の性分化

著者: 新井康允

ページ範囲:P.42 - P.45

 神経内分泌調節や性行動にみられる脳の機能的性分化については,ラットなどの多くの実験動物の結果から,周生期の精巣から分泌されるアンドロゲンが脳に働くことによって,下垂体前葉からのゴナドトロピン(Gn)分泌パターンや性行動パターンの性分化の決め手になっていることが明らかにされている.
 ラットなどの場合は,アンドロゲンはそのままの型でニューロンに作用せず,ニューロン内の芳香化酵素の働きで,テストステロンがエストラジオールに転化してから作用する場合が多いとされている.ヒトを含む多くの動物の胎児の視床下部や大脳辺縁系において,芳香化酵素活性が高いことが知られており,ヒトを含む霊長類でも同様なことが起こっている可能性は高い.

4.内生殖器の分化とMüller管退縮物質

著者: 島博基

ページ範囲:P.46 - P.54

 胎生期における動的な器官形成のなかで脊椎動物の内外生殖(性)器の分化・発達は,基本的には性染色体により決定される.XX男性,XY女性,精巣性女性化症のごとき性の逆転(sex reversal)が起こる症例以外では,Y染色体があれば男性,Y染色体がなければ女性型になる.本章では内外生殖器のうち,内生殖(性)器の分化・発達について述べる.

5.外性器の分化と5α—reductase

著者: 北村雅哉 ,   奥山明彦

ページ範囲:P.56 - P.58

5α—reductase
 5α—dihydrotestosterone(以下,DHT)はtes—tosterone(以下,T)よりも強力なアンドロゲン(男性ホルモン)として知られているが,その血中濃度はTの約1/10と低く,また血清蛋白と強く結合するため血中ホルモンとしての重要性は低い.しかし,標的細胞細胞質内では5α—reductase(5α—還元酵素)により,不可逆性にTから変換,産生されており,前立腺などではその組織内濃度はTの約5倍になっている.5α—reductaseの発見は島崎ら1),McGuireら2)の功績であるが,とくに皮膚や前立腺ではDHTへの変換がTの作用発現に必要であり,5α—reductaseは前立腺の発生や外性器の分化に大きな役割を持つ.5α—reductaseは小胞体,あるいは核膜上に存在する分子量28,000〜29,000の疎水性蛋白で,図1に示すように2種類のisozymeがある.
 type 1は第5染色体上にあり,肝臓,皮脂腺で強く発現されているが,欠損症の報告がなく,その生理的機能はいまだ不明である.ノックアウトマウスの場合は雄ではほぼ正常で,雌では胎生期の死亡が多くみられるが,詳細は不明である3)

性分化異常の臨床

1.Turner症候群

著者: 髙橋健太郎

ページ範囲:P.60 - P.63

 1938年にHenry Turner1)が,翼状頸や外反肘などの身体奇形と低身長,性腺発育不全を伴った7例の女児を報告し,以後,これらの四つの症状を呈するものをターナー症候群と称し,外表奇形が揃わず,性腺発育不全と尿中ゴナドトロピン高値を示す例は性腺形成不全(gonadal dysgenesis)と呼ばれてきた.しかし,染色体を基調に本症候群は見直されるようになり,基本的にはY染色体成分がないもので,一つのX染色体の短腕の欠損(X染色体短腕モノソミー)と二次性徴の不全が認められれば,広くターナー症候群と呼ばれているのが現状である.
 ターナー症候群の発生頻度は,女子の約2,500名に1名で比較的頻度が高い疾患である2).また,全妊娠の約15%は自然流産に至り,その約半数は染色体異常である.さらにその自然流産胎児の約20%は45,Xの核型を示すことなどから,Xモノソミーは強い致死作用をもち,最終的に出生に至るのは300例中1例と考えられている3)

2.Klinefelter症候群

著者: 渡辺政信 ,   坂本英雄 ,   吉田英機

ページ範囲:P.64 - P.66

 Klinefelter症候群とはX染色体の数が2個以上,Y染色体の数が1個以上存在し,基本核型は47,XXYであり,あるいはその亜型を示す数的染色体異常の男子である.核型の90%が47,XXY,残りは46,XY/47,XXYのモザイクであり,他に種々のモザイク,X染色体構造異常など30種以上の亜型が報告されている1).病因責任遺伝子はまだ不明であるが,過剰なX染色体が臨床症状を招く.

