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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻2号

1999年02月発行

文献概要

今月の臨床 GnRH療法の新展開 GnRHアゴニストによる治療—適応基準と問題点

5.子宮筋腫

著者: 福野直孝1 小辻文和2

所属機関: 1市立舞鶴市民病院産婦人科 2福井医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.184 - P.187

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 子宮筋腫は最も頻度の高い良性の婦人科腫瘍であり,過多月経,月経困難症,不妊などの原因となる.Filicoriらにより,子宮筋腫に対してGnRHアゴニスト(GnRHa)がはじめて用いられたのは1983年である.子宮筋腫はエストロゲン依存性の腫瘍であり,GnRHaにより下垂体のGnRH受容体がdown regulationを受け卵巣機能が抑制され治療効果が得られる.GnRHa療法は,筋腫の縮小,貧血,月経困難症の軽減などへの有用性は高いが,効果が一時的である,あるいは効果を認めない症例も存在する.したがって,子宮筋腫の治療法にGnRHa療法を選択する場合には,その特性を十分に理解し,目的を明確にして行うことが肝要である.以下,GnRHa療法の適応と問題点を概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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