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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻5号

1999年05月発行

雑誌目次

今月の臨床 PCO症候群を斬る 総論

1.PCO症候群の診断基準

著者: 武谷雄二

ページ範囲:P.650 - P.653

●はじめに
 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syn—drome.以下,PCOS)は,歴史的には1935年SteinとLeventhalらが無月経や希発月経などの排卵障害,多毛,肥満,卵巣の腫大などを主徴とする症候群を報告したのが発端となった1).彼らは卵巣の楔状切除により排卵障害が回復することを認めており,卵巣の異常が本症候群の病態の中心ではないかと推論した.
 その後の研究によりSteinとLeventhalらにより報告された症候群の完全型はきわめてまれであり,しかも不全型の症例も限りなく正常に近いものから高度のものまで含み,卵巣の腫大のみがこれらに共通の所見であることより厳密な意味でのStein-Leventhal症候群の存在に疑義が寄せられた2).さらにGoldzieherら3)は1,000例以上のStein-Leventhal類似の疾患を蒐集分析し,その臨床症状はきわめて多彩であるが卵巣のpolycys—ticな変化が全例にみられることを見いだし,Stein-Leventhal症候群およびその類縁疾患を広くpolycystic ovarian disease (PCOD)と呼称することを提唱した.この時期はいまだホルモン測定も十分にできず主に卵巣の形態学しか観察できなかったためこのような診断名が提案された.

2.PCO症候群はなぜ難治か

著者: 青野敏博 ,   苛原稔 ,   東敬次郎

ページ範囲:P.654 - P.658

 多嚢胞性卵巣(PCO)症候群の存在は1935年にSteinとLeventhal1)により報告され,その際に楔状切除術により排卵が起こることが記載されていた.その後の調査では,成熟期婦人の1〜4%に認められ,不妊・内分泌外来でしばしば遭遇する.ホルモン測定により各種の内分泌異常が発見された.
 本症の治療としては,卵巣の楔状切除術は効果が長続きせず,腹腔内癒着が起こりやすい.排卵誘発剤のクロミフェンは効果が不十分で,hMG—hCG療法では卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎妊娠などの副作用を発生しやすい.

症状

1.PCO症候群を見逃さないために

著者: 髙橋健太郎

ページ範囲:P.660 - P.664

 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は,1935年にSteinとLeventhal1)が,両側卵巣の腫大と特徴的な臨床所見(不妊症,希発月経ないしは無月経および男性化徴候)を有する7症例を報告したことに始まり,現在ではPCOSは一連のspectrumをもった疾患であろうと理解されている.PCOSの病因論については,遺伝子工学的アプローチの進歩した現在においても依然解明されていない.
 しかし,最近の研究により,PCOS患者の脂質代謝異常[総コレステロールの上昇,low densitylipoprotein lipid (LDL)コレステロールの上昇,中性脂肪の上昇,high density lipoprotein lipid(HDL)コレステロールの減少]や虚血性心疾患,心血管障害との関連2)が報告されている.また,糖代謝異常に関しても,PCOS患者はインスリン抵抗症および高インスリン血症の頻度が高く,年齢が進むにつれてnon-insulin dependent diabetesmellitus(NIDDM)が顕著に現れる3,4).さらに,PCOSの遺伝情報はまだ確立されていないが,優性遺伝形式をもつ家族性発生の事実も報告されている5-7)

2.月経異常と不妊

著者: 久保田俊郎

ページ範囲:P.666 - P.669

 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syn—drome:PCOS)は,排卵障害に基づく月経異常,不妊,男性化,肥満などの症状を呈する症候群であり,卵巣には卵胞の多嚢胞性変化や内莢膜細胞層・間質細胞の増殖などの形態的変化が認められる.PCOSの病態生理の特徴は,視床下部—下垂体—卵巣系,副腎系の内分泌的悪循環であるといわれているが,その詳細はいまだ明らかではない1).本邦のPCOSの症状の特徴として,欧米に比較して多毛などの男性化や肥満が少なく,月経異常が中心であることより2),本稿ではとくにPCOSにおける月経異常と不妊に関して解説したい.