3.XY gonadal dysgenesis

著者: 綾部琢哉 ,   森宏之

ページ範囲:P.67 - P.69

 脊椎動物の進化の過程をたどると,遺伝子による性分化の支配が徐々に強固になっていく様子が窺われる1).ある種の硬骨魚類では卵巣が精巣に転換し得るし,メダカやある種の両生類ではホルモン処理により性転換し得る.孵化するときの温度で性決定が行われる爬虫類もある.哺乳類の性腺分化にはこのような曖昧さはほとんどみられなくなるが,それでも発生分化を支配する遺伝子のカスケードという観点からみると,他の臓器に比べてなお,分化過程に間違いが多い.卵巣と精巣とは,性腺という臓器のそれぞれの亜型にすぎないと考えれば,このことも了解し得るであろう.

4.子宮奇形

著者: 千石一雄

ページ範囲:P.70 - P.72

 ミュラー管(Müller�s duct)の発生異常により生じる子宮奇形は不妊,習慣流産また不育症の重要な要因の一つとして知られている.しかし,その原因に関しては責任遺伝子を含め十分に解明されておらず,また,子宮奇形に関する統一した分類の欠如,診断法の混乱から,その発生頻度に関しても種々の報告が認められる.さらに,子宮の形態異常がどの程度不妊や習慣流産に関与するのかに関しても統一した見解が認められない現状にある.以下に子宮奇形の分類,発生頻度,診断・治療法に関する現況を概説する.

5.性器閉鎖症

著者: 吉田勝彦 ,   牧野田知 ,   藤井亮太

ページ範囲:P.73 - P.75

 性分化異常の一形態としての性器閉鎖症とは,尿生殖洞と左右Müller管によって形成される外陰—腟—子宮—卵管と続く一連の管腔臓器の形成不全,あるいはこの一部に横中隔が形成されることによって生じる.発生学的な観点からすると,形成不全はどの部分にも生じうると思われるが,実地臨床上ではMüller管の下部の形成不全が多く認められ,臨床的には腟欠損症という形態を示すことが多い.横中隔は尿生殖洞とMüller管の癒合部分である腟の上方から3分の1のところに生じやすく,腟閉鎖症となる.また,尿生殖洞から形成される処女膜がときに閉鎖して横中隔と同様な形態を取り,処女膜閉鎖を呈することもある.
 他の性分化異常と同様,性器閉鎖症の発症機構についてはいまだ不明な点が少なくなく,かつ形態もさまざまであり,泌尿器科疾患との合併なども多く報告されている.本稿では産婦人科臨床でよく遭遇する他科合併症のない上記の3疾患について,最近の文献で発表された治療法を中心に述べることとする.

6.精巣性女性化症

著者: 小森慎二

ページ範囲:P.76 - P.82

 精巣性女性化症は男性半陰陽の一つの病態であり,アンドロゲンレセプターの異常によるアンドロゲン不応症(androgen insensitivitiy syn—drome:AIS)のひとつのタイプに分類される1).アンドロゲンは胎生期の男性生殖器の分化に重要な働きをもつとともに思春期以後の男性の二次性徴の発現と精子形成促進作用をもっている2).そのために標的臓器でのアンドロゲン作用が障害されると種々の程度の男性化障害が起こる.アンドロゲン不応症は,表現型の程度により,大きく完全型と不完全型に分けられる.完全型は,染色体は46,XYの男性核型であるにもかかわらず,完全な女性の表現型を示す.表1にその特徴をまとめた.完全型アンドロゲン不応症の発生頻度は,男児出生2,000〜64,200に1例と報告されている3).本邦では,13万人に1名という報告がある4).不完全型は,表現型が完全な男性型を示す男性不妊症のものからさまざまの分化の程度に分かれており,Quigleyらは,図1に示すようなアンドロゲン不応症の程度を7段階に分類している2)
 本稿では,精巣性女性化症を含むアンドロゲン不応症(以下,AISという)について,アンドロゲンレセプターの遺伝子異常を中心にわれわれの症例も含めて解説する.

