文献詳細
今月の臨床 婦人科外来
婦人科腫瘍患者の診療
文献概要
●はじめに
本邦における子宮体癌の頻度は,1970年代前半には約5%であった.しかし近年,症例数,子宮癌のなかに占める頻度ともに上昇しつつある.日産婦婦人科腫瘍委員会の集計では,1983年には976例であった報告症例が1993年には2,068例になり,子宮癌のなかでの頻度も15.2%から32.3%にまで上昇している(図1).このような状況を背景に1988年からは老人保健法(以下,老健法)による内膜細胞診を用いた子宮体癌検診もスタートするなど子宮体癌の診断,治療は産婦人科医にとって最も大きな課題となっているといっても過言ではないであろう.そこでこの項では,子宮体癌患者の婦人科外来での診断手順の進め方,検査方法,治療のポイントについて述べる.
本邦における子宮体癌の頻度は,1970年代前半には約5%であった.しかし近年,症例数,子宮癌のなかに占める頻度ともに上昇しつつある.日産婦婦人科腫瘍委員会の集計では,1983年には976例であった報告症例が1993年には2,068例になり,子宮癌のなかでの頻度も15.2%から32.3%にまで上昇している(図1).このような状況を背景に1988年からは老人保健法(以下,老健法)による内膜細胞診を用いた子宮体癌検診もスタートするなど子宮体癌の診断,治療は産婦人科医にとって最も大きな課題となっているといっても過言ではないであろう.そこでこの項では,子宮体癌患者の婦人科外来での診断手順の進め方,検査方法,治療のポイントについて述べる.
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