3.肥満,多毛,男性化

著者: 和泉俊一郎 ,   村野孝代 ,   牧野恒久

ページ範囲:P.670 - P.673

 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syn—drome.以下,PCOS)の定義については,すでに前稿において詳しく解説されているが,本邦におけるPCOSの診断基準(1993年,日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会)では,臨床症状として無月経,希発月経,無排卵周期症などの月経異常が存在し,内分泌検査によってLHの基礎分泌値が高値でFSHが正常範囲であり,超音波断層検査で卵巣に多数の卵胞の嚢胞状変化が認められればPCOSである.
 本稿で解説する肥満,男性化兆候,血中男性ホルモンの高値などは参考項目であり,これらの参考項目をすべて満たす場合は典型例のPCOSとして取り扱われる.したがって,本邦におけるPCOSの定義はかなり幅の広いスペクトラムを含んでおり,はたして軽症から重症に至る単一の疾患を指すものであるのかの疑念・議論は他稿にゆずり,本稿では月経異常を主訴として婦人科に来院した患者において,肥満症や多毛症が合併していた場合の,PCOSを中心とした鑑別診断を中心に解説する.

病因・病態

1.病態の概説

著者: 矢本希夫

ページ範囲:P.674 - P.677

 正常月経周期女性では,各月経周期において単一の優位卵胞が排卵に至るが,卵胞発育の過程は一群の原始卵胞が発育し始めることから開始する1).各月経周期において絶え間なく卵胞が補充されることより,正常卵巣では第1次卵胞,第2次卵胞,第3次卵胞,成熟卵胞(グラーフ卵胞)と種々の発育段階の卵胞が存在する.単一の優位卵胞になる能力はすべての卵胞には付与されず,多くの卵胞は閉鎖卵胞となる.ヒトにおいては,約700万個の卵胞のうち,約400個の卵胞しか排卵に至らず,残りの卵胞はすべて閉鎖に陥る.このように,卵胞発育の過程は高度な選択性をもつものといえる.
 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は,LHの過剰な分泌,高アンドロゲン血症,排卵障害,両側卵巣の多嚢胞性変化,インスリン抵抗性などを所見とする症候群である.PCOS患者では,小成熟卵胞までの卵胞の補充,発育はほぼ正常と考えられるが,最終段階である優位卵胞の選択の過程が正常に作動しない2).このような状態が,通常,嚢胞と呼ばれる卵胞の多数の卵巣皮質への集積をもたらし,莢膜細胞はアンドロゲンを過剰に産生するが,顆粒膜細胞はそのアンドロゲンをエストラジオールに転換できないことにより,卵巣内に高アンドロゲン環境がもたらされる.

2.視床下部・下垂体系の異常

著者: 田原隆三 ,   藤間芳郎 ,   岩崎信爾 ,   矢内原巧

ページ範囲:P.678 - P.680

 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syn—drome:PCOS)の概念は,1935年にStein—Leventhal syndromeとしてはじめて報告されてからである1).当初は卵巣の白膜肥厚を伴う嚢胞性腫大と,無月経,不妊,多毛,肥満などの臨床症状から診断された.さらに卵巣の楔状切除によって妊孕性が回復することにより,Stein—Leventhal syndromeは卵巣自体の異常ではないかと考えられた.しかしながら,内分泌学,診断技術,治療法などの進歩に伴い,PCOSに対する概念は大きく変化し混乱をきたしてきた.また本症候群は病因が多元的であり,症状の程度も正常に近いものから,Stein-Leventhal syndromeに近い極端な症例まで連続的に分布していることも本症候群に対する理解に混乱をきたしている一因といえる.
 PCOSは従来より視床下部—下垂体—卵巣系の異常と考えられてきたが,それ以外に副腎系の異常,糖代謝異常が共存することも指摘されている.このため,単に排卵障害の原因疾患としてみるのではなく,全身的管理を必要とする疾患として再認識する必要がある.