7.副腎性器症候群

著者: 石塚文平

ページ範囲:P.84 - P.86

 副腎性器症候群(adrenogenital syndrome)は,副腎における酵素活性の先天性低下に伴う副腎アンドロゲンの過剰産生の結果として起こる脱女性,男性化を主徴とする症候群である.
 先天性のものの他,後天的に副腎腫瘍によって起こるアンドロゲン分泌過剰も知られているが,本稿では先天性の酵素欠乏による,いわゆる先天性副腎皮質過形成(congenital adrenal hyper—plasia:CAH)について述べる.CAHはコルチゾ—ル生合成の過程における各段階の酵素が遺伝的に障害されて,コルチゾ—ルの慢性的不足と障害酵素より上位のいわば前駆物質に当たるホルモンが過剰分泌をきたす疾患である.CAHに関与する副腎酵素で,婦人科診療とかかわりが深いのは,21—水酸化酵素(21—hydroxylase,P450 21,21—OH)と11β—水酸化酵素(11β—hydroxylase,P45011β)である.両者の欠乏は女性では副腎由来のアンドロゲン過剰による男性化をきたす,本稿では,女性における21—水酸化酵素,11β—水酸化酵素欠乏症の臨床像と治療法を,当科で経験した症例報告を交えて述べる.

8.アンドロゲン合成異常症

著者: 下平和久 ,   土屋直子 ,   矢内原巧

ページ範囲:P.88 - P.90

 アンドロゲンは性ステロイドの一種であり,生体内ではコレステロールを原料としてC21ステロイドを経て合成され,一部はエストロゲンへと転換される.各ステップにはステロイド代謝酵素が関与しており,これらステロイド代謝酵素の障害がアンドロゲン合成異常を引き起こすと考えられる(図1).
 性分化異常の分類法は種々あるが,性腺分化障害と生殖管・外性器分化の異常に分けるのが一般的である.生殖管・外性器分化の異常には,男性半陰陽,女性半陰陽などがある.

9.性同一性障害・性転換症

著者: 原科孝雄

ページ範囲:P.91 - P.93

性の多様性
 性には男性と女性の二つしかないと一般的には考えられている.しかし性には男性と女性を両端にして,その間をつなぐ虹のようにさまざまな移行形がある.本特集で扱われている半陰陽などの身体的,生物学的な問題から,衣装倒錯症,同性愛,性転換症など精神的,心理的にもきわめて多彩な性がある.
 同様に性別というととかく身体的な性別のみを考えがちである.人の性には身体的,生物学的性(sex)と,精神的,心理的性別(gender)がある.次の文章が両者の違いを明確に区別している.

連載 カラーグラフ 実践的な腹腔鏡下手術・25

子宮内膜症の病態とその問題点などから—チョコレート嚢腫合併例を中心として

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   堀内功 ,   西尾元宏 ,   植田敏弘

ページ範囲:P.5 - P.8

 子宮内膜症に対する確定診断や手術治療には,腹腔鏡による方法が一般的となってきている.しかし,子宮内膜症の病態は個々の症例によって大きく異なり,その対応には苦慮することもしばしばある.今回は,これまでの腹腔鏡下手術のなかでチョコレート嚢腫合併例を中心として,その問題点や課題点などを提示してみたい.
 ☞次回は,「子宮筋腫核出術:PartII-LAMの 実際,筋腫の回収,TCR—」を報告する.

OBSTETRIC NEWS

分娩第2期の所要時間を考える

著者: 武久徹

ページ範囲:P.94 - P.96

 分娩第2期の所要時間に影響を与える因子は,妊娠週数,胎位(頭位または骨盤位),麻酔,児体重,高齢妊婦(>35歳),胎児回旋(後方後頭位)である.したがって,分娩第2期遷延(>2時間)の原因自体が母子に対し危険因子となっている可能性がある.とくに,後方後頭位の場合に鉗子分娩を行うと,分娩予後は有意に悪化する(表1)(J Reprod Med 38:955, 1993).
 分娩第2期は,何時間まで経過観察できるのだろうか? 米国小児科学会(AAP)と米国産婦人科学会(ACOG)の最新の指針では,分娩第2期所要時間は局所麻酔が使用されていなければ,持続的に分娩進行がみられず,未産婦は2時間,経産婦は1時間以上となった場合は,経過観察する場合の危険と恩恵を調べ,記載するべきであると述べている(AAP&ACOG Guidelines for Per—inatal Care.4th ed, p 112, 1997).しかし,羊水量測定,胎児心拍数(FHR)モニタリング,胎児児頭頭皮血採取,FASテストなどの最近の分娩管理方法が的確に使用された場合にも,従来までの管理方法は守られるべきであろうか?

