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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻4号

1999年04月発行

今月の臨床 婦人科外来

内分泌疾患・不妊症患者の診療

7.排卵誘発法

著者: 齊藤英和1 金子智子1 戸屋真由美1 吉田雅人1 王俠1 高橋俊文1 太田信彦1 伊藤真理子1 齊藤隆和1 中原健次1 広井正彦1

所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.526 - P.530

文献概要

●はじめに
 排卵誘発法の目的は,排卵がない症例に薬剤を服用することによって,排卵を誘起することが主な目的である.しかし,最近排卵がある症例でも妊娠に至らず,種々の検査にても異常がみつからない症例に排卵誘発をすることにより妊孕性を増すことが報告されている.また,体外受精などの生殖補助技術においても,採卵数を多くするために,自然に排卵がある症例でも,排卵誘発による採卵を行っている.いずれにしても,排卵させることによって,妊娠を促進させることが究極の目的である.
 また,無排卵であっても症例ごとにその原因が異なるわけであるから,その原因をよく検査し,原因に合った治療法としての排卵誘発を行うことがたいせつである.とくに,甲状腺疾患や副腎疾患,下垂体腺腫など高プロラクチン血症を伴う疾患などはそれぞれ独自の治療法が確立しているので,まずそれぞれに合った治療法を行うことがたいせつである.また,体重減少や服用薬剤による無月経の場合にも,その原因を取り除くことがまず行うべき重要なアプローチとなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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