3.卵巣の組織像とステロイドホルモン分泌

著者: 藤原浩

ページ範囲:P.681 - P.683

 1935年にSteinとLeventhalが両側卵巣の腫大を呈し,臨床的には月経異常,男性化多毛,肥満を伴う病態,いわゆるStein-Leventhal症候群を報告した.卵巣は,白膜の肥厚化および多嚢胞化の特徴を有し,楔状切除が排卵の回復に有効であることが示された.その後,男性化と肥満の症状を示さず,卵巣の多嚢胞性変化と排卵障害を呈する患者の存在が知られるようになり,多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome:PCOS)と呼ばれるようになった.その後の内分泌学の進歩によりPCOSの特徴として高LH血症,LH/FSH比の上昇,高アンドロゲン血症などが明らかとなり,さらには副腎性アンドロゲンやインスリン抵抗性を示す症例が存在することが示されてきた.現在のところ卵巣局所ではLHの過剰刺激による内莢膜細胞でのアンドロゲン分泌亢進がこの症候群に共通した病態でないかとの推測がなされている.
 本稿ではPCOSの卵巣における組織像と推定されるステロイドホルモン分泌動態について概説する.

4.副腎皮質の関与

著者: 近藤芳仁 ,   植村次雄

ページ範囲:P.684 - P.687

 多嚢胞性卵巣症候群(PCO症候群)における病因はいまだ不明であるが,ゴナドトロピンの分泌異常1,2),高アンドロゲン血症をはじめとする副腎の機能異常,インスリン抵抗性3)などいくつかの病因がさまざまな研究により明らかになりつつある.PCO症候群症例におけるアンドロゲン産生亢進を伴う副腎の機能異常はこれまで諸家により報告されてきた4).Yen5)は,PCO症候群の症状の始まりが,思春期に起こる副腎からの一過性のアンドロゲン過剰分泌adrenarcheaと時期を同じくすることより,adrenarcheaの異常をPCO症候群の成因としている.
 また,クッシング症候群や先天性副腎過形成症候群などの副腎疾患において,卵巣における多嚢胞性パターンがみられ,男性化,肥満などの臨床症状を伴うことが多いとされている.さらに,デキサメサゾン(DXM)などの副腎皮質ホルモンにより排卵誘発が可能であることより6),PCO症候群の病態に副腎が関与していることは明らかである.Ayers7)は1982年において副腎におけるアンドロゲン産生亢進が排卵障害をもたらす機序と副腎におけるアンドロゲンが産生亢進する原因について図のように仮定した(図1).そこで,副腎皮質のみならず視床下部—下垂体—副腎系の機能異常としての観点から,PCO症候群を概説していく.

5.インスリン抵抗性

著者: 豊田長康

ページ範囲:P.688 - P.691

 わが国では比較的頻度が低いとされているが,PCO症候群(以下,PCOS)のなかにインスリン抵抗性と高アンドロゲン血症を呈する一群がある.欧米ではこのようなPCOSは性成熟女性の5〜10%にも存在するといわれており,PCOSの診断基準として高アンドロゲン血症を重視する傾向にある.本稿ではPCOSとインスリン抵抗性の関係について概説する.

治療

1.PCO症候群における多毛の治療

著者: 岩淵理子 ,   岩下光利

ページ範囲:P.692 - P.695

 SteinとLeventhalら1)が初めて報告した多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では,多毛が臨床症状の一つとして取り上げられているが,本邦ではPCOSに合併する多毛の頻度は少ないことは周知の事実である.しかし,海外ではPCOSの一症候としての多毛は頻度が高いこともあり,その治療法について多くの報告がみられる.本稿では,PCOSにおける多毛症の病態とその治療について概説する.

