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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻3号

1999年03月発行

今月の臨床 新生児トラブルの初期対応—産科医へのアドバイス

排便・排尿の異常

1.排便異常

著者: 横山直樹1 山崎武美1

所属機関: 1県立広島病院母子総合医療センター新生児科

ページ範囲:P.292 - P.294

文献概要

新生児の便
 新生児が生後まもなく排泄する糞便を胎便(meconium)と呼ぶ.胎便は暗緑色ないし黒色の無臭無菌で,pHは5.5〜7.0と弱酸性の粘稠な軟泥様の物質である.生後2〜3日までに胎便が排泄された後,便は次第に黄緑色ないし緑褐色の移行便に変わり,生後5日ころには黄色の普通便となる.通常,成熟児では生後48時間以内に排便がみられ,早期産児では初回排泄が少し遅れる1)
 正常新生児において,1日の排便回数は,日齢0で平均1.4回,生後1週では平均4回(1〜9回)といわれ,日齢5〜7をピークに徐々に減少する2).母乳栄養児では人工栄養児に比べ便性がゆるく,1日10回前後の水様性の排便がみられることがある.しかし,排便回数が多く粘液を含むゆるい便が噴出したり,ときには数日排便を認めないことがあっても,哺乳力や体重増加が良好で機嫌がよければ下痢や便秘とはいわない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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