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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻12号

1999年12月発行

文献概要

今月の臨床 産褥の異常と対策 精神疾患

2.産褥期精神病

著者: 木下利彦1 織田裕行1

所属機関: 1関西医科大学精神神経科

ページ範囲:P.1484 - P.1486

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 妊娠期および産褥期は,他の時期に比べて精神障害の発生は5倍以上多いといわれている.とくに産褥期に多い.妊娠期は再発例が多い.産褥期の定義はいろいろであるが,一般に出産後2週間から6か月の間をいう.ただし1年まで拡大する場合もある.産褥期は不眠,疲労,出血,内分泌変化などの身体的要因によって影響を受けることと,出産というストレスに起因する心因反応的要素が加わり,うつ病が出現しやすいが,出産早期は非定型病像を伴うことが多い.非定型病像とは精神医学的にも定義が難しいが,簡単にいうと意識レベルが低下し,そこに幻覚,妄想,滅裂,興奮などの精神症状が加わる状態をいう.
 出産の心因反応的意味合いとは1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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