2.不妊の治療 1)クロミフェン療法

著者: 奥田喜代司

ページ範囲:P.696 - P.698

 多くの排卵障害(卵巣性を除く)例ではゴナドトロピンの律動性(pulse)分泌が障害されている.排卵誘発剤であるクロミフェンは視床下部に抗エストロゲン化合物として働き,LH放出ホルモン(GnRH)の律動性分泌1)を促進し,下垂体性ゴナドトロピンを賦活することにより排卵が誘発される.したがって,クロミフェンはGnRH療法やhMG-hCG療法よりも中枢に作用することから,より生理的な排卵誘発剤といえる.排卵障害例に対するその排卵誘発率は57〜91%2)と高く,第一選択として使われることが多い.またPCO症候群に対してもクロミフェンは第一選択の排卵誘発剤で,クロミフェンの100mg/日の5日間投与で27例中18例(66.7%)で排卵が誘発されたと報告3)されている.しかし,クロミフェンが無効なPCO症候群も多く,この無効例では臨床上問題となることが多い.すなわち,PCO症候群に対するhMG-hCG療法は卵巣過剰刺激症候群の発生率が高く,禁忌とされている.また手術療法である腹腔鏡下卵巣焼灼術4)や超音波下経腟卵巣穿刺術5)の手術療法は,従来の開腹して行う卵巣楔状切除術に比べると患者の負担は少なくなったが,依然として侵襲的な治療法である.本稿ではより安全で,有効な排卵誘発法としての各種クロミフェンのバリエーション療法を紹介する.

2.不妊の治療 2)hMG(FSH)—hCG療法

著者: 詠田由美

ページ範囲:P.700 - P.702

 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の排卵誘発ではクロミフェン療法が第一選択であるが,長期の投与によっても十分な妊娠への効果が得られないときには,ゴナドトロピン療法へ移行すべきと考えられる.しかしながら,ゴナドトロピン療法の副作用として,多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生の増加が指摘され1,2),とくに,内因性のLH分泌の高いPCOSではOHSSの危険性は増大する3-5).このため,LHを含まないFSH製剤の開発やさまざまなhMG療法の変法が報告されている.本稿では,PCOに対するゴナドトロピン療法の種類と治療成績ならびに診察上の注意点について解説する.

2.不妊の治療 3)GnRHアゴニストの併用療法

著者: 安藤一道 ,   水沼英樹 ,   伊吹令人

ページ範囲:P.703 - P.705

 PCO症候群に対する排卵誘発,とくにゴナドトロピン療法においては流産率が高く,また多発卵胞発育による卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎妊娠が大きな問題点として指摘されている.GnRHアゴニストの併用療法は,これらの問題点を解決する一つの治療法として期待されている.本稿では,PCO症候群に対するGnRHアゴニスト併用ゴナドトロピン療法を中心にGnRHアゴニスト併用療法の意義について検討した.

2.不妊の治療 4)GnRHパルス療法

著者: 東敬次郎 ,   苛原稔 ,   青野敏博

ページ範囲:P.706 - P.709

 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の排卵障害に対する治療は容易ではない.その理由は,①投与法が簡便なクロミフェン療法での排卵率が50〜70%程度であり限界があること,②卵胞に直接作用し高い排卵誘発効果が得られるゴナドトロピン療法では,卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎妊娠などの副作用が起こりやすいこと,などのためである.
 1980年にLeyendeckerら1)は,視床下部性排卵障害婦人に90分ごとにGnRH(gonadotropinreleasing hormone)を10〜15μgずつ静注し排卵を誘発することに成功し,新しい治療法としてGnRHパルス療法を導入した.このGnRHパルス療法はPCOS症例に有効であろうか.残念ながらGnRHパルス療法はPCOSには効果が低いとする報告が多い.本稿では,PCOSにおけるGnRHパルス療法の効果を再検討するとともに,われわれの開発したFSH-GnRHパルス療法の有用性についても解説する.

