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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻2号

1999年02月発行

今月の臨床 GnRH療法の新展開

GnRHアゴニストによる治療—適応基準と問題点

4.卵巣過排卵刺激法(COH)

著者: 菅沼信彦1 近藤育代2 安藤智子3

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院周産母子センター 2名古屋大学医学部産婦人科 3総合上飯田第一病院不妊センター

ページ範囲:P.180 - P.182

文献概要

 GnRHアゴニスト(GnRHa)は,アンタゴニストと異なり,下垂体に対して二つの作用を持つ.すなわち,投与初期に下垂体を刺激しゴナドトロピンを放出させる作用であるflare-up(up-regu—lation)と,その後に現れる下垂体を抑制しゴナドトロピンの放出を妨げる作用であるdesensitiza—tion(down-regulation)である.子宮内膜症や子宮筋腫に対する薬効としては,このdesensitiza—tionによる内因性ゴナドトロピン抑制作用を利用している.
 現在,体外受精—胚移植(IVF-ET)における卵巣過排卵刺激(COH)時のhMG/FSH投与とともに,GnRHaを併用する方法は常識となっているが,通常のCOHの際には第一選択ではない.どのような場合にGnRHaを併用するのが好ましいのか,GnRHaの持つ特性からその適応と問題点を概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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