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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻1号

1999年01月発行

今月の臨床 性の分化とその異常—どこまで解明されたか

性分化異常の臨床

3.XY gonadal dysgenesis

著者: 綾部琢哉1 森宏之1

所属機関: 1帝京大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.67 - P.69

文献概要

 脊椎動物の進化の過程をたどると,遺伝子による性分化の支配が徐々に強固になっていく様子が窺われる1).ある種の硬骨魚類では卵巣が精巣に転換し得るし,メダカやある種の両生類ではホルモン処理により性転換し得る.孵化するときの温度で性決定が行われる爬虫類もある.哺乳類の性腺分化にはこのような曖昧さはほとんどみられなくなるが,それでも発生分化を支配する遺伝子のカスケードという観点からみると,他の臓器に比べてなお,分化過程に間違いが多い.卵巣と精巣とは,性腺という臓器のそれぞれの亜型にすぎないと考えれば,このことも了解し得るであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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