2.不妊の治療 5)PCO症候群の腹腔鏡下手術

著者: 田坂慶一 ,   坂田正博 ,   村田雄二

ページ範囲:P.710 - P.712

 Stein1)とLeventhalは,1935年に腫大した多嚢胞性卵巣(PCO)と無月経,肥満,多毛の関係を報告し,腫大した卵巣の縮小と嚢胞の処理を目的に両側卵巣の楔状切除を行った.ところが驚くべきことに多くの症例で月経が発来し,排卵が誘起され,妊娠例が得られた.そのメカニズムの解明はともかく,両側卵巣の楔状切除が本疾患の唯一の治療法として確立された.その後,本疾患の治療は,クロミフェン,ゴナドトロピン療法などの薬物療法が主体となったが,1983年ころより腹腔鏡下でPCOSに外科的治療を行う試みが再び始まり,本治療はクロミフェン無効PCOS患者の治療選択として導入された.その方法は,組織採取,電気メスによる電気焼灼,あるいはレーザーを用いた蒸散などで2),その効果は卵巣の楔状切除に匹敵し,なおかつ手術侵襲も少ないので治療法として再び脚光を浴びるに至っている.本稿では,この腹腔鏡下によるPCOS治療の現況について概説する.

3.治療上の問題—OHSSへの対応

著者: 小川修一 ,   荒木重雄

ページ範囲:P.714 - P.717

 排卵誘発や高度生殖医療(ART)における調節卵巣過剰刺激のために,HMG製剤を用いることは臨床成績の向上に欠かすことができない.その際,多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の患者では過剰な卵胞成熟を起こしやすい.HCG投与時に存在する直径約8〜12mmの中等大の卵胞は,HCG投与後に嚢胞化し卵巣腫大を招いたり,血管透過性作用を持つさまざまな生理活性物質の過剰産生を促し,いわゆる卵巣過剰刺激症候群(ovarianhyperstimulation syndrome:OHSS)の発症につながると考えられている1)
 OHSSの治療には難渋することも多く,排卵誘発剤の投与法を工夫することで発症を予防する努力が求められる.最近では単一排卵を目的として低用量FSH療法2),FSH-GnRHパルス療法3)の試みがなされている.ARTにおいては,step up法4)やstep down法5)などが試みられている.排卵誘発剤の工夫以外にもOHSSの発症が懸念される場合には,黄体賦活に対する排卵後のHCG投与を中止したり,採卵後新鮮胚移植を中止し全胚凍結を用いることで妊娠によるOHSSの重症化を回避するなどの試みがなされてきている.その結果,重症OHSSの発症頻度は以前に比べて減少してきたが,それでも完全にOHSSを予防するには至っていない.

予後

1.月経異常の長期予後

著者: 原田省 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.718 - P.719

 PCO症候群は,無月経,不妊,多毛,肥満などの多様な症状を呈する臨床症候群である.その病因に関してはすべてが明らかとなっているわけではなく,したがって根本的な治療法はない.PCO症候群患者は排卵障害による不妊を訴えて外来を受診するものが多い.排卵誘発に際しては,多数の卵胞が発育して過剰排卵が起こりやすく,多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)発症のハイリスク群となっている.思春期女性に発症したPCO症候群が,性成熟期を経て更年期に至るnaturalhistoryや長期予後に関する報告は少ない.本稿では,PCO症候群の月経異常の長期予後について解説する.