Estrogen Series・34

植物エストロゲンと豆乳

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.98 - P.99

 植物中にエストロゲン作用を持つ物質があることは,よく知られている.これらは一括してpyto—estrogen(植物エストロゲン)と呼ばれる.なかでも大豆に含まれる植物エストロゲンは,われわれが通常口にするものだけに注目に値する.大豆に含まれるエストロゲン物質は一括してイソフラボン(isoflavone)類と呼ばれるが,そのなかにはgenisteinやdaidzeinがあり,さらに腸内細菌による分解で生成されるequolがある.
 日本人の食生活に占める大豆製品の比重は高く,そのエストロゲン様作用を考慮するとき,どのような影響を日本人に与えているであろうか?例えば日本では乳癌発生率が欧米に比較してかなり低いが,これなどは大豆その他の食生活と関連があるのであろうか? この点は西欧の研究者からも注目されているところである.

産婦人科キーワード・23

脳室周囲白質軟化症

著者: 前田和寿

ページ範囲:P.100 - P.100

語源および歴史
 peri—は周囲の,ventricleは脳室,leuko—は白を示す造語,malaciaは軟化症を意味している.PVLは病理学的所見として1962年,Bankerら1)が初めて報告した.本邦では1983年に竹内らが初めて報告している.

産婦人科キーワード・24

マイクロサテライト不安定性

著者: 西村正人 ,   古本博孝 ,   鎌田正晴

ページ範囲:P.101 - P.101

語源
 サテライト(satellite)とはラテン語で「従者」を意味し,本体より離れた位置にあるものに対して使われる.人工衛星はartificial satelliteである.ゲノムDNAを密度平衡遠心で分離したときに,主体のピークより離れた位置にピークがあるため,サテライトDNAという名前がつけられた一群のDNAがある.このDNAをよく調べてみると,特異な反復配列を持っていることがわかった.このうち,CA,GTなどの5bpまでの単純な繰り返し配列の部位をマイクロサテライト配列という.この配列は,繰り返しの回数が個人によって異なるため,優れた多型性マーカーとして利用される一方で,DNA複製の際には,繰り返しの回数が変化したりと非常に不安定(instability)な部位でもある.

病院めぐり

足利赤十字病院

著者: 春日義生

ページ範囲:P.102 - P.102

 栃木県足利市は,日光足尾山塊の山なみが低くなって関東平野に沈み込む境目に位置し,背後に山をひかえ,中央を渡良瀬川が流れる自然に恵まれた風光明媚な街です.日本最古の医学校である足利学校は市の中央に位置し,国宝に指定された古文書を多数所蔵しており,史跡足利氏宅跡など太平記ゆかりの歴史の都として有名です.県庁のある宇都宮市とは山を隔てて最南部に位置するために,県内第2の都市でありながら,よく群馬県内と間違われます.実際,両毛五市と言って佐野市,群馬県太田市,桐生市,館林市とともに5都市が,共通の経済的基盤や交通網をもっています.
 足利赤十字病院は,足利市の中で唯一の公的基幹病院として,昭和24年の設立以来今日に至っています.現在の病床数は一般病床数が530床,結核73床,精神67床と第三次救命救急センターをもちます.常勤医師は71名で全職員数は717名を数えます.そのうち産婦人科は,婦人科34床,産科32床で,産婦人科常勤医は5名,認定医が3名,大学からの研修医が2名です.足利市は,人口17万人弱ですが,東京から約百km離れて新幹線が通っていないことや,有力地場産業の衰退などでこの十数年人口の伸びはほとんどなく,最近2,3年ではむしろ自然減となり,老齢化が急速に進行しているのが現状です.その結果,当院の分娩件数は年間500件を前後しています.

