icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻2号

1999年02月発行

文献概要

今月の臨床 GnRH療法の新展開 GnRHアゴニスト療法のコンプライアンス

1.副作用・随伴症状—何が問題か

著者: 中村幸雄1 安藤索1

所属機関: 1杏林大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.202 - P.204

文献購入ページに移動
 GnRHは10個のアミノ酸がペプチド結合したデカペプチドで,そのなかの一部のアミノ酸を置換することによりGnRHアナログをつくることができる.
 現在,わが国で臨床使用可能なGnRHアゴニストは,6位のアミノ酸(Gly6)をD型アミノ酸に置換,さらに10位のアミノ酸(Gly10)に修飾を加えるか取り外した(des-Gly10)ものがある.これらアミノ酸の置換により血中分解酵素(aminope—ptidase)への抵抗性増大,アルブミン結合性増加による血中からの排泄遅延,またGnRH受容体への結合能が著しく増加する.GnRHそのものの血中半減期は約2分であるが,このようなGnRHアナログのなかでもブセレリンは約120分と大幅に延長し,生物学的活性も天然型に比し数100倍となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?