2.妊娠後の流産率

著者: 遠藤俊明 ,   真名瀬賢吾 ,   工藤隆一

ページ範囲:P.720 - P.724

 流産について多嚢胞卵巣症候群(polycysticovary syndrome:PCOS)関係の論文を散見すると,注目されている症候は形態学的には超音波所見として多嚢胞が存在すること,またホルモン所見としてLHが高値であること,男性ホルモン(testosterone,androstenedione,DHEA-S)の値が高めであることである.またprostaglandinの合成障害による子宮内膜異常1)やLHの値に関係なく肥満がPCOSの流産と関係しているとの報告もある2).その他,高プロラクチン血症の合併頻度の高いことも知られている.また最近,肥満とも関係するが,PCOS症例が経過中に高脂血症,糖尿病などの成人病の発生が高いことなども報告されている.
 今回は,高プロラクチン血症,肥満や糖尿病などによる流産は除外し,いわゆるPCOSのホルモン病態に主に基因すると思われる流産に関して述べる.しかしここ数年日本ではPCOSと流産との関連についての報告はほとんどないことから,海外文献を中心に述べたい.

3.糖尿病と子宮体癌の発生について

著者: 結城広光 ,   深谷孝夫 ,   矢嶋聰

ページ範囲:P.725 - P.728

 排卵障害のため周期的エストロゲン産生を認めない多嚢胞性卵巣症候群(以下,PCOS)において,インスリン抵抗性による糖代謝異常や高インスリン血症,高血圧,冠動脈疾患,子宮体癌などとの関連性が報告されてきている.本稿ではそのなかでも,糖尿病と子宮体癌について諸家の報告を中心に述べてみたい.

連載 カラーグラフ 実践的な腹腔鏡下手術・29

当科における合併症とPitfallから—対応と対策とその工夫

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   植田敏弘 ,   山田幸生 ,   堀内功 ,   西尾元宏 ,   桑波田理樹

ページ範囲:P.645 - P.648

 当科における腹腔鏡下手術を中心とする内視鏡手術件数は,表1に示すように1999年3月時点で1,368件である.その間に遭遇した合併症は,表1に示すように11症例(0.81%)である.その他にも反省したり改善を図った手法などもいくつかあり,それらの内容については学会や講演や雑誌などにおいても随時紹介してきた.
 合併症やPitfallの内容を情報公開する大きな理由には,状況や対応策などをあらかじめ知っておくことにより,同じ内容のトラブルを回避することや医療事故を未然に防止することにもつながると信じるからである.しかし,もしもトラブルが発生した場合には,最善の対応と対処を速やかに取っていただきたいとの願いからでもある.

Estrogen Series・37 HRTと静脈性血栓塞栓症・2

更年期後のHRT使用者が特発性血栓塞栓症で入院する危険度

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.729 - P.729

 今回は前回に引き続き,HRT (ホルモン補充療法)と静脈性血栓塞栓症(VTE)との関連を解明しようとした研究をご紹介したい.
 著者らはワシントン州にある病院で1980〜1994年の間に特発性VTEで入院した50〜74歳の更年期後女性を調べた.VTEの症例数は42例,それらにマッチしたコントロール群は168名であった.VTEの診断は退院時診断を基とした.VTEにかかりやすい基礎疾患(悪性腫瘍,外科手術,外傷など)のある症例は対象外とした.

産婦人科キーワード・29

幹細胞

著者: 前田和寿 ,   鎌田正晴

ページ範囲:P.730 - P.730

語源
 “立つ”という意味のラテン語“sto”から英語のstand(立つ),status(状態)などの語が生まれた.因みにobstetrics(産科学)も産婦の前に(ob)立って(stet)助産をする様子を意味している.LibertyIslandにある自由の女神はThe statue(立像)of Libertyである.“立っているもの”が“stem”で,植物の茎または幹の意味である.

