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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻1号

1999年01月発行

文献概要

薬の臨床

クラミジア・トラコマチス検査でのドライスワブ法によるPCR阻害回避の可能性—アンプリコア®STD−1クラミジア・トラコマチスを用いた検討

著者: 高橋敬一1 佐藤孝道1 藪崎礼子2 岡田千香子2 大野多紀子3 渡邊くほみ3

所属機関: 1虎の門病院産婦人科 2虎の門病院細菌検査室 3ロシュ・ダイアグノスティックス(株)

ページ範囲:P.123 - P.126

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 クラミジア・トラコマチス(Ct)の診断には,感度と特異性が高いとされるPCR法やLCR法を用いることが最近多くなってきたが,DNA増幅を阻害する因子による偽陰性の存在も指摘されている.今回113例を対象に,アンプリコア®を用いて,ドライスワブ法によるPCR阻害の回避の可能性について従来法と比較検討し,以下の結果を得た.①ドライスワブ法は,従来法とCtの結果(陽性率4.4%:5/113)が一致し,感度と特異性の低下は認めなかった.②PCR阻害によるCt偽陰性はなかった.③ドライスワブ法でのPCR阻害因子の存在率は0.9%(1/113)と,従来法での7.1%(8/113)より有意(p=0.035)に低かった.③ドライスワブ法では,妊娠や血液混入によるPCR阻害の影響を受けなかった.以上より,特殊な操作や試薬を必要とせず,PCR阻害も少ないので,ドライスワブ法は臨床的に従来法より有用である可能性があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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