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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻12号

1999年12月発行

症例

Wunderlich症候群(子宮の重複奇形に片側の傍頸部嚢腫と同側の腎無形成を合併した症例)の4例

著者: 堀越裕史1 野坂啓介1 木口一成1 佐賀正彦1 藤脇伸一郎2 斉藤寿一郎3 栗林靖3 石塚文平3 雨宮章3 近藤俊彦4 大野祐子5

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学東横病院産婦人科 2聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院産婦人科 3聖マリアンナ医科大学病院産婦人科 4近藤産婦人科 5大野医院

ページ範囲:P.1551 - P.1556

文献概要

 子宮奇形,とくに非対称性子宮奇形に泌尿器系の先天異常が合併することはよく知られているが,われわれは子宮の重複奇形の一側が盲端となり,留血腫を形成し,さらに同側の腎無形成を合併したきわめて稀な4例のWunderlich症候群を経験したので報告する.
 症例は27歳,月経痛・膿性帯下・発熱の精査のため当院へ紹介された.超音波断層法・HSG・MR検査にて,子宮の重複奇形の一側の留血腫を疑った.また,DIP検査では同側の腎無形成が確認された.腹腔鏡・子宮鏡を施行し,完全双角子宮(双頸双角子宮)に一側の腟閉鎖による傍頸部嚢腫(血腫)を伴っていたため,嚢腫部を開窓し,嚢腫壁の組織学的検査により,Wunderlich症候群と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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