産婦人科キーワード・30

着床前診断

著者: 苛原稔

ページ範囲:P.731 - P.731

原理
 着床前診断は,体外受精—胚移植法と遺伝子診断法の技術を組み合わせ,体外培養中の初期胚(4〜8細胞期)から全能性を有する時期に一部(1〜2個)を採取し(胚生検),PCR法やFISH法を用いて遺伝子診断した後,正常胚を子宮に移植して妊娠を図る出生前診断法の一つである.
 遺伝子診断には,大別して性別診断,単一遺伝子異常診断,染色体異常診断がある.伴性遺伝疾患に対する性別診断が最も多く実施されているが,半分の確率で正常男児を廃棄することになる.そこで,最近は疾患遺伝子の診断が増えている.しかし,疾患遺伝子は単純ではなく,確実な診断が可能な疾患は限られている.

病院めぐり

宝塚市立病院

著者: 植田敏弘

ページ範囲:P.732 - P.732

 宝塚市には,あの有名な宝塚歌劇団,宝塚ファミリーランド,手塚治虫記念館,阪神(宝塚)競馬場などがあり,皆様も一度はお越しになったことがあるのではないでしょうか.武庫川の清流と六甲・長尾連山の豊かな緑に恵まれた人口21万の綺麗な街です.平成7年1月の阪神・淡路大震災により大きな被害を受けましたが,今ではその跡を目にすることもありません.
 宝塚市立病院は,市の東部にあり,中国自動車道宝塚I.C.に隣接しています.昭和59年に300床として開設され,平成10年11月1日には,地上8階,地下2階に増改築され,20診療科,480床の2次救急病院としてリニューアル・オープンし,産婦人科のベッド数も28床から39床に増えました.

総合大雄会病院

著者: 増田知之

ページ範囲:P.733 - P.733

 一宮市は愛知県北西部に位置し,岐阜県と隣接する交通の要衝であり,人口27万人余の繊維の町です.
 当病院は,大正13年の岩田医院に端を発し,伊藤放射線科医院を経て,昭和41年に初代理事長 伊藤郡二が医療法人大雄会を設立しました.先代の伊藤研会長が総合大雄会病院,大雄会第一病院,老健施設アウン,訪問看護ステーション,大雄会一宮看護専門学校に拡張・発展させ,現在は伊藤伸一理事長が,新たなる医療法人を目指して中北院長とともに病院経営に当たっています.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン—私のノウハウ

肥大したポルチオのAldridge法を応用した切除

著者: 矢吹朗彦

ページ範囲:P.735 - P.735

 単純子宮全摘において,肥大した子宮腟部を正確に摘出することは案外難しい.例えば側方をかじるように取ってしまうとか,逆に傍腟結合織内に深く入り込んで,腟と傍腟結合織の切断端が離れ,出血が心配されるなどはよく経験することである.
 切離がうまくいかない最大の理由は,仙骨子宮・膀胱子宮靱帯を一括挟鉗,切離することが困難なためである.しかし,仙骨子宮靱帯と膀胱子宮靱帯を別々に切離すると腟断端と靱帯が離れてしまい,その間からの不愉快な出血に遭遇することがままある.

CURRENT CLINIC

前期破水の管理

著者: 千石一雄

ページ範囲:P.737 - P.742

 近年のARTをはじめとする積極的な不妊治療は,確かに従来までは不可能であった不妊症例においても妊娠を可能とし,多大な恩恵をもたらした.しかし,妊娠率の向上を最重要課題としたため,残念ながら多胎妊娠の増加をもたらし,結果としての早産,未熟児出生の増加は社会問題にまで発展した.私も不妊治療の基礎および臨床研究に携わり多くの反省とともに,生殖医療の総括はintactな新生児の誕生であることを痛感させられた.したがって,私にとって周産期医療,とりわけ早産の主要因の一つである早産PROMの臨床研究への携わりは当然の帰結であったと考えている.不妊治療の抜本的見直しと同時に,生殖から周産期までの一括した医療を夢見る昨今である.