国立舞鶴病院

著者: 木村順治

ページ範囲:P.103 - P.103

 当院は近畿北部の中核医療機関で,その診療圏は京都府北部を中心に福井県嶺南地方,兵庫県北部を含む広域にわたっています.当院の歴史は,明治34年に海軍病院として創設され,その後昭和20年に厚生省に移管され,国立舞鶴病院として現在に至っています.
 『岩壁の母』でご存じの方も多いと思いますが,当院はその舞台となった舞鶴港を近くに臨み,昭和22年には外地引揚者第一収容病院として任にあたりました.近辺には引揚記念館,赤レンガ館などがあり,往時を偲ぶことができます.また,舞鶴,若狭湾一帯はリアス式海岸で,天の橋立をはじめ,古来より風光明媚な景勝地で,今でも満天の星を仰げますし,鶴は別として初夏には天然の蛍が病院付近にも乱舞します.

臨床経験

広汎性子宮全摘出術は完璧か?

著者: 矢吹朗彦

ページ範囲:P.107 - P.112

 岡林術式が偉大な術式であることは論を待たない.しかし,その概念は1900年初頭の解剖学に立脚するもので,現代の解剖学に対比すれば,術式の矛盾,疑問も指摘される.第一には,直腸の側方靱帯の概念がまったく導入されず,それが基靱帯の一部として切除されることである.そのため基靱帯の切離は,つねに出血の危険を伴ったものであり,頑固な便秘,膀胱麻痺も避けることができなかった.その後小林,真柄らにより多くの手技の改良はなされたものの,基靱帯の概念は今も変わってはいない.第二は,術式に筋膜の概念の導入が意識されなかったことである.それが集束結紮を中心にした切離法が主に用いられた理由とも考えられる.また,小林の植物神経温存法は,卓越したアイディアであるが,ときには基靱帯を被覆する筋膜との混同を招くことがある.拙論文は,広汎性子宮全摘出術の矛盾点を述べ,対策を模索しようとするものである.

安全な排卵誘発を目指したhMG製剤の使い方—その理論と実際

著者: 田辺清男

ページ範囲:P.113 - P.121

 hMG療法は多くの排卵障害患者で有効であるが,多胎妊娠やOHSSなどの副作用も比較的高率に発症する.われわれのhMG間欠漸減投与法の結果から,多胎はhMG投与初期に多量のhMGを投与することにより,一方OHSSは投与後半において多量投与することにより発症することが明らかになった.そこで低用量から開始して少量ずつ増量し,しかも卵胞発育が開始したら徐々に減量する方法が理論的に最もよい方法である.そのためには,現在用いられている75単位,100単位および150単位製剤以外に,37.5単位や50単位などの規格の製剤の販売が望まれる.

薬の臨床

クラミジア・トラコマチス検査でのドライスワブ法によるPCR阻害回避の可能性—アンプリコア®STD−1クラミジア・トラコマチスを用いた検討

著者: 高橋敬一 ,   佐藤孝道 ,   藪崎礼子 ,   岡田千香子 ,   大野多紀子 ,   渡邊くほみ

ページ範囲:P.123 - P.126

 クラミジア・トラコマチス(Ct)の診断には,感度と特異性が高いとされるPCR法やLCR法を用いることが最近多くなってきたが,DNA増幅を阻害する因子による偽陰性の存在も指摘されている.今回113例を対象に,アンプリコア®を用いて,ドライスワブ法によるPCR阻害の回避の可能性について従来法と比較検討し,以下の結果を得た.①ドライスワブ法は,従来法とCtの結果(陽性率4.4%:5/113)が一致し,感度と特異性の低下は認めなかった.②PCR阻害によるCt偽陰性はなかった.③ドライスワブ法でのPCR阻害因子の存在率は0.9%(1/113)と,従来法での7.1%(8/113)より有意(p=0.035)に低かった.③ドライスワブ法では,妊娠や血液混入によるPCR阻害の影響を受けなかった.以上より,特殊な操作や試薬を必要とせず,PCR阻害も少ないので,ドライスワブ法は臨床的に従来法より有用である可能性があると考えられた.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

76巻12号(2022年12月発行)

今月の臨床 帝王切開分娩のすべて―この1冊でわかるNew Normal Standard

76巻11号(2022年11月発行)

今月の臨床 生殖医療の安全性―どんなリスクと留意点があるのか?

76巻10号(2022年10月発行)

今月の臨床 女性医学から読み解くメタボリック症候群―専門医のための必須知識

76巻9号(2022年9月発行)

今月の臨床 胎児発育のすべて―FGRから巨大児まで

76巻8号(2022年8月発行)

今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて

76巻7号(2022年7月発行)

今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

icon up
あなたは医療従事者ですか?