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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻5号

1999年05月発行

文献概要

今月の臨床 PCO症候群を斬る 治療

2.不妊の治療 4)GnRHパルス療法

著者: 東敬次郎1 苛原稔1 青野敏博1

所属機関: 1徳島大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.706 - P.709

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 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の排卵障害に対する治療は容易ではない.その理由は,①投与法が簡便なクロミフェン療法での排卵率が50〜70%程度であり限界があること,②卵胞に直接作用し高い排卵誘発効果が得られるゴナドトロピン療法では,卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎妊娠などの副作用が起こりやすいこと,などのためである.
 1980年にLeyendeckerら1)は,視床下部性排卵障害婦人に90分ごとにGnRH(gonadotropinreleasing hormone)を10〜15μgずつ静注し排卵を誘発することに成功し,新しい治療法としてGnRHパルス療法を導入した.このGnRHパルス療法はPCOS症例に有効であろうか.残念ながらGnRHパルス療法はPCOSには効果が低いとする報告が多い.本稿では,PCOSにおけるGnRHパルス療法の効果を再検討するとともに,われわれの開発したFSH-GnRHパルス療法の有用性についても解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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