症例

MRI所見が術前診断に有用であったAFS class—Ⅲの子宮奇形,重複腟,片側腟不完全閉鎖(瘻孔形成)・留膿症,片側腎無形成の1例

著者: 佐藤賢一郎 ,   水内英充 ,   芦原康氏 ,   渡場孝弥 ,   長多正美 ,   杉村政樹

ページ範囲:P.743 - P.747

 今回,われわれは帯下異常を主訴に受診したところ,The American Fertility Society classificationⅢの子宮奇形,重複腟,片側腟不完全閉鎖(瘻孔形成)・留膿症,片側腎無形成であった1例を経験した.本疾患の報告例は本邦で50数例を数えるにすぎず,その術前診断は必ずしも容易ではない.本症例においては,女性性器奇形が念頭に置かれていたことと,MRI所見が術前診断に有用であり,開腹することなく経腟的レーザー腟壁切除術により治療することができた.MRIは自由な撮像方向が得られるため全体像の把握が容易であること,貯留液の性状が診断できる場合があること,隔壁が筋層か結合組織かの鑑別も可能であること,低侵襲であること,感染の合併に関係なく施行可能であること,および非対称性子宮奇形に多い尿路系異常の検索にも役立つこと,などより若年で症状を発現することの多い女性性器奇形の診断に適しており,積極的に行うべきであると考えられた.

高度な腎機能障害を有したIgA腎症合併妊娠の1例

著者: 磯和男 ,   野平知良 ,   舟山仁 ,   高山雅臣

ページ範囲:P.749 - P.752

 IgA腎症は,慢性糸球体腎炎のなかで50〜60%を占め,10歳台後半〜40歳までの生殖年齢層に多くみられるため,合併症妊娠として取り扱うことも少なくない.今回われわれは,妊娠前より高度な腎機能障害を有しながらも妊娠を継続し,母児ともに良好に管理し得た1例を経験したので報告する.症例は,31歳0経妊0経産.28歳時,蛋白尿,血尿の精査にて当院の腎臓内科を受診し,IgA腎症と診断され,以後定期的に外来でフォローされていた.1995(平成7)年11月1日,無月経にて当科を受診.妊娠11週と診断した.来院時のCCrは47ml/minであった.患者および家族が出産を強く希望したため,生児を得る確率が健康妊婦の場合に比べて低いこと,腎機能の悪化をきたす可能性が高いということについて十分なインフォームドコンセントを行い,妊娠を継続した.妊娠23週,下肢の浮腫,腹部緊満が出現したため入院管理となった.入院後,安静と食事療法にて経過観察したところ,腎機能の低下を認めず,妊娠経過は良好であった.妊娠36週,帝王切開術を施行し,2,238gの女児をApgar score8点で娩出した.術後,母体の腎機能の低下を認めず,母児ともに経過良好にて退院となった.

卵管膨大部に発生した部分胞状奇胎の1例

著者: 岩政仁 ,   大場隆 ,   大竹秀幸 ,   片渕秀隆 ,   田中信幸 ,   松浦講平 ,   岡村均

ページ範囲:P.753 - P.756

 卵管に発生する胞状奇胎の報告は非常にまれである.今回,卵管膨大部に発生した部分胞状奇胎を経験したので報告する.症例は23歳の未経妊婦人で,無月経および不正性器出血を主訴に来院した.尿中hCGは8,000IU/lを示したが経腟超音波所見にて子宮内にGSを認めなかった.子宮外妊娠の疑いで妊娠7週2日に腹腔鏡検査を施行し,左側卵管膨大部に拇指頭大の腫大を認めた.左卵管膨大部妊娠未破裂の診断で開腹術を施行し,卵管温存術を施行した.摘出した卵管内容は肉眼的に絨毛組織を認め,一部は直径2mm以上に腫大していた.組織病理学的所見では正常の絨毛組織とともに円形あるいは不整に腫大した絨毛の内部にcentral cisternがみられた.トロホブラストの局所的な増殖が確認され,一部にscallopingも認められた.最終診断は左卵管膨大部に発生した部分胞状奇胎とした.術後のhCGの低下は奇胎娩出後の経過順調型を示した.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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