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今月の臨床 GnRH療法の新展開 GnRHの基礎
4.GnRH antagonist—今後の展望
著者: 矢野哲1 武谷雄二1
所属機関: 1東京大学医学部女性診療科・産科
ページ範囲:P.152 - P.155
文献購入ページに移動 1971年,Schally AVらによりGnRHの構造が決定されて以来,多数のGnRH analogが開発されてきた.GnRH agonistは,わが国においても1988年に臨床使用が可能となった.一方,GnRHantagonistは,ヒスタミン遊離作用を有し浮腫やアナフィラキシー反応を起こすため臨床応用が遅れていたが,現在は副作用の少ない第三世代が開発され,基礎研究の積み重ねによりその特長と有用性が明らかになってきた.本稿では,GnRHantagonist療法の新展開として,現在GnRHagonistを用いて行われている体外受精プログラムや婦人科腫瘍への応用について概説する.
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