icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻1号

1999年01月発行

今月の臨床 性の分化とその異常—どこまで解明されたか

性分化の遺伝子・分子機構

1.性の分化と染色体

著者: 上田克憲1 大濱紘三1

所属機関: 1広島大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.36 - P.38

文献概要

 ヒトの染色体は,44本(22本×2組)の常染色体と2本の性染色体の計46本で構成されている.常染色体は男女で差はないが,性染色体は男性ではX染色体とY染色体が各1本であるのに対し,女性では2本のX染色体から構成され,したがって,染色体核型は男性が46,XY,女性は46,XXとなる.
 性染色体は文字通り性の遺伝子型を決定するが,その原則は「Y染色体の存在はその個体を男性に分化させる」ということであり,換言すれば,X染色体を2本持つために女性になり,1本しか持たないために男性になるのではない.この原則は,臨床的にX染色体が1本の個体(45,X,Turner症候群)が女性型であり,2本のX染色体と1本のY染色体を持つ個体(47,XXY,Klinefelter症候群)が男性型であることからもわかる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら